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コンコーネは緻密に正確に

 声楽のレッスンの続きです。
 コンコーネの練習です。まずは6番です。これは母音唱法で歌いました。
 フレーズが変わっても、声のポジションは変えずに歌う事。フレーズが変わって、声の場所が変わるのは、聞いていると、ちょっと違和感が生まれるので、同じ場所で歌い続けていく事が大切です。それをする事で、フレーズとフレーズがつながっているように聞こえます。
 音程はなるべく腹圧で作ります。ノドでも音程は作れるけれど、それはなるべくやめて音程はなるべく腹圧で作ります。つまり、小さな筋肉で音程を作るのではなく、大きな筋肉を使って音程を作っていきましょうって事です。では小さな筋肉は何のために使うのかと言えば、細かな装飾的なフレーズを歌う時に使えばいいわけです。だって、大きな筋肉は細やかな動きができませんからね。逆に言えば、小さな筋肉はすぐに疲れてしまうし、大きくパワフルに動くこともできません。だから、両者のいいとこ取りをしないといけないわけです。
 音程には十分に気をつける事。特にフレーズが♭しないように、しっかりと息を吐いて、響きを高くして歌う事が大切です。フレーズに変化記号(半音)が出てきたら、しっかりと広めに音程を取って歌います。いわば、その変化記号をちょっと強調する感じで歌うわけです。
 6番は、前半が短調で後半が長調になります。もちろん、正しい音程と適切な音色で歌えばいいわけだけれど、歌う人の表情も大切です。特に長調を歌う時は、にこやかな表情で歌うことが大切です。
 歌う時に表情筋をしっかり使う事は大切な事です。私はキング先生に無表情…というか、発声と表情を切り離して歌うように言われ続けてきたので、歌う時は無表情になりがちなのですが、無表情な顔から出る声は無表情になり発声的につまらなくなるので、明るい曲調の時は明るい表情をして歌う事が必要です。もっとも、だからと言って、暗い曲調の時に暗い表情をしては、声が内向きになってしまうので、それはダメなのですが…ねえ。
 次は7番です。こちらは階名唱です。棒歌いにならないように気をつけないといけません。例えば、音程ひとつとっても、常に和音の中で一番収まりの良い音程で歌わないといけません。ロングトーンを歌っている時に、伴奏の和音が変わったら、歌の方の音程も微調整するくらいの融通が歌には必要って話で、それが棒歌いから離れる事につながります。
 声は常に次の音を予感させながら歌わないといけないし、それが“歌”らしく歌う事であり、人間らしさを感じさせる歌につながっていきます。そこが歌と楽器の違いです。
 緻密に正確にコンコーネは歌っていかないといけません。だいたい、歌えたからいいやでは、コンコーネを学んでいる意味はない…と言われちゃいました。つまり、事前の練習不足が指摘されちゃったわけです。反省。

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