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高いラ(A)が壁だな

 2011年6月現在、私の[音域上の]壁は“高いラ”です。高いラと言うのは、五線譜の上にはみ出ているラの事です。ちなみに安心安全なのは、高いファ#(Fis)まで、高いソ(G)から徐々に危険ゾーンに突入します。

 とは言え、自分的には高いソは「ちょっとイヤだけれど、気をつけていれば、どうにかなる」感じです。ただしロングトーンなどでは、多少声がかすれたり割れたりします。その半音上の高いソ#は「かなりイヤ。フレーズによってはうまく発声できるけれど、フレーズによっては無理っぽい」って感じ。当たるだけなら、まあなんとか、と言うレベルです。で、その半音上の高いラは「まるで歯が立たない。白旗降伏!」って感じで、一瞬でも当たれば大成功って感じですね。。

 だから、発表会で歌った「人知れぬ涙」(最高音は高いラです)なんかは、白旗降伏しちゃったわけです。

 高いラから高いド(Hi-C)の音が発声できるかできないかってのは、ある意味、テノールにとって、合唱で終わるか、ソロを歌えるか、の分水嶺なんです。

 合唱しか歌わないのなら、高いラまで出れば、とりあえずOK。そこから先の音は、よっぽどの事がない限り使いません。一方、ソロを歌うテノールは、ある意味、高いラが聞かせ所の入り口でして、この音が出ると言うのは、オペラアリアを歌う上での最低ラインなわけです。

 高いラに“まるで歯が立たない”現在の私は、まだまだソリストとしては論外なわけだし、勉強の余地ありすぎです。それどころか、今のままでは、合唱テノールとしても、どうなのかなって感じで、ずばり現状は…声のか細いバリトンでしかないもんなあ…。もっとも、私はヘ音記号の楽譜なんて、これっぽっちも読めないし、読む気もないし、私自身の性格は、全然テノールなので、バリトンの要素なんて、これっぽっちも持っていないのだけれど(爆)。

 人の声の音域については、低い方は、持って生まれた声帯に左右されるので、訓練しても多少しか広がらないのだそうです。それゆえ、持ち声が低い人は重宝されますね。ローバスなんて、どう訓練したって、簡単にはなれるものではありません。

 一方、高い方は、訓練次第でどこまでも…という話を、よく聞きます。もちろん、限界はあるわけで、だからこそ、昔はカストラートという存在があったわけです。なので、男声の場合、ソプラノ音域は、一部の才能ある人以外はまあ無理なんだけれど、アルトの音域までなら、結構イケちゃうようです。実際、メール・アルト(男声アルト)って、海外の合唱団だと、結構見かけるし。

 私はアマチュアだから、別に会場一杯に轟くような音量で高音が歌えなくてもいいのだけれど、せめて、小さな会場のピアノ伴奏でオペラアリアが歌えるようになりたいです。大それた野望だという自覚はありますけれど、何とかオペラアリアを歌えるようになりたいです。そのために、クリアしないといけない課題は多々あるけれど、まずは音域拡大だよね。当面の壁である“高いラ”をクリアできないと…。

 キング先生のおっしゃる“ポジションの保持”とか“鼻腔共鳴”とかが、キーワードになるんだろうけれど、なかなかできない、なかなか理解できない、私でした。

 と、ここで記事を終わってしまうと“ダメダメな私”日記で終わってしまうので、前向きな事も書いておこうっと。

 確かに高いラは苦手だけれど、高いソまでなら、なんとか手中に収めつつあるのを感じます。以前歌えなかった「オンブラ・マイ・フ/Ombra mai fu(高声)」では、高いソが三度出ますが、1回目2回目のソはクリアできるようになりました。三度目のソは気を抜くと失敗してしまいますが、きちんと注意をし、ポジションを落とさないようにすれば歌えるようになりました。やったね。この曲、以前は歯がたたなかったんだけど、ようやく歌えるメドが立ってきたんです。うれしいなあ。

 同じように以前歌えなかった曲である「あなたは知る/To lo sai」なら、今では「高いファ#」までしか使っていないという事もあり、楽勝で歌えます。

 こんな私でも進歩上達しているんだなあって感じます。たとえ小さな一歩でも、絶えず前進していれば、確実にスタート地点よりも前にいられるんです。たまに自分を振り返る事で「ああ、やっとここまで来れたんだなあ(感激)」と実感できます。

 他人様から見れば「まだ、ここなの?」って感じでしょうが、私的にはすごく遠くまで来ています。ここまで導いてくださったキング先生に、ほんと、感謝感謝です。でも、これで満足している私じゃないです。さらにもっと先まで進むぞ。オー!

