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クラシックコンサートのゲネプロだったわけです

 さて、ゲネプロです。ゲネプロとは、簡単に言っちゃえば“直前リハーサル”って感じでしょうか? プロの場合は、当日の午前中に本番会場で行う事が多いようです。午前中に会場入りをして、そのままリハーサルをやって、お昼を食べて、休憩を入れたり入れなかったりして、午後、または夕方から本番を行うという段取りです。

 我々の場合、ゲネプロは希望制で、やりたくない人はやらない、やりたい人は前日の午後~夜にかけて行う…という手順です。

 本番の持ち時間は毎年一定(器楽は10分、声楽は7分)ですが、ゲネプロの時間は希望人数によって変わります。ゲネプロ用に確保された舞台の使用時間は毎年一緒なので、希望者が多ければ一人あたりのゲネプロ時間は短く、希望者が少なければゲネプロの時間が増えます。今年は希望者が少なかったようで、一人あたり30分ずつという、例年になく多めのゲネプロ時間となりました。なにしろ少ない年は、一人あたり10分という、本番とほぼ変わらない程度の時間しかもらえなかった年だってあるんだよ。

 リハーサルの時間は短いよりも長い方が良いです。あまり長すぎて持て余したら、さっさと引き上げることが可能ですが、短すぎて不足した時は、どーにもなりませんからね。

 とにかく、今回は一人30分です。我々は二人分(2枠)申し込んでいますから、1時間のゲネプロの時間が与えられました。順番的には、いつものように一番最後。だって、平日の夜にゲネプロをやるのですから、仕事が終わってから駆けつける私にとっては、最後しかやれる時間がないですからね。

 とりあえず、仕事から帰って、一息ついて、すぐに本番会場に向かいました。会場には少し早くついたので、近所でポケモンを狩って時間調整をしてから、ゲネプロ会場(本番会場)に入りました。

 会場入りしたところ、入り口に来年の事が掲示されていました。やっぱり…来年の開催は未定だそうです。一応、会場を代えて行いたいとは書いてありましたが、それが実現する可能性はかなり薄いですね。長年続いたクラシックコンサートですが、さすがにもう無くなっちゃうのかな?

 さて、舞台裏に入ったところ、私たちの前の順番の人たちは、とっくにゲネプロを終えて、遊んでいるようでした。このゲネプロの時間って、オーバーする人たちが多くて、それが常にトラブルの原因になっているわけですから、早めに終えて遊んでいるというのは…なかなか良い傾向であったりするわけです。

 で、時間になったので、気持ちよく、ささっと舞台を引き渡してもらいました。さて、我々のゲネプロです。

 まず確認するのは、ピアノの位置です。このピアノの位置を元に、本番の動きを決めていくわけです。ピアノは、ピアノ独奏をする人たちもいるし、本番では出演者ごとにピアノを動かす…などの丁寧な対応はしてくれないので、だいたいピアノは舞台の真ん中に置かれるのです。まあ、ピアノ独奏以外の人にとって、こういう配置は面倒で困るのですが、文句は言いっこなしです。

 今年のピアノも、舞台中央に置いてありましたが、それにしても、かなり舞台の前方にあります。客席とピアノの距離が近い近い。ほんと、ピアノ演奏の事だけしか考えていないような配置になってます。ふう。

 とにかく、小道具として使うイス二脚を置く位置を決めて、舞台への出と挨拶のタイミングを決めてから、ひとまず通して歌ってみました。

 思っていたよりも舞台が狭くて、演技しづらくて、やはり色々支障が出ましたので、返しながら、細かな演技を変更していきます。

 まずはイスを置く位置を変え、ミミが落とした鍵の場所も変えました。狭い舞台だけれど、なるべく広く使えるように、二重唱や独唱を歌う場所もあれこれ変更しました。立ち止まって歌っていたものも、動きながら歌うようにしたり、逆に動きながら歌っていたモノを立ち止まって歌ってみたり…ほんと、本番会場に入ると、あれこれ手直しが必要となります。

 それにしても、舞台って、結構、乾燥しているものですね。舞台に立っているだけで、クチビルが乾く乾く…。やはりリップクリームは必須だな。

 たかだか15分足らずのパフォーマンスに1時間のゲネプロなんて、時間が多くて余るんじゃないかと思ってましたが、あれこれと演技を変更しているうちに、あっという間に一時間が経ってしまいました。いやあ、ほんと、1時間が短い短い。歌だけなら、ともかく、やはり演技は本番会場に立ってみないと決まらない部分がありますからね。時間を長めに確保しておいて正解でした。

 さあ、後は、本番を待つのみだ!

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