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フルートはやさしく吹きましょう

 フルートのレッスンに行ってきました。

 今回のレッスン前の雑談の結論は「とにかく、まだまだいっぱい教えないといけないことがあるので、頑張ってゆきましょう」とのことです。フルートを一年程度吹いたくらいじゃあ、(先生に言われたわけじゃないけれど)まだまだ卵の殻をかぶったヒヨコみたいなものなんでしょうね。ファイトー、頑張るぞ。

 さて懸案の8課は、やっと終えました。これでハ長調は攻略しました。ぐふふふふ。ああ、うれしい(涙)。

 9課は、残っていた1番のC課題と3番を合格。新しいところは、7番の四分音符のところ(前半分ですね)まで合格。つまり7番の後半の八分音符主体のところは不合格です。まだ八分音符を120の速度で吹くことはできませんって事です。

 とにかく私の場合、指が硬いそうです。だから指の動きがぎこちないし、バタバタしているし、ちょっと速くなると対応できない。ああ、やはり、もっと、指の練習をしないといけないんだろうなあ。アルテだけじゃ足りないかな? それと(何度も言われてますが)指をキーからなるべく離さないようにして吹くことを言われました。指は課題だらけです。

 さらに高音域の運指に慣れていないので、徹底的に運指の練習をしましょうとも言われました。音が出ないわけじゃないけれど、指がつまづくんですよ。

 もちろん、課題は指だけじゃありません。バズィングの件もそうだし、音色が美しくない件もそう。先生が観察した結果、どうも私は(指同様に)クチビルが硬いのと、息を吹き込みすぎている傾向があると指摘されました。

 クチビルが硬いのは、単純に息の支えができていないからです。お腹で息を支えていないから、その分をクチビルで支えてしまうために、クチビルが硬くなるわけです。お腹で息を支える…できるんだけど、ついつい…ねえ。人間って楽をしちゃうんだよね。何となく吹き始めて、吹いている途中で息の支えが足りないことに気づいても遅いんだよね。そんなこと、何度もやっているのに、今だに学習しない、ダメな私です。ちゃんと、最初から息を支えましょう。

 フルートに息を吹き込む過ぎるのは、どうやら癖です。でも、悪い癖。だから直さないといけません。そのためには、とにかくフルートに吹き込む息を思いっきり減らして、フルートを思いっきり“吹く”というよりも、軽く“鳴らす”感覚で、吹きながらフルートの振動を感じられる程度の息の量で吹いてみましょうと言われました。

 「もう十分にフルートは鳴っているので、それ以上、そんなにたくさん息を入れても、音量は増えずに、音色が汚くなるだけ」と言われました。さらに「フルートは音の小さな楽器なんだから、音量よりも音色に注意を向けるようにして、やさしくやさしく吹いてください」とも言われました。そうなんだろうね。それに優しく吹いていたら、音色も優しくなるだろうし、バズィングだって起こらないし。とにかく、力を入れるのは、背中とかお腹とかであって、クチビルとか指は『楽に楽に』とのことです。そういうところは、歌と全く同じだな。同じなのにできないのだから、悔しいね。ま、歌でもちゃんとはできてませんが。

 まあ、とにかく9課も半分やっつけたので、ひとまず良しです。

 9課の10番(曲です)もあわせてみました。もちろん152なんてわけの分からない速度はまだ無理なので、ゆっくりしたテンポでやってみて、吹き方などのチェックを受けました。ここは、スタッカートとスラーを明確に区別して吹くことが肝心なのです。

 しかし、アルテの指定された速度は、本当に無理やりで速いですよね。指定の速度がむやみに速いのは、無理やりな速度で練習しておくと、実際に曲を吹く時に、余裕をもって吹けるようになるから、そういう理由で速いのだと言われました。だから、練習では、この速い速度に対応できるようにしておく事が大切なんだそうです。

 さて、ここからはアルテとは離れた話です。

 私のフルートの音は、私的に(自分基準で)美しくして好きなのですが、それは中音域までの話で、やはり高音域の音は、そこまでと比べるとあまり美しくありません。と言うよりも、あまりにスカスカのギンギンで美しくありません。そして、私の高音域の音が美しくないことは、先生の悩みの一つでもあります。

 先生ご自身のフルートは、アルタスではなくパウマツなので、お知り合いのアルタスユーザーさんたちに相談したり、アルタスを使っているプロの方々の演奏会に行って、その奏法を観察してきたらしいです(ありがたい事です)。そこで得てきた先生なりの感触は「アルタスはどうやら内吹きを前提に楽器が作られているのかもしれない…」なんだそうです。ま、実際、アルタスの取扱説明書にはそんな感じの事が書かれていますけれど。

