最近、トランプ政権になって以降のアメリカで、若い女性を中心に“4B運動”というのが流行っているのだそうです。ん? 4Bって何? いわゆる“3+1のB”の音楽家なら、バッハ、ベートーヴェン、ブラームスの“3大B”にビートルズを加えたモノだけれど、たぶんそれとは違うよね。
というわけで、さっそくAIに尋ねたら、4B運動というのは、2018年頃に韓国で始まった女性の権利を支持するムーブメントを言うのだそうです。だから4Bの“B”も、韓国語でBで始まる単語を指しているのだそうです。それは「結婚しない(bihon)」「子どもを産まない(bichulsan)」「恋愛しない(biyeonae)」「セックスしない(bisekseu)」なのだとか。うむ、韓国語由来なら、そりゃあ私に分かるわけないわな(笑)。
ならば4B運動とは、日本語で言うなら“独身主義”に近いかな? もっとも、日本語の独身主義には「結婚しない」と「子どもを産まない」は含まれるだろうけれど、日本だと独身主義者でも「恋愛しない」は入らないかもしれないし「セックスしない」も当てはまらないかもしれないから、ちょっとニュアンス的に違うかも。
だとしたら、4Bってイメージ的には“独身主義のアセクシャルな人”って感じかな? ならば“LGBTQIA+”の範疇に入るのかな?
なんて考えていたら、それもどうやら違うらしく、どちらかと言うと、フェミニズム運動の亜種のようなモノらしいです。まあ“4B運動”だもんね、趣味とか性癖とかの問題ではなく“運動”なんだよ。主義主張なんだよ。
女性の権利を支持し、拡張する事を目指す運動で、結婚とか子育てとかを拒否する事で、女性を搾取してきたジェンダー規範を否定する運動なんだそうです。
女性は結婚して母親になるべき…とか
女性が子育てや介護や看護を担当するべき…とか
どうやら、4B運動の根本には、韓国にある強い家父長制の否定があり、そのために女性は独身を貫くべきだ…という運動のようです。ちなみに、アメリカでは、この家父長制の否定に加えて、白人至上主義への嫌悪も加わっているそうです。ああ、トランプ政権って、家父長制とか白人至上主義とかの香りがするもんね。
そんな4B運動が、日本でも若い女性たちの共感を得始めているとかいないとか? なんかもう、分かりません。
ただ、この手のフェミニズム運動って、昔から日本でもあるけれど、一過性のブームというか、一瞬盛り上がるけれど、なんかいつの間にか立ち消えてしまうんだよね。最近だと“ミートゥー運動”とか、私らの世代だと“ウーマンリブ運動”ってあったよね。
フェミ系の運動って、あんまり根付かないような気がするのだけれど、今回の4B運動も、なんか一過性のブームっぽい…って気もしないでもないです。
とは言え、実際、言語化されていなくても、最近の若い女性たちの一部には、結婚出産を回避する動きって、あるじゃない?
もっとも、日本の場合は、家父長制の否定とか、白人至上主義の否定とかでは、当然無く、むしろ若い世代の(物価上昇に賃金上昇が全く追いついていないことによる)貧困化が原因なのではないかと思います。
今や、子ども一人を大学卒業まで育て上げるのに必要な金額は、約2500万円だそうです。子ども2人だと約5千万円になっちゃうよ。私の若い頃は、1人に1千万円かかると言われて「うわあ、子育てって金がかかるんだなあ…」と思ったものの、今や「あれ、少し前までは1000万円って言われていたけれど、今や2.5倍も経費がかかるわけだあ…」ってな感じで、ここでも物価上昇の影響が現れているのかもしれません。
それを考えて「子どもを作らない」という選択をするなら、遡って「結婚はしない」という選択をするかもしれないし、なんなら恋愛する暇があったら一生懸命に働いてお金を稼ごうと考えて「恋愛はしない」とかになって、結果、4B運動っぽくなってしまうかもしれない。
主義主張ではなく、貧困化が原因でそうなるとしたら、それは何とも切ない話だね。
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