フルートを吹く上で、とても大切で、でも、結構いい加減なものの一つ(二つ?)として、アパチュアとアンブシュアがあります。アパチュアというのは、フルートを吹く時のクチビルの形の事で、アンブシュアとは息を吐き出す穴とその形の事です。
まあ、大切ですよね。
だから、初心者の頃は、ここに注意するし、こだわりもあります。私が初心者だった頃のネットでは、アパチュアは微笑みの形、アンブシュアの練習のためにストローをくわえてみましょうってのが、流行っていました。
微笑みの形…というのは、クチビルを横に軽く引いて、クチビルを薄くしましょうという意味だと理解しています(合っているかな?)。
ストローをくわえる…というのは、ストロー程度の穴をクチビルで作る癖をつけましょうという練習だろうと理解しています(これはきっと合っています)。
薄めのクチビルでストロー程度の穴から息が出ればフルートは吹ける。
これに関しては、大きく間違えていないと思います。でもね、厚めのクチビルでもフルートは吹けるし、穴の形や大きさに関しては、音程によって変える必要があるので、あまりストローにこだわらなくてもいいかなって思いますし、ストローの穴では、かなり大きくて、高音を吹く時に大変だろうなあとも思います。
そういう意味では、アパチュアとかアンブシュアって、大切だけれど、そんなにこだわらずに、良い意味で“いい加減”でいいんじゃないかって思います。
要は、結果オーライ…でいいんだと思います。フルートが吹ければ、クチビルの形とか穴の大きななんて、なんでも良いのです。
もっとも、そんな事を言われてしまうと、学習者たちは困ってしまいますよね。特に“形”から入るタイプの人は困るでしょうし、だから、ちゃんとしたやり方を知りたがるわけだけれど、フルーティストって、そんなにちゃんとした人ばかりじゃないような気がするんです。
要は、慣れと自然体が大切かなって個人的には考えてます。
アパチュアは自然体、つまり自分が楽だと思うのが正解だと思うのです。微笑みの形が楽なら、そうすればいいし、別の形が自分にとって楽なら、それが正解です。ペコちゃんのようなクチして吹いたって、ヒョットコのようなクチして吹いたって、何の問題もないのです。
私に関して言えば、何も考えてません。横にも縦にも引っ張ってません。だからと言ってクチビルを突き出しているわけでもありません。普通にクチを閉じているだけ。だって、それが一番楽だからです。で、それでフルート吹いてます。
アンブシュア、つまり息の穴に関しては、慣れだと思います。なにしろ、日常生活の中で、息の穴を開けるなんて動作は、普通の人はやりませんからね。これには慣れが必要です。必要ならストローをくわえた訓練だってアリでしょう。大切なのは、クチビルから出た息がまとまって一方向に吐き出せればいいだけの話で、穴の形を意識するようも、息の出し方を気にした方がうまくいくような気がします。
私の感覚ではアンブシュアって、穴じゃなくて管なんだよね。クチビルで、この管をどうやって作るかって事なんだろうと思ってます。管だと思っているので、息が出る時に、息はまとまっているし、一方向に吐き出せます。穴だと思っていると…こうはうまくいかないんじゃないの?
私はクチビルのクチバシと呼ばれる部分を使って吹いています。クチバシというのは、上クチビルの中心部のちょっと尖った部分です。この尖った部分を、万華鏡の管のような三角形にして、そこに軽く下クチビルを添えてアンブシュアを作ってます。私的には、とても簡単で、とても楽で、とてもコントロールしやすいアンブシュアになっています。それこそ、世界中に布教したいくらいです(しないけど)。
こんな感じで、フルートに慣れて、今や自然体でフルートを吹いている私です。
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