 我が門下は、外吹き門下なんだけれど、楽器自体が内吹き用に作られているのならば、その内吹き用の楽器を使用している以上、楽器本来の仕様とは異なる外吹きにこだわってキレイな音が出せないのでは、それはちょっとマズいかも。まずは楽器メーカーが意図した奏法を優先するべきだろうから、外吹きのこだわりを捨てて、内吹きを試してみる価値があるのではないかと、考え始めたようです。

 なので、これからしばらく、ゆっくりと時間をかけて、徐々に内吹きにしてみようと思います。それで、音色(とピッチ)がばっちりになれば、それで良し。そうでなけれど、また別の方法を考えてみましょうとなりました。せっかく、外吹きに慣れてきたところなのに、これからまた内吹きにするのは、残念だけれど、アルタス買っちゃったんだから、仕方ないよね。ドンマイ。

 レッスンの最後に、ようやく思い出したので、発表会の事を尋ねてみました。

 ずばり「発表会、やんないですか?」って尋ねたところ、答えは「特に予定はないけれど、やりたい?」「え? 予定がないんですか?」「だって、誰もやりたがらないんだもの。でも、ひさしぶりにやってみようかな。どうする、やりたい?」「うーん、やんないよりは、やった方が楽しいかな?」「じゃあ、やろうか、(同じ門下の)みんなと一緒も、たまにはいいわよね」だそうです。

 すっごーーく、アバウト(笑)。笛先生の、そういうアバウトでかわいいところが、私は大好きです。

 言ってみるもんだね。とにかく、急遽、ウチの門下もフルート発表会をやることになりました。時間も場所も時期も一切不明ですが、いずれにせよ、やります。

 しかし、ウチはジャズフルートのお教室だよ。どんな発表会になるんでしょ。少なくとも、私の前後の姉妹弟子たちは、いつもジャズのアドリブの練習しているし(笑)。きっと、一般的な普通のクラシック系の発表会とは違うんだろうなあ…。

 発表会とは名ばかりで、実は………セッション大会だったりして(笑)。無いとは言い切れないところが、こわいな。

 さあて、次回は、楽しい楽しい、セッションレッスンです。曲の準備をしておかないと。

コメント

  1. ディア より:

    すとんさんの先生は本当にいい先生ですね。
    そんな先生に最初から出会えるなんて運命ですね。
    うらやましいです。

    そしてフルートはやさしくやさしく吹く楽器なんですね。知りませんでした。。。
    私も吹きすぎてる可能性大です。
    曲になると、吹くのに精一杯でおなかの支えができてません。

    発表会楽しみですね。

  2. 小夜子 より:

    すとんさんの悩み=私の悩みです。
    高音でのバズィングだけは大分良くなりました(桜子は高音が出しやすいので力みが減ったのだと思います。)が、口の硬さや運指がスムーズで無いところは一緒。
    アルテは、本当に指定速度が速いですよね~。私は3~4割速度を落として進めていただいたのですが、いつまでもそれじゃイケナイ!と思ってそろそろ速いテンポでの練習もしようと考えている所です。
    お互いに頑張りましょうね♪

  3. すとん より:

    >ディアさん

     はい、笛先生はいい先生です。声楽を教えてくださるキング先生もすごくいい先生です。私は本当にいい先生に出会えたなあ…と思ってます。恵まれているだなあ…、音楽の神様に感謝感謝です。

     大昔「大きい事は良いことだー!」なんて、どっかの指揮者が棒を振りながら歌っていた(ディアさん知らないでしょ)CMの影響か、ついつい大きな音を出したくなっちゃうんですよね。特にフルートは、いくら大きな音を出したとしても、隣近所から文句を言われるほどの音量でもないので、ついつい…ね。私的には、フルートでも、声楽とかピアノ程度の音量が欲しくなって、ついつい…ね。で、やっちゃうわけだ。

     声楽とかがそうだけれど、やたらと息を吹き込んだからと言って、大きな音が出るわけじゃないんだよね。むしろ、息を吹き込みすぎると、音が荒れて、聞き苦しくなります。それはもう、声楽でイヤになるほど体験しているのに、ついついやっちゃうんですよね。
     声楽の場合は、大きな音が必要なら、方法は二つ。体内の空間を広げることで、自分の中での共鳴を多くして音量を増す。もう一つは、声を遠くに飛ばすことで、ホールの響きを最大限に利用して、結果として音量を増す、です。フルートは楽器なので、前者の方法は使えない(演奏中に楽器の大きさが変わったらおもしろいけれど)ので、後者の方法を利用するしかありません。つまり、大きな音が欲しければ、ホールの響きを利用できる“遠鳴り”する奏法を身につけることが大切なんでしょうね。しかし、そりゃあ、難しいです。

