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練習しないことも練習です

 「練習をすればするほど上達をする」というわけではないのが、理不尽ですが不思議な話です。何の話かって? そりゃ、歌の話です。

 ちょっと練習するだけで、調子よくガガっと上達する時期もあるけれど、いくら練習しても、ちっとも上達を感じられない時もあります。そんな時は、人って、ついつい腐ってしまいがちです。ダイエットなんかの時は「これだけ頑張ってダイエットしているのに、全然やせないなんて、もー、ダイエットなんてヤメヤメ~」とか思って、辞めてしまって、結局リバウンドしちゃったりします(涙)。

 さすがに音楽の練習にはリバウンドはありませんが、いくら練習しても上達しない時は、ついつい練習をサボってしまいたくなります。でも、そこをグッと堪えて、練習を積み重ねていくと、ある日、いきなりドアが開いて次の部屋に入れる様な感じで、グウっと上達することがあるので、腐らずに練習をした方がいいでしょう。

 だから、もちろん、練習はした方がいいし、するべきなんです。

 でも、世の中は不思議なもので、いくら練習をしても全然できなかった事が、よんどころない事情があって、しばらく練習しないで休んでいて、その休み明けにやってみたら、すんなりできるようになっていたという経験が多々あります。特に高音や低音にチャレンジしていた時などは、根をつめて練習するよりも、むしろ休みを入れた方が上達が早かったりします。

 なぜなんだろ?

 一つには、休むことで悪い癖が取れた事。練習の本質って“癖をつける事”なんだと思います。もちろん、練習を通して、良い癖を身に着けるわけだけれど、ついうっかり悪い癖が身についてしまう事があります。で、その悪い癖が上達の妨げになっていたりすることも多々あるわけで、練習を休み、悪い癖が取れてしまうと、今までできなかった事がスムーズにできるようになる…のではないかと推測しています。

 また、人間の体はそう短時間で変わることはないので、練習を積み重ねてきたことで、作られてきた神経回路や筋肉が、休んでいる間に上手い具合につながってきて、結果として、今までできなかった事が、やっとできる様になった、という事も考えられます。

 それに、初心の頃は、必死に練習してもできなかったことが、特に何かの練習をしたわけでもないのに、数カ月越し、あるいは数年越しで、いつのまにか楽にできるようになっていたりとかもします。これらも、なかなかに面白い体験です。

 特に音域や音量の拡大はそう。今はラクラク出せる音が以前は苦心していたなんて、なんか不思議な感じです。以前はすぐそばにいても、ロクに聞こえなかった歌声が、今では壁越しで聴いても十分な音量になっているとか。…きっと、今は苦しんでいる音も、いずれは『なぜあの音が歌えなかったんだろう』と不思議な思いをする日がきっと来るでしょうね。

 あと、練習も大切だけれど、それよりも、ある意味大切なのは、健康である事。具合が悪いと、実は何をやってもダメ。疲れていても、全然ダメ。寝不足でもダメ、食べすぎてもダメ。

 基本的に健康で、睡眠十分で栄養十分で、ほとほどに空腹(練習後にガガ~っと食べればよい)で、練習少々というのが、歌にはいいのかもしれない。だから、古来、クラシック系の歌手は太るんだよね。歌に良い環境を作れば、それは同時に肥満に適した環境でもあるからね。

 楽器の人は…時間があればあるだけ、睡眠時間を削っても、体を壊しても、練習するものみたいだけれど、歌手はそんな事はできない。そこが声楽と器楽の一番の違いかもしれない。長時間の練習ができないのが声楽だし、自分をかわいがらないとダメなのが声楽だからね。

