今日は私の雑感ではなく、ようやく最近勉強して(今更)分かったことを書きます。ちょっと面倒くさい話が続きますが、勘弁してください。
それは「音名(おんめい)」についてです。
音名とは音の名前のことです。一般生活レベルで言えば「ドレミ~」の事です。でも、この説明は正確ではありません。なぜなら「ドレミ~」は本来階名(かいめい…音階の中で使用される音の呼び方)であって、音名ではないからです。
ドレミは実はかなりやっかいなものです。具体的に言えば、ハ長調の「ド」はヘ長調の「ソ」であって、ト長調なら「ファ」になってしまい、同じ音なのに調が違うと名前が違っちゃいます。つまり名前とそれが指し示すものが一対一対応していないので、音名としては使用するのは不適切です。
「でもピアノ先生が…」とか「学生時代のブラバンでは…」とかの声が聞こえてきそうな気がします。それは「固定ド」と呼ばれる奴です。すべての音をハ長調の感覚で呼んでしまうやり方です。器楽の人たちは結構このやり方が好きです。
具体的に言えば、ニ長調の「ド」は「レ」と呼び、ヘ長調の「ファ」は「シのフラット」と呼び、ト長調の「シ」は「ファのシャープ」と呼びます。頭グルグルしてきましたか? この辺は雰囲気で分かればいいです(笑)。
固定ドの世界では、同じ「ド」と呼ぶ音であっても、ト音記号の五線の中の「ド」は「高いド」と呼び、下にはみ出る「ド」は「低いド」と呼んで区別します。普段の練習場面で使用する音名は、案外この「固定ド」で充分だったりします。あまり厳密ではないけれど、実用性の高い、代用音名として固定ドは使えるのでした。
この項、続きます。
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