     でもね、音量の事を度外視して、しっかりと支えられた息で優しくフルートを吹くと、確かにきれいにフルートが鳴るし、その鳴りがフルートを支えている指にもたっぷり感じられて、気持ちいいです。

  4. テツ より:

    高音でのバズィングはないのですが、音を出すのが精一杯なので、先生からは音が硬いと言われています。楽団の指揮者からは怪音波なんて・・・
    また、高音域、特にソから上は、楽譜も分かりにくいので困ってます。

    指がスムーズに動かせるようになるために、キーに触れているぐらいしか指を上げないように意識して練習していますが、このぐらいしか上げないと指が反応してくれなくて困ります・・・
    でも、意識しながら練習していると、以前よりは高さが低くなってきたように思います。

    私は、息の支えも課題なのですが、十分に域を吸うことができていないようです。
    また、早いフレーズが続くと唾が溜まってきてしまい困ります。舌先だけでタンギングするといい、と先生から言われているのですが・・・

    課題が山積みなのですが、いつかは克服できることを夢見て、地道に練習するしかないですね。

    お互い頑張りましょう。

    歌の発表会には体調が悪くて行けませんでしたが、フルート発表会(セッション大会?)の詳細が決まったら教えてくださいね。

  5. すとん より:

    >小夜子さん

     アルテはおっしゃるとおり、3~4割減の方が音楽として美しいと思います。でも、アルテはエチュードだからね、音楽の美しさを味わう事よりも、確実なテクニックを身につける事の方が本来の目的なのでから、音楽的な美しさをひとまず横において、無理めのテンポでバンバン吹き飛ばすのが大切なんだと思います。

     それに私はアルテなんて、甘々だと思ってます。笛先生はもちろん、私の前後の姉妹弟子さんたちは、それは疾風のような目茶苦茶な速度のフレーズを吹き飛ばしている時があります。速い速度で細かい音符のフレーズが吹けることが、フルートにまず求められている事なんだろうと思います。あそこに行くためには、地道に指の運動性をあげていくしかないと覚悟してます。実際、ジャズフルートって、速くて細かいフレーズのオンパレードですから…(汗)。

     もっとも、速いフレーズを吹けるためには、指の練習もそうですが、私の場合、楽譜の読譜力をあげていかないと…。あんまり速くなると、譜面が読みきれずに、迷子になっちゃうんですよ、ははは。

  6. すとん より:

    >テツさん

     …怪音波…って、ちょっとひどいなあ。テツさんは耳が良いから、たぶん違うと思うけれど、高音域になると、ピッチがちょっとでもズレてくると、不快さ倍増じゃないですか。テツさん、音を出すのに一生懸命になりすぎて、ピッチコントロールを忘れていませんか? 私は先生とのアンサンブルでうっかりピッチコントロールを忘れて、うわんうわん言わせちゃう事が結構あります(笑)。

     高音域の楽譜は確かに読みづらいので、私は恥も外聞もなく、フリガナ振ってます(笑)。本当は、フリガナを振らない方が良いので、迷いやすい所だけに限って、最小限に限ってますが、やってます。先生はよく私の楽譜をのぞき込むので、私がフリガナを振っていることは承知の上です。おそらく気持ち的には良しとは思ってらっしゃらないのだろうけれど、読譜にひっかかってフルートが吹けないのでは、本末転倒なので、黙認してくださっているのだと思います。

     “息を吸えない”という悩みは声楽でもよく聞く悩みですが、これの解決は実は簡単なのです。“息を吸う前に、きちんと息を吐ききる”ことを習慣づけておくとOKです。息さえ吐ききっておけば、実は息を吸うなんて、簡単な事なんです。ですからポイントは、息を吐ききる事なんです。息を吐ききらないと、息が吸えないだけでなく、酸欠になって息苦しくなります。

     ま、お互い、がんばっていきましょうね。

  7. sakura より:

    >何となく吹き始めて、吹いている途中で息の支えが足りないことに気づいても遅いんだよね。

    これまさに私のことです!
    土曜日のレッスンでまったくおんなじことやりました。
    とにかく支えができてないから唇に余分な力が入っていまうのですね。

    アルテは私も小夜子さんと同じです^^指定速度より遅いテンポで進んでます。
    私の先生は多分1冊終わってから、次は指定速度できっちりクリアできるように再チャレンジしてみてもいいですよーっていうやり方だと思います。
    指はこれまたついつい力が入って高くあがってしまいます^^;
    浮かすぐらいでいいと言われるのですがなかなか思うようにいきませんね。

  8. 橘深雪 より:

    フルート発表会もあるのですね。それは楽しみですね。目標があると練習にも励みになりますよね。
    外吹きがいいか、内吹きがいいかは相性の問題もありますので、徐々にチャレンジしていけば良いかと思います。色んな吹き方があると勉強できて逆に良かったですね♪

  9. すとん より:

    >sakuraさん

     アルテは指定速度よりもゆっくりとしたテンポで指導される先生の方が、どうやら多いような気がします。ま、笛先生、人柄はお優しく素敵な方なんですが、指導の方は手厳しいと専らの評判の方らしいので(汗)。でも、私も本来、体育系(というか格闘技系)なので、厳しい事とかつらい事とか修行めいた事とか、全然平気なタチなので、そういう意味では相性バッチリなんですよ(笑)。マゾではありませんが、イジメられるのは好きです。

     私もそうですが、指を派手に動かす人は、指に無駄な力が入っている証拠らしいです。指も脱力というか、省エネをこころがけた方が、よろしいようです。

     フルートって、難しいですよね。

  10. すとん より:

    >橘さん

     そうなんですよ、私が言い出しっぺのような形で、発表会の開催が決まっちゃいました。いやあ、私、フルートの発表会って見た事も聞いた事もないし、ましてやウチの教室はジャズ系なので、どんな発表会になるのか、全く予想もたたないので、いい意味でワクワクしてます。ほんと、何をどう準備していくんだろ?

     吹き方に関しては、全く橘さんのおっしゃるとおりで、標準的な吹き方を経験して、外吹きを経験して、さらにこれから内吹きも経験できるわけで、貴重な勉強ができました。これって、私の中で、大きな財産になると思うし、今後、フルートを買い換えたり、他人のフルートをお借りした時に、この経験がきっと役に立つと思ってます。なかなか、こういう経験ってできないんじゃないかって、勝手に思ってます。

  11. inti-sol より:

    私も指の動きはぎこちないです。自覚しています。ちょっと速い曲になると、悲しいくらい指が回りません。
    指は指穴からはあまり離さない方がいいということは知っていますが、現実にはかなり離しています。3オクターブはやっぱり1・2オクターブのように単純で分かりやすくはないですから、どうしてもこんがらがります。
    とにかく、まだまだです、私も。

  12. すとん より:

    >inti-solさん

     指を速く回すのは、理屈じゃありません。単純に訓練を重ねていき、神経をつないでいくしかないと思います。お互い、若くはないので、神経をつないでいくのに時間がかかりますが、決して不可能ではないので、がんばってゆきましょう。

     でも、やっぱり、高音のファとラの運指は、どうしてもこんがらがります(涙)

  13. はむはむ より:

    ジャズ・フルート教室の発表会!!!!

    いいなぁ~、聴きに行きたいなぁ~~~[E:crying]
    なんで我が家はすとんさんの所から遠いんでしょうか[E:bullettrain]

    発表会の模様を、是非ネットにもUPして下さい[E:heart]
    楽しみにしちゃいます^^

    次の先生でアルテをやり直すなら、指定テンポで頑張ろう!!
    と思っているのですが…なかなか難しいですね;;
    練習あるのみ! 
    お互いに頑張りましょう~[E:note]

  14. すとん より:

    >はむはむさん

     ジャズ・フルート教室の発表会って、一体どんな感じなんでしょうね。私にも分かりません。

    >発表会の模様を、是非ネットにもUPして下さい

     申し訳ないけれど、これは約束できません。だって~、グダグダな演奏になったら、さすがにそれはアップできないでしょ。だいたい、何をどうやるかだって分からないのに(笑)。

    >次の先生でアルテをやり直すなら、指定テンポで頑張ろう!!

     いいじゃないですか。それにはまず最初に先生にお願いしちゃうといいと思いますよ。でも、大変だよ。指定テンポのちょっと前までは何とかなるけれど、指定テンポになった途端に難しさが倍増するという、すごく上手なテンポ設定がされていますからね…。ホント、アルテスさんってイケずなんだと思う(笑)。

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