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クロマチック・チューナーを買いました

 フルートの練習で必要かなあ…と思いましたので、先日フラっと楽器屋に行って、クロマチック・チューナー(ヤマハ TMD-70)を買いました。2008年5月29日の時点でアマゾンでは品切れです(追記:2008年6月10日の時点では在庫ありになってました)が、一応リンク張っておきます。アマゾンにはなくとも、現実の楽器屋さんの店頭在庫には豊富にあるはずなので、お店でお買い求めください。製造元であるヤマハのホームページはこちら。ちなみにコルグのTM-40も全く同じ製品です。おそらく、どちらかがどちらかのOEMなんでしょうね。違いはボディーカラーだけです。ヤマハがシャンパンゴールドとピンクゴールドの2色、コルグがシルバーのみの違いだけです。

 さて、クロマチック・チューナーってのは、1オクターブに含まれる12のすべての半音に対して、今手にしている楽器の音と平均律における基準音との差を視覚化して、演奏者が容易に調律できるようにする機械です。分かりやすく言うと、今出した音がどれだけ正しい音とズレているかをメーターで表示してくれる、スグレモノなのです。昔は音叉とか笛とかハーモニカなどを使って、自分の耳を頼りに調律していた楽器を、チューナーを使えば、音を目で見ながらより簡単に合わせることができるというわけで、楽器初心者にはとても重宝なものです。

 で、フルートの音合わせのためにチューナーを買いました。いちいちキーボードの側まで行ってチューニングするのが面倒だったもので…。ちなみに私が買ったTMD-70はクロマチック・チューナーであると同時にメトロノームでもあるので、メトロノームも欲しかった私は、とても重宝してます。2台買うより、ハイブリッド・メカを一つ買った方が結果として安いしネ。

 このチューナーは、もちろんフルートの音合わせで使っているのですが、これ内蔵マイクで音を拾って、その音が正しい音かどうかを判断しているんですよね。てことは…、そう、フルートの音のチューニングだけでなく、声のチューニングもできるんですよ。つまり自分の出した声が正しい音高であるかを瞬時に判断してくれるわけです。

 同様のことは、もちろんパソコンでもできます。私はプリマヴィスタという合唱練習ソフトを持っていて、それを使っても音高チェックはできますが、これだとパソコンの前に縛られてしまうので、パソコンから離れてキーボードの側で練習する時は不便です。その点、チューナーは手のひらサイズなので、片手に持って、どこでも使用できるので、とても便利。

 さっそくやってみました。

 がっかりしました。

  ???アレ? 私って音痴だったの???

 チューナーは音高をメーターで表示してくれます。その単位がセントなんです。セントというのは音の幅を表す単位で、100セントで半音、200セントで全音になります。私のチューナーは+-15セントまでだとOKのランプが光りますが、そこから外れると♯または♭のランプが光ります。つまり+-15セントというのが許容範囲で、おそらく平均律と純正律の差を考慮して、こうなっているのでしょう。

 それはともかく、私の場合、すべての音が一様に20~30セント低いのです。すべての音がぶら下がっているという笑えない状態が発覚。

 ウヒャー、これマズいっしょ。

 さっそくチューナー見ながら、正しい音高で発声しなおすと、気持ち悪い。キーボートの音を聞きながら声を出して、それをチューナーで確認しているのだれど、ほどほど高めにズレている時の声がチューナー的には正解なのです。スッキリした音がハズレで、濁って、うわずった音が正しいなんて、ホント、気持ち悪い。

 そう言えば以前キング先生に「すとんさんは声を聞きすぎる」と注意されたことがある。よく共鳴した声は、自分が出している声(つまり他人が聴いている声)と比べて、自分の身体の中から聞こえてくる声の方が高く聞こえるのだから、身体の中から聞こえる自分の声を聞きながら歌うと、どうしても耳で聴いたピアノの音よりも低くなってしまう。だから声を聞きすぎてはいけない。そう注意されました。つまり身体の中から聞こえる声に合わせて歌うと、どうしても低くなってしまうというのです。

 ではどうすればいいのかと尋ねたら、自分の出した声が壁に跳ね返って帰ってくるから、それを聞くか、あるいは音の感覚を身体で覚えておくかのどちらかでしょうと言われました。ちなみに先生は壁から帰って来た音を聴くそうです。

