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伊香保温泉に行ってきた その2 ホテルは昭和チックでした

 石段街のテッペン(神社入り口)からは道を横にそれて、少し下りながら、ロープウェイの駅前を通りました。すぐそばにある伊香保バスターミナルでバスの時刻表をチェックして、さらに下って、本日のお宿である山陽ホテルに到着しました。

 山陽ホテルは、古いタイプの旅館型のホテルで、部屋は昔風の和室でした。部屋に到着したら、すでに布団がひいてあって、食事は指定された宴会場で食べるようになっていて、昭和の旅館型のホテルなのだけれど、仲居さんはいないという、少々ローコストタイプの旅館のようなホテルでした。まあ、仲居さんや女将さんにあれこれ構われるよりも、部屋に入ったら、放って置かれる方がうれしいタイプなので、仲居さんの不在は気になりませんし、食事も別会場で食べることに問題はありません。

 まあ、人間が古いですからね、こういう古いタイプのホテルだと、意味なく落ち着いたりする自分がいます。自分的には満足なんです。

 ホテルに到着して、すぐにお風呂に入りました。

 お湯は、伊香保温泉の代名詞の黄金の湯(こがねのゆ)ではなく、白銀の湯(しろがねのゆ)でした。というのも、我々が泊まったホテルは、厳密には伊香保温泉ではなく、そのすぐ隣にある見晴台温泉という別の温泉街だったので、お湯の出処も違うようです。伊香保温泉の黄金の湯は硫酸塩泉で、見晴台温泉白銀の湯はメタ珪酸泉なので、全然温泉としては別なのですが、白銀の湯も良いお湯だと思います。なにしろ私、ここのお湯が気に入って、一日に何度も入浴をして、いかにも「湯治をしています」みたいな感じになりました。

 さらに言うと、お湯が良いのは(温泉街ですから)当然として、お風呂場自体は壁全体と一部の床がヒノキで作られていて、なかなか良い感じの大浴場でした。ヒノキの風呂場って、ほんと、良いよね。

 ただ、古いタイプのホテルなので、各部屋に内風呂やシャワーが無くて、かえって新鮮な感じがしました。「まあ、ウチのホテルに来たら、黙って大浴場の温泉に入れや」ってところなのでしょう。いかにも昭和な温泉宿です。

 で、実際、大浴場しかなくても全然問題ありませんでした。と言うのも、この日(初日)のお客さんは、我々を含めて3組5人だけなので、どこもかしこも貸し切り状態なのでした。なので、大浴場は大きな内風呂のようなものです。ううむ、伊香保温泉、大丈夫か?

 風呂から出たら夕食です。

 夕食は、いわゆる旅館の宴会向けの和食で、品数も豊富で美味しかったし、量もすごくたくさんありました。たぶん、郷土料理もたくさん出ていたと思うのだけれど、料理の説明(これは何?…程度の質問)を給仕をしてくれる人に求めても「?」だったので、まあ、その程度なのでしょう。作る人とサーブする人は別だから仕方ないです。あと、美味かったからいいんだけれど、料理の内容が、食事をするというよりも、酒の肴って感じでした。昭和の社員旅行の宴会の時の夕食のノリなのかな?とも思いました。あ、メインはしゃぶしゃぶでした。

 料理には文句はありませんが、昔の宴会場での食事なので、畳の床にあぐら座りで食事です。料理は膳で出されました。昔はこれが当たり前でしたが、今どきは珍しいスタイルですよね。我々はこれでも良かったですが、私の親世代らしい老夫婦は膝が悪いのか、膳に椅子に座って食べていましたが、膳に椅子だと、膳が椅子よりも低くて、とても食べづらそうでした。

 昭和の時代は、まだまだ和室で正座をして暮らす人も大勢いましたが、令和の今は、洋室で椅子の生活がデフォルトでしょ? お年寄りには、和室はちょっと辛いよね。

 さて、食後はまた風呂に入りました。

 二度目の風呂の後は晩酌です。昼間地元の酒屋で購入した地酒の「榛名山」を飲みましたが、これが美味しかったです。やっぱり地酒ってだけで美味しく感じるよね。酒は、米と水が美味い地方で作られたモノがいいよね。

 で、夜になって寝て、目覚めたら朝になっていました。二日目の開始です。

 朝食は、まるで夕食のような豪華なラインナップで量も多く「朝からこんなに食べられない」と妻がぼやくほどでした。いやあ、私もビックリしました。私はしっかり全部食べたけれど、食べきれずに残していた人も結構いました。

 朝食の量が多くて、食べるのに時間がかかってしまったため、予定していたバスに乗れなかったけれど、急ぐ旅ではないので、それはそれで良いことにしました。

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