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未熟だけれど熱い演奏

 ガラコンサートの試演会に行ってきました。

 毎月行っている歌劇団の練習ですが、今月は“ガラコンサートが近い”という事もあり、ガラコンサートの試演会という形にしてみました。つまり、ガラコンサートのプログラム順に、衣裳をつけて全曲歌ってみましょうって事です。“本番前の度胸試し”という事かな? 普段のレッスンのように、先生の前だけで歌っているのと(たとえ団員が相手とは言え)人前で歌うのでは意味が違います。本番に向けて、試演会は、大切な練習だと私は思います。

 思います…なんて書きましたが、そんな私は歌いませんでした。へへ、ズルいでしょ。

 歌わなかった理由は…一番の理由はノドが痛かったから。これは本当。しゃべる分には平気でも、歌だと、かなりマズイのが現状です。いや、しゃべる分には平気と書いたけれど、実は常にヒリヒリして違和感があります。響声破笛丸料を飲むと一時的に治まりますが、時間がたてば元の木阿弥状態なんで、歌いませんでした。歌わなかった理由は他にも無いわけじゃないですが、他の理由は横においても、ノドが痛くて、歌えなかったというのは本当です。

 本番では声をツブしても歌う覚悟ですが、本番以外では、もうフルヴォイスで歌わない方が良いかもしれないなあ…。

 では、歌わないのに、なぜ試演会に参加したのかと言うと…団員の皆さんの歌が聞きたかったからです。

 本番では、私は出番が遅いので、他の方々(特に後半出演者)の歌が聞けないんです。それって残念じゃないですか。本番で聞けないなら、試演会で堪能してやろうじゃないかって魂胆なわけです。
 
 
 試演会が始まって、出来上がったプログラムを団員の皆さんに配布したところ、さっそくミスが数ヶ所見つかりました。先月の歌劇団の練習までに版下作成が間に合わなかったため、私たち夫婦だけで校正確認をしたのですが、ミスが数ヶ所出てしまいました。それでも、いただいた原稿にあったミスは、相当数つぶしたつもりだったんだけどなあ…。やはり、なんであれ、仕事は早めに、プログラムも早めに作成し、何度も確認をとる必要はありました、原稿の上がりが遅く、仕事の取り掛かりが遅かったのは事実だけれど、それならそれで、代案を考えておくべきだったと、反省です。

 先生は『印刷ミスはよくある事だから、気にしないように』とおっしゃってましたが、そんなわけにはいかないのが、私たち夫婦の立場です。私も妻も広告を仕事としてます。無論、広告しかやっていないわけじゃありませんが、それでもプログラム製作は、プロの仕事として(謝礼はいただいてませんが)携わってまいりました。それを「ミスはよくある事だから」と言われると、プロとして否定された気がしますし、あまり愉快ではありません。むしろ「ミスがあった! 一体、どうしてくれるつもりだ」と詰問されるくらいの方が、気が楽です。

 先生は「修正はシールを貼って直します」とおっしゃってましたが、それでは手間がかかるし、見栄えが悪いし、第一、修正用のシールを発注するくらいなら、全部刷り直したが安価です。修正用のシールを発注せず、テプラ等で代用するなら、値段的には抑えられるでしょうが、仕上がりはグっと悪くなります。

 さて、ミスのあったプログラムはどうなったでしょうか? 正解は…ガラコンサートの受け付けでご確認を(笑)。
 
 
 試演会を一通り聞いてみての感想は…アマチュアが歌を歌うことって、やっぱり難しいなあ…と言うのが、本音です。

 やはり、なんと言っても、アマチュアにとって一番の弱点は、舞台経験の少なさでしょうね。人目にさらされる事に慣れていないがために、色々なハプニングが起こってしまいます。やむない部分はありますが、人前でも平常心を持って歌いたいものです。ですから、本番直前のこの時期に、試演会が出来た事は、出演者のみなさんには、大きな助けとなったと思います。

 『あがり』もアマチュアにとっては、大きな問題でしょうね。アマチュア歌手にとって『あがり』は実に強敵です。なにしろ、人前で歌う事そのものに自信がないのに、あがってしまうと、無意識にノドが絞まって、日頃の力そのものが出せなくなります。怖いですね…。プロの方でもあがる事はあるでしょうが、プロは、そのあがりを克服するスベを知っています。でも、アマチュアにはその“克服するスベ”を知らないわけで…色々とつらいです。