コメント

  1. おぷー より:

    私は、発声で3点Cis、調子の良い時で、Dが最高音。
    F, Fisが声が変わるところなので、ここで長音がちょっとニガテかなあ。
    今戦っている歌での最高音は、B(Ais)。
    Turandotのリウのアリアの最後の音なんかpなので、すっごく難しいです。
    克服するまで少しずつですが、頑張りますよ、私も。

  2. すとん より:

    >おぷーさん

     ソプラノとして、Cisが出れば、まあまあ、あまり困ることはないのでは? もちろん、高い方がたくさん出せれば、それだけ歌える曲も増えていいのでしょうが、後は、どれだけキレイな響きで出せるかが勝負って奴ですね。

     私もHi-Cとは言いません、せめてHまで出ればレパートリーに苦労しないのですが、まあ、まだ“大いなる野望”って感じです。自分的には「何かが足りないなあ…」って感じてます。その何かが克服できれば、おそらくHi-Cまで一挙に行けちゃうような気がするのですが、その何かが分かりません。鼻腔共鳴なのか高いポジションなのか…? ま、そこのところは焦らずに一歩一歩努力していこうと思ってます。

     高いラ(A)がきれいに出せれば“Time to say goodbye”が歌えるのですが…。ひとまずは、この曲が目標です。この曲は、ソプラノ歌唱が有名ですが、やはりテノールで歌っうと格別だと思うんですよ。

  3. Yテノール より:

    キング先生のご指導を受けて3年と3ヶ月。まがりなりにも、女心の歌のカデンツHを出すところまで辿り着けました。
    ふりかえれば、先生のご指導が実にシステマテックで、まるで家を建てるように、土台から秩序立てて、積み上げるように仕込んで頂いたなって実感できます。

    それまで歌の経験が全くない私は、レまでしかでませんでしたが、姿勢と呼吸を教わっただけ
    で、ソが最高音の初課題曲「ニーナ」を何とか歌うことができました。苦しいながらもファとかソを出している自分が信じられませんでしたね。

    長い時間をかけ、姿勢,呼吸、喉の奥を開ける、鼻腔共鳴、ポジション、と徐々に土台から築き上げるように、自分の体を楽器として造り上げていくことが肝要なのでしょうね。
    声楽家は、音楽家であると同時に常に楽器製作者でなければならないようです。
    今は、音が出たというだけで、これからかっこいい音を創っていきましょうとキング先生から言われました。頂いた年賀状にはHi-Cをクリアーしましょうともありました。

    焦らず、コツコツ、手間暇かけて職人さんのように物を創るというのが、私には向いているようです。半年前くらいから自分という楽器を作ることがマイブームになっちゃったようです〜♪

    もとから甘く魅力的な声をお持ちのストンさん、早晩、高いラの壁も突破されたら、さぞ素敵なソロテナーとなられるだろうなと今から楽しみです〜♪♪

  4. すとん より:

     私はなまじハンパな合唱経験とか声楽経験があったため、身についた悪い癖を取り除く所から始めないといけなかったみたいで、Yテノールさんほど、スムーズに上達していないし、上達速度も遅いです。スッカラカンな部屋に荷物を運び込むのは容易でも、ガラクタがたくさん詰まっている部屋は、まずは片づけをして、掃除をして、場合によってはリフォームをしてからじゃないと、新しい荷物は入りませんからね。だいたい、未だに部屋の片づけに追われている部分があります。

     でも、まあ、それもこれも私の人生ですから、文句も言わずに、ガラクタを捨てていくつもりです。

    >ソが最高音の初課題曲「ニーナ」を何とか歌うことができました

     みんな「ニーナ」を歌っているんだよねえ。私は「ニーナ」を歌った事ないです。最高音がソなら、今の私にとって、ちょうど良い相手かもしれません。「ニーナ」に限らず、案外、イタリア古典歌曲って、歌った事ない曲がたくさんあって、なんか残念です。

    >声楽家は、音楽家であると同時に常に楽器製作者でなければならないようです。

     ですね。楽器製作者としてのパーセントの方が多いような気もしますが…。ま、とにかく、焦らずにゆっくりと少しずつ前進していこうと思ってます。

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