今年初めてのフルートのレッスンに行ってきました。先生から「久しぶりだね」と言われちゃいましたが、実際に一ヶ月ぶりのレッスンだったんですよね。そりゃあ、確かに“久しぶり”と言われても仕方ないです。
さっそく、ロングトーン練習です。いつも「高いよ」と注意されて、低め低めの音を出すように心がけている私ですが、今回は「低いよ」と、いつもとは違った注意を受け、その都度、高め高めの音を出すようにしました。ちょっとフルートを吹いていなかったうちに、色々と感覚が違っているようです。
エルステ・ユーブンゲンは7番と8番ですが、当然、暗譜はできていませんので、次回に持越しです。そうそう、7番のスラーのかかったソフト・スタッカートの吹き方に注意をいただきました。
プチ・エチュードは8番です。あれだけ苦労した装飾音符ですが、一ヶ月ほどフルートを吹かなかったせいか、悪い癖が抜けてしまい、普通に吹いたら、それが正解だったようで、先生からほめられました。あんなに苦労して練習しても、きちんとできなかったのに、しばらく怠けていたら、その悪い癖が抜けて吹けるようになるなんて、練習をサボるのも悪いことばかりじゃないのかもしれません。
装飾音符をクリアした代わりに、中音レの運指がいい加減になってしまうという、以前の悪い癖が復活していて、それを散々注意されました。レがきちんと吹けない限りは合格はないわけです。さっそく、楽譜のレの音符に○をつけて注意を喚起しました。これでも間違えるなら、ヤバイね。
さて、今回の雑談ですが、先生が最近困っている事を話されました。
実は先生、事情があって、最近はオーケストラの方の仕事もやっているんだそうです。で、何に困っているのかと言うと、外国人指揮者との練習なんだそうです。
H先生、どうも英語が苦手らしいのです。若い時にドイツに留学していたので、ドイツ語はペラペラなんですが、英語は(本人曰く)全然ダメなんだそうです。で、今のオーケストラの指揮者さんがフランス人なんだそうで、練習の時は、英語を使うんだそうです。なので、練習をしている時に、指揮者が小節番号を指示する時は…当然英語で指示を出すわけです。48小節を指示する時は“forty-eight!”とか言うのだそうです。
で、そう言われると、H先生、混乱しちゃうんだそうです。
と言うのも、H先生にとって、外国語ってドイツ語なんだそうです。だから、日本語以外の言葉を聞くと、自動的に脳みそがドイツ語モードになってしまうのだそうです。で、英語って、日本語と同じで、数字の呼び方は、桁の上の方から下の方に呼んでいくわけですね。“48”なら“よんじゅう・はち”と、「(十の位)->(一の位)」の順番で読んでいくわけです。
ところが(H先生によると。私自身はドイツ語はよく分かりませんが)ドイツ語では、数字は、桁の下の方から上の方に向かって呼んでいくんだそうです。つまり“48”なら“はち・よんじゅう”という具合になるんだそうです。
で、ドイツ語脳に切り替わった時に、英語で“forty-eight!”って言われると、とっさに“84”だと勘違いしてしまい「いやいや、マズいマズい」と思って、頭の中で数字を換算しているうちに、ドンドン練習が進んでしまうのが、お困りなんだそうです。
日本語すらロクに使えない上に、外国語なんてからっきしな私からすれば、よく分からない困り方をされているので、なんかうらやましい話です。
ちなみに「アマチュアの方なら、一年かけて練習しているような曲を、我々プロは1~2回の練習で本番に載せなきゃいけないから、大変なんだよ」とめずらしく愚痴ってました。ああ、先生、ちょっぴり凹んでいらっしゃるみたいです。
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コメント
初コメントです。
今年もよろしくお願いします。
ドイツ語、わたしもできませんが、数字だけかじったことがあるので、
その時の記憶を呼び覚ますと、たしかに二桁の数字は1の位から
始めるようですね。
でもその指揮者の方が母国語を使わないだけよかったのでは?
フランス語の数字なんて、10から60まではいいとして、その後は
60+10(=70)、4x20(=80)、4x20+10(=90)ですよ(笑)
(ベルギーやスイスはもう少し素直な言い方をするようですが)
そう言えば、フランス語では、音符を名づける際にも、分数を使わず
見た目重視で、「ハタ」(=八分音符)、「黒」(四分音符)、「白」(二分
音符)、「丸」(全音符)などという呼び方をします。
休符は休符でまた命名法が変わるようで、実を言うと、私は今でも
混乱したままです。
トピずれ失礼しました。
これに懲りず、今後ともおつきあいくださいませ(汗)
Yokusiaさん、ひとまず…あけましておめでとうございます。
>でもその指揮者の方が母国語を使わないだけよかったのでは?