 そういう意味では、オレ様やお姫様がウヨウヨしているのも、仕方ないのかもしれない(汗)。

 練習をするだけでなく、練習しない事も、練習のうちなのが、声楽の世界です。もちろん、それを練習しないことの言い訳にしてはいけないのですが…って分かりづらいですね。

 なんかまとまらない話だけど、そんな雑感です。

コメント

  1. Hyde より:

    私も最近、ちょうど似たような経験をしましたので、ストンさんの文章力に感心いたしております。

    本当にスポーツもそうですが、突然、変化が現れますよね。効果が、練習の量に比例しないところが、まさしく声楽の難しさだと思います。休んでいる時間もそうですが、気持ちの入れ方とか、良い意味の開き直りで、精神面に変化があった時にも、声に反映されると思います。多分余分な力が抜けるのでしょう、でもどうして突然使えなかった音域が使えるようになったのかは、自分でもわかりません。後は、確かな響きと、音量、確実性を上げることですが、これも練習でどうにかなるものでも無い気がしますが、練習しか無いのでしょうね。

    ストンさんの仰る通り、健康に留意し、如何に平常心で取り組めるかと言うことでしょうか。

  2. すとん より:

    >Hydeさん

    >多分余分な力が抜けるのでしょう、

     ああ、これは大切なことですね! 一生懸命に取り組んでいる時って、知らず知らずのうちに、体のどこかに力が入っているのかもしれません。もしかすると、それが上達の妨げになっているのかもしれません。

    >気持ちの入れ方とか、

     これもそうですね。楽器も同様な事が言えるかもしれませんが、声楽は本当に顕著だと思います。気持ち一つ、念の入れ方、祈りの込め方一つで、簡単に結果が変わってきます。声楽は空回りする寸前くらいまで、念入りに気持ちを入れていくものですが、入れすぎて力みすぎてはダメ、不足気味では聴けたものではない…。

     おそらくは、体が楽器である事からくる、不安定さが原因なんだろうと思います。歌手は演奏者であると同時に楽器そのものでもありますから。演奏者としては、たゆまぬ努力と練習が必要でしょうが、楽器としては常にメンテナンスが必要だし、休憩も必要だと。

     そこらへんの問題なのかもしれませんね。

  3. Cecilia より:

    私も練習しない言い訳にしていますが・・・。(苦笑)
    環境と体力さえあれば一日何時間でも練習したいのもやまやまなのですけれどね~。
    すとんさんがおっしゃること、よくわかります。
    もちろん私にはもっと練習が必要だと思いますが、練習できてなくてもいつの間にかできるようになっていたという経験はあります。
    いくら練習を積み重ねていても体調を崩したり声帯をだめにしたら元も子もないですからね~。
    結局は健康管理と教養を身につけること、音楽を聴く耳を養うこと、語学・・・声楽はこれに尽きるような気がします。
    あと大事なこととしては人と上手に付き合うことかなという気がします。
    絶対に一人ではやっていけない世界ですから。
    オレ様やお姫様も多いですけれど(笑)、常識がないと嫌われるでしょうし、うまいかどうかよりも約束などをきちんと守る人のほうが重宝されると思うし。

  4. ひょっとこ より:

    練習しない練習。
    例えば、いろんな音楽を聴くとか。

    レコードファン感謝祭
    廃盤CDディスカウントセール(15日より、要会員登録)
    http://fair.jmd.ne.jp/shop/default.aspx

    あとは、メンタルな面…

  5. はむはむ より:

    お、これは…。まさに私にタイムリーなお話ですね。
    私が裏でウダウダしているので、喝!! を狙いました???
    なんて、そんなわけないか~ [E:bleah]

    私の場合は楽器なので、すとんさんの仰る通りに歌とは違って
    「練習量=上達度」という関係が定説らしいのですが、
    去年は駄目駄目でした。
    でも更にその前の年に比べると、去年は練習量も激減しているし…
    駄目駄目で当然と言えば当然ですね。
    今年はどのくらい練習に身が入るかなぁ。

    PTAのコーラス、私が今年も続投のわけは…
    今回の先生が「次回、メンバーさんが全員代わってしまって
    また1から雰囲気作りをしないといけないとしたら、
    非常にやりにくいです;;」と仰った為です。