 あと、皆さん、準備期間として、長い人で半年、短くても2カ月は、ガラコンサートに向けて準備を重ねてきたわけですが、数人の方たちは…練習が不足気味だった…んじゃないかな? ま、私もこんな状況で、ロクに歌えず、練習が足りているわけではありません。私も足りないと言えば、全然足りません。もっと、歌い込みが必要…ですよね。

 ま、私の事はさておき、どうしても、アマチュア歌手にとって、練習を第一にしたいと思っていても、生業優先のため、たとえコンサートが近づいていても練習が思うようにできないという事実はあります。そこはいかんともし難いのです。そこがアマチュア歌手の弱い部分であります。

 そして、アマチュア歌手の何よりの弱点は…受けてきた専門教育の不足と、それに伴う基礎能力の欠如でしょうね。仕方ないと言えば、仕方ないのですが…。

 なので、我々の歌唱を、プロの方々と比較するとか、プロ並を期待するとか、それじゃあ我々には、荷が重いって事です。

 じゃあ、アマチュアの演奏って、つまらなくてダメなものなのかと言うと、それは全く違うと思います。

 だって、聞いていると、そりゃあ、歌に欠けはたくさんあるけれど、どの歌も、心を打ちますよ。だって、熱心だもの、真剣だもの。人は、そういう歌い手の熱心な姿に心打たれるんです。でしょ?

 …なんて書くと、まるで全員がダメポな演奏をするような印象に受け取られがちですが、アマチュア丸出しの方もガラコンサートには出演されますが、一つ二つの欠点はあるものの、実に見事な歌唱を披露する方も出演されます。つまり、ガラコンサートは、バラエティーに富んだ歌い手が多数出演するわけで、かなり楽しめるコンサートになるはずですよ。
 
 
 それにしても、ただでさえノドが痛いのに、団員の皆さんの歌を聞いていると、ますますノドが痛くなります。これは聞いているだけなのに、カラダが反応して、一緒にノドが動いてしまっているからでしょうね。ああ、涙目涙目。
 
 
 試演会を行ってみて、反省事項や懸案事項は多々ありますが、私が心配しているのは、実は、尺の問題。

 実はこのコンサート。会場を借りる段階では、一組につき、持ち時間が15分で、10組以上12組以下の参加…という前提でした。会場の時間枠は、それに見合う分しか抑えていません。それが実は、14組、参加する事になりました。それが分かった段階で、実はコンサート会場を借りる時間を延長できるようにする予定でしたが、色々とグズグズしているうちに、我々のすぐ後に別の団体の使用予約が入ってしまい、コンサートの時間延長ができなくなりました。これは、我々主催者の経験不足と考えが甘かった事が理由ですが、今となっては、仕方のない事です。

 そして参加組数が増えただけでなく、試演会をやってみて分かった事は、誰も15分という持ち時間を守っていない事が判明。20分前後ならまだマシで、どう考えても20分超えの人もチラホラ…、あの調子だと、25分ぐらい軽くも歌っちゃうんだろなあ。

 いくら時間的に厳しいからと言って、ピアニストさんの休憩時間は削れません(ぶっ続けて4時間以上もピアノ弾いたら、いくらプロでもどうにかなっちゃいます)から、休憩時間は、多く削れません…そうなると…単純計算だと、12組歌ったところで、会場撤収になるかも…。つまり、最後の二組分の時間が足りなくなるかもしれません。

 ちなみに最後の二組は…今度のミュージカルで主役をやる二人のステージです。いいのか、そこをカットして!

 まあ、実際の舞台では、試演会とは違って、案外サクサクと舞台が進行して、なんとか収まってしまうかもしれませんし、最悪、次の団体や会場側に強制排除されるまでコンサートを続けるというヒドイやり方もありますが…さて、時間内にすべての演目の上演が出来るかどうかヒヤヒヤですが…みなさん、それを目撃したくないですか(笑)。

 まあ、そんなこんなのヒヤヒヤを抱えていますが、もしもご近所でお時間に余裕がある方がいらっしゃいましたら、ぜひ、私たちのガラコンサートにお越しください。きっと、スリリングだけれど、楽しい時間を過ごせると思いますよ。

 もしかすると、私と先生の場外乱闘が見れるかもしれませんよ(嘘です)。

 改めて、ガラコンサートのご案内をします。

 日時:2012年6月24日(日)
 時間:12:00開演(11:30開場)
 場所:横浜市長浜ホール 入場無料

 京浜急行「能見台駅」または金沢シーサイドライン「幸浦駅」から徒歩15分ですが、道は歩きやすいわけではありませんし、バスなどはありませんので、最寄り駅からタクシーで来てくださるのが一番だと思います。私の登場予定時刻は(理想的なタイムスケジュールでは)おそらく3時過ぎになると思いますが、分かりません。

