私がブログを書く時の姿勢の一つとして『プロは誉めない』『アマチュアはけなさない』と言うのがあります。
プロの方々を誉めないのは、プロの方々を誉める事は失礼な事だと思っているからです。だって、プロの方々ってのは、誉めるべき対象ではなく、憧れたり、感謝したり、目標にするべき対象であると私は思っているからです。
それに、プロの方々が上手なのは当然です、当たり前です。だって、元々才能豊かな人が、自分の人生を捧げて技を磨いてきたわけだから、下手なわけないんです。プロってのは、ある意味“超人”なんです。だから上手くて当然なんです。その当然な事を誉めるって、失礼でしょ?
でも感謝はするべきだと思ってます。だって、人生かけて磨いてきたモノを私たちに披露してくれ、感動をくれたわけですからね。そこに関する感謝は忘れてはいけないと思ってます。
一方、アマチュアの方々をけなさないのは、それは大人げない事だと思っているからです。アマチュアの方は、いわば“愛好家”なわけで、そこに愛情はあっても、上手さが伴うとは限らないわけだからです。たとえ下手くそであったとしても、愛さえあれば、けなすのは野暮というものです。
確かに、アマチュアであっても、下手くそよりも上手な方がいいに決まっているし、その方がより深く楽しめるし、音楽のように客に披露するモノならば、上手い方がお客さんだって喜ぶわけだし…だから、私は、アマチュアが上手である事は目指すべき事だと思うけれど、必ずしも上手でなければならないとまでは思ってません。だって、アマチュアと言うのは、所詮は“凡人”なんですよ。その凡人に何を求めるのですか?って話です。
それに『下手の横好き』って言葉だってあるじゃない(笑)。アマチュアの場合、上手い下手を問う前に、愛情の深さを問うべきだと私は思ってます。好きという気持ちが深ければ、アマチュアはそれでいいじゃない。たとえ稚拙であっても、そこに愛があれば、ほほえましいものですよ。
故に私は、プロとアマチュアを同じ土俵に上げて比較することはしないのです。だって、住んでいる世界が違うんだもの、超人と凡人を同じ土俵に上げて競わせてはいけないのです。
おまけ 時折、プロであっても、アマチュアの方々に負けないほどの愛情を持っている人がいます。そんな人こそは、プロの中のプロだと私は思います。また、アマチュアであっても、プロに負けないほどの技巧を持っている人もいます。本当に素晴らしい事です。だから、そういう方々には、私は惜しみない賞賛を与えてしまうわけです。
おまけ2 プロになろうと努力したけれど、プロになれずに、アマチュアとして活躍しているという人も世の中にはいます。こういう人の扱いって難しいなあって思います。と言うのも、プロになれなくても、それは“演奏で食えなかった”だけであって、プロとしての技巧は持っているわけですからね。決して、アマチュアのような『下手の横好き』ってわけじゃないし、アマチュアの我々とは技術的に一線を画しているわけです。いわば、言葉は悪いのですが『プロ崩れ』であって「プロじゃないからアマチュアだ」と言われても、やっぱり我々アマチュアとは出自が違うわけで「あなたはプロとして食えなかっただけで、やっぱりプロなんじゃないの?」って、私としては思わざるをえないのです。だって、アマチュア側から見れば、その人がプロとしての腕前を持っているかどうかは気になっても、食えるか食えないかなんて、関係ないもの。他人の生活に興味を持つほど、こちらも暇じゃないんです。だから、なんとも納得いかないです。上手な演奏をすれば、アマチュアなら「上手いですねえ、素晴らしいですね」と誉めますが、こういうプロ崩れの人に対して誉めるのも、私としては、なんか違う気がします。ああ、扱いが難しい。
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コメント
初めまして!
私は今、市民吹奏楽団に所属しているんですが、その「プロ崩れ」さんが同じパートにいるんです。
確かに上手なのですが、私が以前レッスンについた先生と比べると…ですし、何より嫌なのは、吹奏楽や周りを見下す事!二言目には「私はクラシックの人間だから〜」と言います。
じゃあなんで吹奏楽団に入ったの?と。
私や他のメンバーが褒められたりすると拗ねて嫌味もいうし、ほんとに扱いに困る!
ごめんなさい、愚痴になってしまいました。
どんな場でも、私は楽しんでフルートを吹こうと思います!
かこさん,いらっしゃいませ。
>じゃあなんで吹奏楽団に入ったの?と。
それは音楽が好きで、フルートが好きだけれど、プロとしてお呼びでなかったし、おそらくアマオケでも活躍できなかったのから、仕方なく“吹奏楽”をやっているんだと思いますよ。仕方なく…だから、周囲の人に見下している事がバレバレなんだと思います。
そういう人の事を同情するつもりはないけれど、かなり悲しい人なんだろうなあと察します。それこそプロになれなかった自分を哀れんで、“やさぐれて”しまったので、吹奏楽をやっているんだと思います。
吹奏楽って…それこそ、クラシックの人たちから見るとポップスだし、ポップスをバカにするのがカッコいいと勘違いしている人もいます。でも、自分は今、そのポップスである吹奏楽をやっているわけで、その人は、自分で自分の痛さを感じているんじゃないかな? だから、あれこれゴネるし拗ねるわけです。
>どんな場でも、私は楽しんでフルートを吹こうと思います!
それは全く正しい、オトナの態度だと思います。頑張れ。