    うちはあと1年で子供も学校卒業ですから、最後の年に
    もう一回くらい、コーラスに居てもいいかな。
    顔見知りがいる事で(歌は下手ですが)、先生のお役に立てるなら
    まぁいいかな~? ということでの続投です。
    私以外にも、今回の教養委員さんが何人か残る予定です。

    プロのオペラ歌手の先生に歌をただで習える(PTA会費からお支払い)なんて
    なかなかないチャンスですし、とても素敵な先生なので [E:heart04]

    喉と体調を大事にしないといけない声楽は、楽器よりも
    大変デリケートなんですね。
    今年も声楽とフルート、両方の記事を楽しみにしています♪
    (あ、金魚記事も大好きですよ~v)

  6. はっチャン より:

    声楽とは違い楽器の練習は、1に練習、2に練習、練習、練習……!で、そのうち指がリズムに合わせて勝手に動くまで練習です。最近練習できなくて焦ってます。
    仕事場でフレーズを暗譜し、昼にMedia Playerで確認。(仕事は適当にと…!(笑))
    声楽は喉(声帯)が命ですかね~!よく、カラオケで歌いすぎて声帯を痛める人いますからね。!休むのも一計かと!(笑)

  7. すとん より:

    >Ceciliaさん

     そうそう、練習をしない言い訳にしないようにしましょう(笑)。私もなるべくそう心掛けています(大笑)。

    >いくら練習を積み重ねていても体調を崩したり声帯をだめにしたら元も子もないですからね~。

     そうなんです、ポイントはここなんですね。もちろん、楽器だって、ピアノなど練習をやりすぎて『手を壊す』という話を聞きますが、これって、よっぽどの事じゃないですか? 普通はやろうと思っても、手を壊すほどの練習はなかなかできません。ところが、声帯はちょっと無理をすると、簡単に壊れます。いや、無理しなくても壊れちゃうかな? それくらい声帯って、繊細で虚弱な器官です。

     何しろ、声帯には骨がないから。あるのは、筋肉と粘膜と血管だけ。強い刺激で、すぐに、腫れたり、傷ついたり、出血したり、変形したり、ポリープできたり…、そりゃもう大変な騒ぎ。壊れても交換ができませんから、大切に使わないとね。

     『人づきあいが上手にできないとダメ』というのはそうですね。歌の世界には、独唱はあっても、独奏はないですからね。指揮者さんとかピアニストさんとケンカすると最悪ですし、伴奏無しでは歌えませんし…。

    >うまいかどうかよりも約束などをきちんと守る人のほうが重宝されると思うし。

     最低限の話ですが、“時間を守れる人”でないとダメでしょうね。なにしろ音楽は“時間芸術”ですから…。時間にルーズな人は、歌手には向いていないと思いますよ。

  8. すとん より:

    >ひょっとこさん

     そうですね、“練習をしない”からと言って、全く何もやらないのは、やはりペケなんですね。ここのブログに時折書きますが、私はたまに先生から「練習禁止令」が出ます。期間限定で「声を出してはいけません」という命令です。つまり「練習をしない練習」をしなさいと言われます。

     声楽はクラシックですから、楽譜が何よりも大切なので、こういう「練習をしない練習」期間は、譜読みをたくさんするように言われます。もちろん、今、自分が抱えている曲の楽譜が最優先ですが、そうでなくても、近い将来、歌いたい曲の譜面を読んでおくとか、最近気になる曲を譜面でチェックしてみるとかが大切なんだそうで。もちろん、譜読みと言っても、何となく見るのではなく、きっちりしっかり読んでいくわけで、一つ一つの音符の意味、スラーの意味、ブレスの位置の確認、フレーズの構成についてなど、じっくりと読んでいきます。いわゆる“アナリーゼ”って奴のまねごとのような事をしていきます。もちろん、歌詞がついている曲は、歌詞の翻訳もしないと(汗)。結構、大変なんです。

     音楽を聴く事は大切な練習ですね。CDで聞くことはもちろんですが、なるべく生演奏を聴くようにしています。もちろん、地域的な問題や財政上の不安(笑)などもありますから、そう頻繁にはいけませんが、大小様々な演奏会を平均して年50回(つまり週1ペース)程度行けたらいいなあと思ってます。

    >あとは、メンタルな面…

     ははは(汗)、メンタルの練習はどうしたらいいんでしょうね?