 時間的にはかなりギリギリで押してますが、万が一、早めにコンサートが進行しますと、トリを取る我々の後に、お楽しみでシークレットな事が起きるかもしれませんよ(笑)。

 さあ、みんなで、ガラコンサートに行ってみよう。絶対に後悔させません!  …なんてね。

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コメント

  1. ネオワン より:

    さあ、いよいよという感じですね。
    みなさん、今までの練習の成果を存分に発揮してもらいたいものです。
    私もぜひ、聞きに行ってみたいと思っています。
    ただ、一つ心配なことがるのですが、これだけ、宣伝をされていて、会場に入りきれないのでは?と思いました。
    先日、会社の出張が会場近くだったので、下見をしたのですが、そんなに広いところではないように感じたのですが、、、これは、前の日から泊まり込みをして、席の確保をしないといけないかな?(爆&嘘です)
    とにかく、みなさん、思いっきり歌ってください。聞いてもらうと思うと緊張するので、「私の歌を聞かせてやる」くらいの気持ちで行けば、緊張も和らぐと思います。(上から目線で)
    当日の成功をお祈りしています。

  2. すとん より:

    ネオワンさん

    >私もぜひ、聞きに行ってみたいと思っています。

     お待ちしておりま~す。

    >これだけ、宣伝をされていて、会場に入りきれないのでは?と思いました。

     ないない(笑)。いつも、この会場は以前にも発表会で使った事がありますが、いい感じでスカスカです(笑)。で、今回はガラコンサートで、発表会よりも集客力は弱いので、もっとスカスカになるはずです。

     …ですから、一生懸命、宣伝しているわけだ!

     素人の音楽会は、出演者が多ければ多いほど、集客力が強まります。だから、大合唱団になると、演奏会を大ホールで開くことが可能ですが、我々のような小集団では、ホールじゃ器が大きすぎます。本来は、会議室あたりでも十分なくらいですが、ピアノがある会議室ってなかなかないので、やむをえずにこのクラスの小ホールを借りました。なので、人数の件に関してはご心配無用です。

     それに、万が一、大勢いらっしゃったら、立ち見でご覧いただこうじゃないか! まあ、立ち見が出る事は、まずないですけれどね(爆)。

     長浜ホールは、駅から遠く、小さめなホールなんですが、実にいい雰囲気のホールだし、音楽的にも歌いやすいホールなんですよ。

     色々と不安材料はありますが、当日は魂込めて歌いますので、楽しみにしてください(笑)。

  3. ことなりままっち より:

    アマチュアの舞台経験の少なさ、ってやっぱり、それはそうだと思います。
    「場慣れする」こと、私はよく「経験地をあげる」という言い方をするけど、本番って、ステージに上がるって、回数多いほうがよくなります。
    それはうちの生徒でも同じですね。

    それにしても…尺の問題ですか(笑)
    生徒に自由に曲選ばせるとそうなっちゃうんですよねぇ。とはいえ、私も生徒に選曲をおしつけたくないし。うーん。
    お近くならちょっとのぞいてみたいですね。

  4. すとん より:

    ことなりままっちさん

     舞台経験の少なさは仕方がないですね。私も(当然ですが)少ないです。その経験の少なさが『アガる』という反応に出るか『バケる』という反応に出るかなんでしょうね。私は比較的本番に強いタイプの人なので、経験の少なさが『バケる』方向に出る事が多いのですが(だからと言って、図に乗っていると足元をすくわれるので注意してます)これが『アガる』方向に出ちゃう人は、大変だと思います。

     尺の問題は…単純計算だと確かに足らなくなりますが、世の中は(良い意味でも悪い意味でも)計算どおりにはいかないので、案外、足りないはずなのに収まってしまうんじゃないかなって思ってます(楽天主義です)。

     それにはみ出ても私のステージだもん。他の人の出番が無くなってしまう事を考えると、ナンボもマシです。最悪、聞く人がいれば、隣の公園で、アカペラで歌ってもいいかなって思ってますよ。

    >お近くならちょっとのぞいてみたいですね。

     ほんと、お近くなら、ぜひお越し願いたいものですよ、きっと面白いよ(笑)。

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