声楽のレッスンの続きの続きです。
「An die Musik/音楽に寄す」に案外苦労をした私です。もうへとへとです。なので、本日のレッスンはこれで終わりかな? なんて思っていたら、先生が「Com’e gentil/なんという優しさ」に行きましょうって言った時は、かるくめまいがしたものです。
実は、元々「Com’e gentil/なんという優しさ」は私には無理めな曲なのです。無理めだけれど、別に人前で歌うわけでもないので、まあいいかという軽い気持ちで選曲した曲なのですが、ヘンデルを歌っているうちに、無理めな曲から、完全に無理な曲になってしまいました。
自宅での練習では「Com’e gentil/なんという優しさ」は、全然歌えなくなっていたのですよ。それはA4が出ないのは当然として、それ以外のフレーズでも音程の平均値が高すぎて、歌っているうちに息切れがして、とても歌いきれなくなってしまっていたのです。
それが今歌ってみたら、全然楽に歌えるのですよ。あんなに無理だったA4もすんなり出ちゃう。もう、気持ちいいくらいに気持ちよく出ちゃう(笑)。なんか「ウヒョヒョヒョヒョ~」って気分です。
なので、バンバン歌い飛ばしちゃいました。
実に楽しく歌えました。…私って、こんなに歌える人だっけ?
頭の中に「???」が浮かんでいたら、先生が教えてくれました。中低音中心の「An die Musik/音楽に寄す」でしっかり声を支えて、ポルタメント気味にレガートで歌ったので、高音中心の「Com’e gentil/なんという優しさ」が楽に歌えるようになったのだそうです。
高音を楽に歌うには、高音を狙って練習するのではなく、低音でしっかりと、響きを上げて、息をつないで、滑らかに歌う練習をしっかりする事で、高音が楽に歌えるようになるんだそうです。
シューベルトの「美しき水車小屋の娘」を散々中声用で練習したのは、そういう狙いがあったのですよ、と今更に教えてもらいました。
ううむ「中低音の練習をすると高音が楽になる…」 確かにその通りで先生のおっしゃる事に間違いはありません。しかし…そう言われても中低音の練習って、あんまりしたくないなあ(笑)。やっぱり高音を狙って集中的に練習したくなっちゃうよなあ(だから、いつまでたっても高音が苦手なままなんだろうなあ…)
今日もおまけです。一昨日の記事に書いた、新しいレッスン曲に決まった「standchen/セレナード」ですが、知らない人のために音源を貼っておきます。
「standchen/セレナード」
歌っているのはペーター・シュライヤーです。シューベルトと言えば、フィッシャー・ディスカウが有名ですが、テノールな私としてはフィッシャー・ディスカウよりもシュライヤーかな?ってのが、正直な感想です。いいでしょ? シュライヤーも。この音源だと、日本語訳も付いていて、ちょっぴりお得だし(笑)。
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