私、ドイツ語分かりませんが、フランス語はもっと分かりません。世の中には、数字の数え方ひとつ取っても色々あるんですね。そして、フランス語の数字の数え方って、面倒なんですね。あ、音符はもっと面倒なのか。ほんと、色々あるんですね。
まあ、それがグローバル化って奴なのかもしれませんし、クラシック系の音楽家の皆さんは、そのグローバル化の波に昔っから飛び込んでいるわけですから、ある意味、尊敬に値します。
それにしても、フランス人が日本で仕事をするために英語を使う…事実上、世界共通語が英語って事…なんでしょうね。なんか、ちょっと残念(なぜ、日本語じゃない?:笑)。
>>>あんなに苦労して練習しても、きちんとできなかったのに、
>>>しばらく怠けていたら、その悪い癖が抜けて吹けるようになるなんて、
>>>練習をサボるのも悪いことばかりじゃないのかもしれません。
手元の老舗音楽雑誌の記事で、イギリスのプロバイオリン奏者さん、
一念発起、大学で歴史を学ぶことにして、バイオリンを封印し、
1年半、弾かなかった。
1年半ぶりに弾いてみたら、すぐに勘が戻り、
4、5日練習したら、1年半前よりも弾けるようになった、と。
( ̄□ ̄;)!!
これも脳のメカニズムでしょうか?
おしまい
operazanokaijinnokaijinさん
ほんと、脳の働きって不思議ですね。そして人間ってタフなんですね。
>、イギリスのプロバイオリン奏者さん、一念発起、大学で歴史を学ぶことにして、バイオリンを封印し、1年半、弾かなかった。
すごい勇気が入りますね。今まで毎日のように弾いていた人が、パッタリ弾かなくなったら、もう弾けなくなってしまうという恐怖があるでしょう。その恐怖と一年半も戦っていたわけで、それはすごいなあ。そして、一年半後に再びバイオリンを弾いてみようと思ったというのが、もっとすごい。これって、なかなか真似できないです。いやあ、ほんと、メンタル強い人だなあ。
こんばんは。すとんさんの最近のコメントがチョット気になって・・・心配してるんですよ。
筋肉がツルって、すごくつらいですよね。それが慣れちゃうほど続いてるなんて、痛いのに慣れないでくださいな。痛いって、身体からの警告だと思うんです。
筋肉が、もうちょっといたわっておくれよー、とか、足りないよー足りないよーって訴えていたりするときにツルっていう反逆をおこすんではなかったでしょうか?。
私も以前、よく足がつって、夜中に泣いたことがありました。そのとき、友人が、ツルときは電解質が足りない、から、寝る前にポカリスエットとかいう飲み物を飲むといいよ、って教えてくれたのですが、別に特段の変化なくツッテたような・・・心持回数が減ったような微妙な結果でしたがいつの間にかつらなくなっていました。ご参考になりますでしょうか。では、はるか遠くからですが、おまじないを遅らせていただきます。いたいのいたいのとんでいけー~。
だりあさん
ここ数日、右のモモがにぶく痛かったりする私です。おそらく、何かが足りないんだろうなあって思うし、あるいは過剰なストレス(正月が明けて、仕事がいきなり繁忙期に入ったあたりから痛みだしてますからね)が原因かなって考えたりしています。
>痛いって、身体からの警告だと思うんです。
私もそう思います。だから痛い状態ってのはヤバイと思います。でも、痛みって慣れちゃうんですよね(溜息)。
先日、声楽のY先生が入院して、その名誉の負傷傷(手術跡)を見舞客に見せ回っているのだそうですが、概ね男性は「…すごい(オレなら、これには耐えられない…)」という感想ですが、女性は「大変でしたね(大した事じゃん、何を大げさに言っているの、この人)」という感想のようです。
女性はタフだなって思うと同時に、色々と修羅場を乗り越えているんだなって思います。まあ、私の痛みなんて、Y先生の手術痕と比べれば大したことはないんです。頑張れ、男子。
わかるー(笑)
私の先生も独語圏での生活が長く、、、 恐らく瞬時には直訳しちゃうんでしょうね。
数字が入れ替わるので、指定位置が異常に遠く「??」になった記憶があります。
特に帰国当初は、
○○(独語)って日本語でなんて言うの?と聞かれたり、上手い日本語や比喩が見つからないと英語で解説してもらっていました。(^。^;)
めいぷるさん
外国語が出来る人ならではの悩みですねえ。ほんと、うらやましいです。とは言え、本人的には、真剣に悩んでいるわけです。でも、ドイツ語圏に留学されている方って、音楽家では結構いるわけだから、これって、案外、一般的な悩みだったりして(笑)。いや、笑っちゃダメか。
>上手い日本語や比喩が見つからないと英語で解説してもらっていました。(^。^;)
そうそう、ヨーロッパ語と日本語は距離が遠いけれど、違う言語でもヨーロッパ語同士は近いので、ニュアンスの共有化がしやすいんだろうと思います。私も、イタリア語の歌を訳す時は、ダイレクトに日本語に訳すのではなく、一度英語に訳して、それを日本語に訳すなんて事をたまにします。だって、その方が分かるんだもん。