  9. すとん より:

    >はむはむさん

     そうなんですよね…楽器の場合は「練習量=上達度」なんですよ。“練習命”ですよ。私もフルートかじってますから、これは分かります。若手の演奏家さんなんて、仕事も少ないし、生活は家族に支えてもらっていたりするので、一日16~18時間くらい練習するなんて、ザラなんだそうです。すごいね、寝ている時以外はずっと練習じゃん。

     とにかく、プロであれ、アマチュアであれ、楽器の人は練習しないと…。でも、アマチュアの場合、なんらかの目標がないと、練習のモチベーションって奴が上がりませんよね。はむはむさんなんて、まさにその状態じゃないの? “ニンジンにつられて走る馬”じゃないですけれど、目標は必要ですね。アマチュアの団体(吹奏楽とかオーケストラとか合唱団とか)がしょっちゅう演奏会とか本番とかをこなしているのは、常に目の前に目標を設定しているからだと思います。

     一曲仕上げて、ネットで公開してみますか?

     PTAコーラス続投は良い事だと思いますよ。歌はフルートにも良い影響を及ぼすと思いますし、何といっても合唱は楽しいですからね。おまけに指導者の先生はオペラ歌手でしょ、アマチュアのフルート奏者が、発声を習うなんて、なかなか無い事ですよ、千載一遇のチャンスです。

     「発声?」と思うかもしれませんが、声楽とフルートは、声帯を使うか、楽器を使うの違いはあれど、体の使い方と言った部分は、かなりの部分が共通したテクニックを使ってます。いや、むしろ、声楽の方がより難しいことをやっているかもしれませんよ。だから、きちんとした発声を学ぶ事は、フルート演奏にも、すごく役立つはずですよ。

     さあ、ちょっとずつでいいから、がんばろー。無理しない程度にね(笑)。

  10. >楽器の人は…時間があればあるだけ、睡眠時間を削っても、体を壊しても、練習するものみたいだけれど

    い、いや、体壊しちゃったら意味ないから…。
    確かに歌の人よりも練習時間は長いですね。声楽科の子たちって結構遊んでるっぽいイメージがあったので。
    ストイックに頑張るというイメージがあるピアノ科だから余計にそうだったかもしれませんが。

    基本的に楽器の場合は、時間はかけないよりかけたほうがいいです。ただ、それは原則の話。
    ある程度のところまできたら、長く練習しているだけではやっぱり、ダメなんです。私が本番前に師匠に言われた「アンタの練習は質が悪い」というのも実はそういうことで、確かに仕事が休みで時間が取れたので、普段より時間はかけていたんだけど、その割に効果が出ていない練習の仕方で止まっていたんですよ。

    で、腕を痛めるってよくやりますよ、私。
    焦って急にテンポを上げたり、がむしゃらに「弾け!弾け!弾け~~~!!」ってがんがんやってるとすぐ痛めます。まぁそういうときは何かが間違っているんだけど。

    ところで、煮詰まっているときは、楽器でも休んだほうがいいです。楽器を演奏しない練習っていうのかな。イメージトレーニングとか、そういうのも大事かも。

  11. すとん より:

    >はっチャンさん

     カラオケで喉を痛める人は、歌いすぎじゃなく、発声法が間違っているからです(笑)。でも、これはある意味、仕方ないんですよ。だって、普通の人は“歌の発声法”を知りませんからね。だいたい、学校で教わっていない(涙)から、きちんとしたヴォイストレーナーとか声楽教師につかない限り、知らなくても当然なんですよ。