 先生の言葉が思い出されます。これはあのことだ! 言われた時は???な感じだったけれど、チューナー握りながらやれば、よく分かる。確かに私の声は許容範囲を少し越えたダメな低さで出されている。耳から聞こえるキーボードの音と、身体の中から伝わる自分の声で音高の調整をしてました。だからぶら下がるんだ、私の声。

 あの日以来、私はチューナー握りながら、発声練習です。声は音程だけが問題ではないけれど、音程がダメすぎではダメです。正しい音感を獲得するために、年齢は行き過ぎているだろうけれど、チューナーで微調整です。このズレ具合を覚えてしまえば、きっと何とかなる! そう思って練習してます。「これくらいズラして出せばOKだろう」と高めにズラして発声してチューナーチェックをすると、だいたいOK。そうそう、この感覚だ。

 あとチューナーは高音や低音の発声練習でも役に立ってます。今はそれほど音域を広げようなどとは思わずに地道に練習してますが、やはり自分の音域の両端の音は、やはり苦手で、ちょっと高かったり低かったりと音程が不安定になりがち。そこでチューナーでチェックしながら発声すると、どの程度届いていないかが一発で分かるので便利です。母音ごとに音程の癖が違ったりして、自分のことだけれど、結構おもしろいです。

 でもね、自分の出す声がすべて低めだと分かった時のショックは、それはまさにアップサイド・ダウンで、天地がひっくり返ったかと思うくらいビックリしました。時折ぶら下がることはあるけどなあ…と思っていたけれど、全部ぶら下がっていたなんて、ほんとショックでした。

 ピアノやキーボードと合わせて練習していても、音がズレてしまうなんて、やはり声楽を一人きりで練習するのは危険だな。先生が必要だし、先生がいない時は、それを補助する手段(友だちとかパソコンとかチューナーとか)が絶対必要となるわけだ。だって、自分の声をリアルタイムで聴いて調整するのは無理だよね、声楽の場合は。

 チューナー買ってよかった(安心)。

コメント

  1. Cecilia より:

    私もチューナー握って練習しようかなあ・・・。
    私は音が高めになってしまいます。

  2. すとん より:

    >Ceciliaさん

     音程だけが音楽の要素でないので、音程ばかりに気を使って他がダメになってしまっては本末転倒なので、チューナーを握りしめての練習には、良い点と悪い点の両方の側面があることを注意してくださいネ。

     私の場合は、「ア」「エ」は比較的マシなんですが、「オ」「ウ」はかなりムゴイことになる時があります。母音によっても音程のとり方が変わるのは面白いし、歌う時に「この母音だから」という視点で観れるので面白いです。

     あと、音程は、ぶら下がるより、うわずる方が、聞いていて、まだ許せると思いますよ。

  3. なつめ より:

    すとんさん、こんばんは。
    管楽器や弦楽器にチューナーはとても便利ですよね。
    視覚的に音が捉えられるので、耳が鍛えられるかという点では疑問を上げられる方もいらっしゃいますが、まずは正しい音程で音を取ることが重要なので、私はチューナーに頼ることもアリだなと思うんです。
    以前所属しておりましたアマオケで、とある指揮者の先生が「チューナーとメトロノームはプロフェッショナル。基本を固める上では頼るべき。」と仰っていました。
    音楽性を磨くにしても、まずは基本ですので、チューナーもフルに活用して上げると良いかもしれませんね!

    すとんさんがフルートにはまっていく様子が、最近の記事で目に見えるように分かります。
    色々な形で音楽に触れあえるって、素晴らしいことですよね♪

  4. すとん より:

    >なつめさん

    >チューナーとメトロノームはプロフェッショナル。基本を固める上では頼るべき。

     激しく同意。記事ではチューナーの話ばかりをしましたが、実はメトロノーム部分にも学ぶことがたくさんありました。

     それはリズムの取り方?の癖です。私、リズムはきちんとキープしているつもりだったんです。確かに拍の頭はOKなんですが、拍のお尻が…。結構、早めに音を消しているんですねえ…。メトロノームのメータを見ながら、そう感じました。もう少し、音符の長さを楽譜通りに、ベターと演奏する必要があるなあ、そうでないとレガートにならないよなあ…と思ってます。

     あんな安い機械ですが、とても重宝に使ってます。

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