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帯状疱疹日記 その10 牛乳と椎茸も苦手なんです

 入院2日目、11月15日(火)です。

 睡眠アプリの計測によれば、私は3時間弱寝たようです。睡眠不足…ですね。もっとも入院中なので、いつでも好きな時に寝られるので、睡眠不足でも問題はありません。

 朝の6時から、通常治療の点滴が始まります。窓のカーテンを開けても、まだ外は真っ暗です。夜明け前なのです。こんな時間から治療を開始するなんて、ほんと看護婦さんには感謝です。

 通常治療の点滴は一日に3回行います。それに治験での点滴1回が加わるので、毎日4回ずつ点滴をする事になります。点滴をしている時以外は、基本的に自由時間なのですが、案外忙しくって、時間は流れるように過ぎていきます。

 朝から2時間弱の点滴をして、一息つくと朝食です。朝食には、和食なのに、牛乳が付いてきました。まるで学校給食みたい…。私は、牛乳はアレルギーではないけれど大嫌いなので、絶対にクチにしません。ですから、食事を運んできた人に「この牛乳は飲まないので下げてください」と言いました。牛乳は飲まないだけでなく、見るのもイヤなくらいに嫌いなんです。

 でも牛乳は下げてもらえず、仕方なく残しました。私は食べ残しをするのが、とてもイヤなんですが、仕方ありません。ちなみに、メインのおかずの中に椎茸が入っていました。実は普段の私は、椎茸もクチにしません。椎茸にアレルギーがあるわけでもなく、むしろ好きな食べ物なのですが、椎茸を食べると、たいてい体調を崩します。たぶん前世がイヌなんだと思います。なので普段の生活では、妻が椎茸を排除してくれているし、売っているお惣菜などに椎茸が入っていると、私が食べる前に妻が食べ尽くしてくれます。ですから、普段は椎茸を食べないのですが、この日は、自分が椎茸を食べるとと体調を崩すことを忘れて「美味い美味い」と食べてしまいました。

 なので、食べ終わってからしばらく、吐き気と戦い、ベッドにうずくまる事しかできませんでした。

 ちなみに、私の食品アレルギーは「カニ」なんですね。甲殻類アレルギーなんです。なので、事前に「カニとスギ花粉のアレルギーがあります」と申告しておいたら、用意された食事のおかずの皿すべてに「カニ入ってない」という文言の付いた付箋が貼ってありました。ありがたい事です。

 食後は、吐き気と頭痛を我慢しながらシャワーを浴びました。清潔が一番だよね。

 シャワー室は私の病室からちょっと離れた場所にあります。私は一番風呂(?)なので、なんか気分も爽やかです。シャワー室は個室になっています。狭いです。たぶん、畳み半畳程度の広さです。その狭い空間に大きめなバスチェアが置かれていますので、本当に狭いのです。そこに家庭でよく見かけるハンドシャワーがありました。ハンドルの位置は、座って操作するとちょうどいい高さになっています。

 その場で立ってシャワーを浴びるのは、かなり困難で、結局そのイスに座ってシャワーを浴びる感じになるし、おそらくそれが前提なんだろうと思います。

 以前入院した時は、スポーツジムにあるような立ったまま浴びるタイプのシャワーだったので、私的にはそういうタイプの方が使いやすいのだけれど、介護が必要な人が利用するなら、こういうタイプのシャワーの方が良いのかもしれません。

 シャワー室に入って、衣服を脱いで、シャワーを浴びて、衣服を着ると…だいたい25分です。シャワーの持ち時間は一人30分なので、私は毎回かなりギリギリになります。シャワー室には時計があるので、いつも時計を見ながら「ヤバいヤバいヤバい」と焦って支度をしている始末です。

 何気に、私ってトロいのかしら?

 で、シャワーの後は、頭部&顔面に塗り薬をぬりぬりしました。患部は私自身からは見えない場所にあるのですが、痛むところに塗ればいいのだから簡単です。一応、見えない場所なので、看護婦さんが手伝ってくれる事になっていますが、たとえ看護婦と言えども、痛む患部を不用意に他人に触られるのは勘弁です。とにかく、患部に触られると、筆舌に尽くしがたい痛みが伴うんです。なので、時間をかけて、ゆっくりと少しずつ薬を塗りました。

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