     もちろん、クラシックとポピュラーの比較に限らず、音楽ジャンルによって、それぞれ若干の発声方法の違いはあります(クラシックは遠鳴りの声で歌うけれど、ポピュラーは側鳴りの声を多用するとか、洋楽は開放的な声で歌うけれど、邦楽は喉を閉め上げながら歌うとか…ね)が、共通する最低限の体の使い方のルールってのがあって、そこを守っていれば、2時間程度、歌いっぱなしでも、喉が壊れるどころか、声が枯れる事もありません。

     ちなみにカラオケで一番危険なのはハードロックだと思ってますが(これは説明いりませんよね)、意外にヤバいのが演歌じゃないかと思ってます。演歌って、とっても喉に力を込めて唸るように歌い上げるでしょ。あれって、実は、相当喉にはヤバい事なんです。

  12. すとん より:

    >ことなりままっちさん

     楽器練習のリアルな話をありがとうございます。そりゃあそうですよ、体壊しちゃ元も子もないです(筆がすべりました:汗)。

    >声楽科の子たちって結構遊んでるっぽいイメージがあったので。

     いや、遊んでいると思いますよ…てか、遊ばないと! 「恋も練習のうち」ですから、歌の世界では。恋に身を焦がしておかないと…オペラとか歌えないでしょ(笑)。たくさん遊んで、いっぱい美味しいもの食べて、スポーツを熱心にやるのも、歌の練習みたいですよ。

     練習の質の話は、ああそうだなって思いました。特に初級を越えたあたりから、量と同時に質も求めていかないといけないのかなあ…と思います。あと、練習時間をたっぷり取りづらい、大人の趣味の人は、たとえ初級者であっても、練習の効率とか質とか考える事は大切でしょうね。

     私の場合、フルートの練習でも、本当は毎日、スケールの練習とクロマチックの練習をすべての調性でやりたいのですが、それを始めると、それだけで1時間は軽くかかっちゃうんですよね。基礎練習は大切ですが、基礎練習だけで練習を終えるわけにはいきませんから、うまく練習時間の配分とかも考えながら、効率よく質の高い練習メニューというのを、日々考えていかないといけないのが、大人のつらいところです。

    >で、腕を痛めるってよくやりますよ、私。

     あ、そうなんですか。認識を改めないと…。腕なんて、簡単に壊れないものって思ってましたが、ある程度弾ける人が無茶な練習をすると壊れるんですね。覚えておきます。

  13. YOSHIE より:

    >練習の本質“癖をつけること…休むことで悪い癖が取れてしまう…”

    そうなんですよね…悪い癖って厄介で。
    なかなか“素に戻る”のが困難というか。

    雑誌『サラサーテ Vol.32 2010.2 』の特集が
    “脱力の極意”でして…(もう、まったくゴクイ!とか無理!笑)アレクサンダーテクニークの教師・声楽家の小野ひとみさんの寄稿あったりして。

    私的にアレクサンダー…は以前から興味があったので、身近でレッスンとかあったら受けてみようかな?と今検索中…といったところです。
    ココログで歌手の鈴木重子公式ブログ“風のダイアリー”の中でもふれられていたりします。

    カラダの悪い癖や、ココロの癖、考え方…できるだけニュートラルな状態でいたいなぁ…とは思うのですが…ヘナヘナと笑う…

  14. すとん より:

    >YOSHIEさん

     アレクサンダーテクニークは私も興味シンシンです。声楽関係の本を二冊持っていますし、熟読玩味しちゃいました。レッスンを受けたいとまでは考えていません(レッスンを受けるための、基礎能力に大きく欠けていると思うので:汗)が、その幾分かは自分のモノにしたいなあと思います。

     確か、ポール・マッカートニーが90年代になって、声が若返っているのですが、それはアレクサンダーテクニーク系のヴォイストレーナーのレッスンを受けて、発声を根本から変えたからだという話を聞いてます。本当かどうかまでは知りませんが、器楽はもちろんですが、モロに体を使う声楽や歌の人にとっては、大切な考え方を含んだモノだと思ってます。

