フルートのレッスンに行きました。
その日は、仕事でちょっと嫌なことがあって、心がささくれておりました。そんな状態でフルートのレッスンに行ったものだから、フルートの音が実に汚かったのです。心の状態が笛の音に表れてしまうなんて、私も人間的にまだまだ未熟なヤツです。
ロングトーン練習からさんざんでした。今回のロングトーン練習は、姉様もいらしての三人で練習したのですが、私、本当にダメダメで、吹き始めが良くても、すぐに音程が上がったり下がったりしてしまいました。おそらく、息が一定ではなかったのだろうと思います。とてもフルートが吹きづらかったんです。フルートを吹いていて、何度かフルートを投げ捨ててしまいたい気分になってしまったほどです。別にフルートに当たっても仕方ないわけで、ダメなのは楽器ではなく自分なのに…ねえ。
それにしても息がダメダメで、そのために音程も実に不安定で、先生からも何度も音程を注意されてしまいました。
ダメなのは、音程だけでなく、音色もダメだったし、タンギングもスラーもダメでした。たぶん、客観的に聞けば、すごく荒い演奏になっていたのかもしれません。ほんと、あれこれダメでした。で、そんなダメな状態って、ちゃんと自分で分かるんですよ。自覚できるんですよ。でもでもうまく自分をコントロール出来なくって…。ああ、未熟だなあ。そして、こんなに自分の心の状態をむき出しにしてくれるフルートが恐ろしく感じました。
エルステユーブンゲンは、25番と26番ですが、暗記できていないばかりではなく、ちゃんと曲が吹けていなかっです。指が回らない…という事は、さすがにありませんが、音が全然ダメでした。突飛な音を出してしまったり、逆に音が出なかったり…。先生からは、今日はえらく調子っぱずれだねと言われる始末でした。
旋律的練習曲の1番は…というと、今回で合格終了となる予定でしたが、そんなわけで、全然きちんと吹けず、先生をがっかりさせてしまいました。とにかく、息がダメだと、あれもこれもダメになるんですよ。
そんな中、40リトルピーセズの22番は、ようやく合格をいただきました。たぶん…お情けだろうなあ。息のコントロールはうまくできず、普段と比べても、散々な出来でしたが、ひとまず指は間違えませんでした。それにレッスンもだいぶ後ろの方だったし、多少は息も落ち着いていたのかもしれません。とにかく、一曲でも合格がいただけて、うれしかったです。次回は23番、シューマンの「刈り入れ人の歌」です。
それにしても、本日の私は、全然ダメでした。
さて、いつもはここで先生と雑談をするのですが、実は私もフルート合宿ではお世話になっていたSさん…先生のお弟子さんの中では、かなり古株になるお姉さまですが、その方が交通事故でお亡くなりになってしまいました。ほんの数日前のレッスンでは元気ハツラツだったと先生はおっしゃっていました。
私のレッスンの翌日がご葬儀だったそうで、先生は頼まれて一曲吹くことになったそうで、その曲を私に聞かせてくれました…と言うよりも、先生がやおら練習を始めて、私がそれを聞いていた…という感じでした。
明るく見送りたい…という先生のお気持ちで、ヴィヴァルディの「忠実な羊飼い」からの数曲を選んでの演奏でした。
今回のレッスンは、私の心がささくれて、あまり良いレッスンにはなりませんでしたが、私以上に、先生は心が乱れていたでしょうに、それはフルートの音には表れていませんでした。ただただ、美しいばかりのヴィヴァルディでした。
フルート奏者のはしくれとして、こうでありたいと、先生の演奏を聞いて思ったものです。
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