    >カラダの悪い癖や、ココロの癖、考え方…できるだけニュートラルな状態でいたいなぁ…とは思うのですが…ヘナヘナと笑う…

     カラダはニュートラルでいいけれど、ココロと考え方は、ポジティブ・シンキングとか楽観主義の方がいいと思うよ。“ココロの持ち方で世界は変わる”と思ってます。

  15. chiko より:

    遅くなりましたけど・・明けましておめでとうございました。
    息子の双子の弟の中学入試が終わりまして、滑り止めと、この地では最高峰と言われる学校(高校まであります。塾から受けるように言われました。受かると、塾の成績になるから?)は受かりましたけれど、本命の国立の発表はまだ(小学校の試験は受かったのにくじではずれて、6年間頑張って待っていたのですから)なので、まだドキドキなのですが、ドキドキしてもしょうがない毎日です。
    って、練習の話でしたね。私のピアノのレッスンが年末年始の2回お休みで、息子達は塾の合宿でいなかったり、相方は息子達がそんななのでひとりでおばあちゃんの様子を見に行ったりでひとりの時があったので、結構ピアノの練習していました。
    年明けのレッスンは、一発合格!!!!!!
    私は練習するときは、時間をかけて集中するときは集中しますけれど、ある程度(もちろん完璧にちかく・・・って言えないかなあ・・・・)出来るようになったら、ぽっとピアノの前に座って、いきなり弾いてみたりします。だって、本番は一度きりですから。
    毎回を一度きりにしてみたりして。
    ただ私は普通の主婦ですから、学校の役員とかね、地域の役とかね、面倒臭いこといっぱいあるんですよね。

  16. すとん より:

    >chikoさん

     明けましておめでとうございます。こちらこそ、よろしくお願いします。

    >前に座って、いきなり弾いてみたりします。だって、本番は一度きりですから。毎回を一度きりにしてみたりして。

     す、すばらしい…。私はなかなかその境地に達しません。「も、もう一回…」って感じで、常に自分自身に“泣きの一回”を申し入れては撃沈しております。本当は、chikoさんのように、毎回本番のつもりで、一期一会の覚悟で練習しないと、音楽に失礼ですよね。

     受験生を抱えていると親御さんはハラハラドキドキですよね。くじ引きのリベンジがかなうといいですね、お祈りしています。

    >ただ私は普通の主婦ですから、学校の役員とかね、地域の役とかね、面倒臭いこといっぱいあるんですよね。

     お察しいたします。私は主婦のような、細々した事がたくさんあるような仕事は、たぶんできません。そんなに神経は細やかではないし、多くのことに気が回せません。大きな事を一つ二つドカンとやるのが向いてます。だから、私は世の中の主婦の皆さんを尊敬しています。…とても私には、主婦は勤まりません。

  17. たかさん より:

    「ヘタの練習、休むに似たり」とか
    いいませんでしたっけ?

  18. きっし より:

     こちらのコメントの方が後になりましたが、歌って事で、先日の音楽祭の時のテノールのFさんのトゥランドットは素晴らしかったですよ!!
    ホールいっぱいに声が響き渡り、体全体に声が届きました。
    人の声ってホント凄いですね!!
    この音楽祭が始まるまでは、オペラなんて聴いた事も無く興味も無かったんですが、この音楽祭で初めて生のオペラ(声楽)を聴いて驚き、オペラの素晴らしさを知りました。
    でも声楽の方は大変ですよね。
    前日の懇親会の時に、喉から手が出るほど飲みたいけど、お茶で・・・と言われてました。
    確かに歌を歌う方は喉が命ですよね!!
    凄く気を使われていました・・・。
    それに引きかえ、管楽器の先生方は連日飲まれてましたが(^^;

  19. めいぷる より:

    楽器も声楽も、、、他に「練習」というものが必要なものは「量より質」でしょうね。

    若い人は我武者羅に「量」で勝負しようとしますがね、加齢して気付くんです「質」だって。。(要は無理が利かなくなるから…笑)

    量が優位な場合は、初級者、若い世代、ですね。
    吹奏楽コンクール(私は嫌いです)では「量」が勝ちますから…苦笑

  20. めいぷる より:

    きっしさんへ横レスです。

    何ででしょうねぇ~、管楽器奏者は飲兵衛が多いですよねぇ…
    私も昨日、某プロオケの管楽器奏者と昼間っから飲み続けました…(^^;;;;;

  21. すとん より:

    >きっしさん

     声楽っていいでしょ、オペラアリアってすごいでしょ。声の魅力という奴にノックダウンされちゃうでしょ。声楽くらい、プロと素人の境目がはっきりしているジャンルは少ないと思います。ほんと、プロの声楽家って超人じゃないかと思いますよ。

     お酒に関しては…声楽家の方は、本番を控えていると、まず飲まないですね。それも人によっては一週間くらい前から酒断ちをするそうです。酒を飲んでしまうと、喉がアルコール焼けしてしまって、高音がきれいに伸びなくなるそうです。それどころか、食べる方もしない方も少なからずいます。皮下脂肪はどうでもいいのですが、内臓脂肪を少しでも減らすことで、体内の空間を広げて、声を響きやすくするのだそうです。

     そうやって、自分の体を本番に向けて、備えていくそうです。なにしろ、体が楽器ですから、そこは大変なものです。

     その代わりでしょうね、仕事が終わると、人が変わったように食べたり飲んだりしますよ、声楽の人は。禁酒絶食・暴飲暴食・禁酒絶食・暴飲暴食…と繰り返すので、太るんだろうと思います(笑)。

  22. きっし より:

    めいぷるさんへ

     ホントに皆さん関心するほどよく飲むし、タフです・・・。
    毎年来られる(今回9回目の音楽祭でした)先生方は、行き付けのお店も沢山あるようです。
    5日間の音楽祭、様々な場所での訪問演奏とリハと本番というハードスケジュールにも関わらず、どんなに飲んでも本番はバッチリ出来るからプロなんですよね(^^;
    さすが!!としか言いようがないです!!

  23. きっし より:

     なるほどぉ~!!
    って納得しちゃいけないですね(笑)
    でも、体がしっかりしてないと、あれだけの声は出せないのかも??

     オペラはホント素晴らしいです♪
    でもなぜか悲劇的な物が多いですよね??
    地元の音楽祭でやっった作品は、カルメン・椿姫・蝶々婦人など、涙なしでは観て(聴いて)いられない物ばかりです・・・。
    その涙を誘う、演技力にも脱帽ですが、ホントに素晴らしいと思います。
     今回ゲスト参加された、民族楽器奏者の方が言われていたのですが、ハンガリーでは毎日日替わりでオペラをやっているそうです・・・。
    うらやましいですね(><)
     

  24. すとん より:

    >めいぷるさん

    >量が優位な場合は、初級者、若い世代、ですね。

     つまり「やればやるだけ上達する」という段階ですね。まさに、私は今そこにいます。やればやっただけ上達するし、やんなきゃそれきりです。だから、まだまだ練習量は必要なんだろうと思います。

     私が思うに、ある程度の絶対的練習量というのは楽器の習得では必要なんだと思います。まずはそれを満たすために、遮二無二に練習しないと。問題は、その絶対量を満たしたあとの話かな…って思うんです。

     そこで問題は、私のような、スロースターターの場合です。いくら練習すればするほど上達するとは言え、すでに人生のカウントダウンが始まり、時間に余裕がありませんし、無理も利きません。のんびりやってたら、人生終わっちゃいますからね。頭を使って、短い時間を有効に使えるような練習をしていかないと…。ああ、がんばんないと(笑)。

  25. すとん より:

    >きっしさん

    >でもなぜか悲劇的な物が多いですよね??

     じゃなくて、オペラには喜劇(オペラブッファ)と悲劇(オペラセリア)があるんですが、カルメン・椿姫・蝶々夫人…みんな、コテコテの悲劇ですよ。そりゃあ、涙なくして見れません。悲劇の特徴は「最後にヒロインが死んじゃう事」です。

     喜劇にも有名なのがありますよ。モーツァルトの「魔笛」とか「フィガロの結婚」とか、ロッシーニの「セビリアの理髪師」とか、ベルゴレージの「奥様女中」とかは、実に愉快ですよ。

    >ハンガリーでは毎日日替わりでオペラをやっているそうです・・・。

     ハンガリーに限らず、ヨーロッパの中堅規模以上の都市には、常設のオペラハウスがあって、秋から春にかけて、毎日オペラを上演するものらしいです。うらやましい限りです。そして料金も、席にもよると思いますが、映画並に安いんだそうです。いいなあ、ヨーロッパは。

  26. きっし より:

     確かに皆死んじゃいました(TT)
    そういえば魔笛もありました・・・。
    誰も死ななかったから、記憶に薄い?のかもです。
    まだまだ勉強不足ですね(^^;
    少しづつオペラも勉強してみまぁ~す♪

  27. すとん より:

    >きっしさん

    >少しづつオペラも勉強してみまぁ~す♪

     これは頼もしい。オペラは楽しいですよ、オペラはすごいですよ。オペラにこそ、作曲家たちの最良の部分があると思ってます。

     最近はDVDなども良い演奏のものが安価で販売されていますから、オペラに親しみやすい時代になったなあと思います。オペラは深いですよ、でも楽しいですよ。

  28. chiko より:

    お久しぶりです。
    国立は結局合格しましたっ!!!!
    本当は一度不合格だったのですが、繰り上げで行くことが出来るようになりました。
    私立からは、学費免除でぜひお子さんの面倒をみさせて下さいと連絡があったり、事情を知らない人からは、折角受かった私立を蹴るなんてねって言われたり(すごい進学校なんですよ)、いろんな事がありましたけど、とにかく、双子ふたりで通うのが望みで6年間頑張って来たのだから、迷いません。
    心配してくれていた息子のお友達のお母さん達にも電話して、喜んでもらいました。
    一安心です。良かったよう!!!!
    前記の私立からは、国立に受かったことを連絡したら、分かって下さって、ぜひそちらで頑張って下さいと、とても紳士的でした。

  29. すとん より:

    >chikoさん

     おめでとうございます、桜、咲きましたね。やった、やった。

     繰り上げ合格でも、合格は合格。胸を張って、堂々としちゃいましょう。でも、繰り上げ合格だと、入学してから、勉強についていくのが大変かもね。そこのところは、最初っから気合を入れて、学力のハンデなんて吹き飛ばしてしまいましょう。

     ファイト、ファイト、ドンマイ、ドンマイ。

     しかし、国立合格とは、実に親孝行な子どもたちだ! おめでとー。

  30. 河童 より:

    カテゴリーがあってないかもしれませんが(すみません)

    ふと、30年前のYAMAHA(頭部管銀)・15年前のMIYAZAWA(管体銀)・最新のパールの頭部管をみて、唄口の大きさが違う・・と感じました。
    パール<M<Y です。
    ところが縦横はほぼ12.2×10.3mmと同じでした(ノギスで測定)(根っからの理系なので)
    感じた違いは唄口の形が楕円~長方形のどちらに近いか・・でした

    練習せずにこんなことしてました・・・これも練習(んわきゃない! 笑)

  31. すとん より:

    >河童さん

     これは伝聞なので、私自身は確信がないのですが、歌口の小さい(真円)から歌口が大きい(方形)になるにつれ、音量は大きくなるけれど、倍音成分が減って浅くて薄い音色(ただしチューナーとは相性の良い音なんだそうです)になっていくそうです。また、発声も方形に近づくほどに容易になるそうです。

     つまり…、歌口が大きい(方形)だと「音量が大きく」「音色が浅く」「発声が容易」「チューナーでのチューニングが楽」となり、結果として、初心者向きの楽器に採用されやすいそうです。一方で歌口が小さい(真円)だと「音量が小さく」「音色は深く」「発声が困難」になり、結果として中~上級者向けの楽器に採用されるそうです。

     聞いた話なので、どこまで本当かは、私は保証しませんよ(笑)。

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