ああ、眠い。最近、仕事が多忙なので、さほどタフでない私は、ヘトヘトでございます。帰宅して、レッスンに行くまでのわずかな時間にブログをしようと思ってパソコンに向かったら、そのまま居眠りをしちゃいました。妻に「そろそろレッスンに遅れるよ~」と声をかけてもらわなかったら、きっとそのまま朝まで熟睡しちゃっていたかもしれない私です。
しかし、睡魔って奴は、音もなく、すっと訪れ、こちらが気が付かないうちに魔法をかけていくね。だって、私、目覚めるまで、自分が寝ていたことに気付かなかったもん(当たり前か?)。
さて、声楽のレッスンに行ってきました。
冒頭の二重唱は、今回は時間の都合でパスです。
さっそく、軽く発声練習してから、コンコーネに取りかかりました。
コンコーネの8番は、だいぶ歌えるようになってきたので、OKという事になりました。9番と10番は、まだ残念なところがあるので、次回に持ち越しです。
9番を歌う時の最大のポイントは、最後の最後に登場する高いAsですね。このAsをしっかりと歌うためには、Fでしっかりと声を上に持っていってジラーレをする事が大切だと言われました。
と言うのも、Asをキレイに出すためには、通過点であるGをキレイに出さないといけません。そのGをキレイに出すためには、その手前のFでしっかりと声を上にあげてジラーレしないといけない…と言うことで、今回はジラーレの練習をしました。
ジラーレと言うのは、息は後ろに、声は後ろから前に曲げて出す歌い方です…って、歌わない人には何だか分からんチンプンカンプンな説明ですね、ごめん。とにかく、そのジラーレの練習をしてきましたし、家でもしてきて下さいと言われました。
ちなみに、自分が歌っている音がどの音なのかが、常に分かっていないといけないと先生はおっしゃいます。それは、音高によって歌い方が変わるからです。特にテノールの場合、五線の上のEまでと、その上のFとかFisとかでは、声の出し方がちょっと変わってくるからです。いわゆる、パッサージョって奴ですね。
とにかくEまでの声を、Fになった途端(たった半音しか上がってませんが)に、頭の中の声を当てる場所を、もう一段階上にあげて、あげたついでにグルンとジラーレして回して上げるのが、正しい発声なんです。そのためには、今自分が歌っているのがEより低いのか、Fなのかが分かっていないといけないのだそうです。ただ、闇雲に歌っているだけでは、すぐに高音は出せなくなります。出したい音の音高に合わせて、声の出し方をガラっと変えないといけないので、今どの音を出しているのかが大切なんだそうです。
さて、イタリア古典歌曲です。「Tu lo sai/あなたは知る」です。歌いましたよ。自分でも、よく分かるくらいに下手ですね(涙)。なんでしょ、とにかく、ちゃんと歌えない。
今ですら,こんなに下手なんだから、以前はよっぽどひどかったんだなあ(シミジミ…)。しかし、今が下手と言うことは、未来はと~っても明るいよね。だって、上達する一方なんだもん。さあ、ガンバロ。
この曲は先生がおっしゃるには「本当は、とっても簡単な曲」なんだそうです(実際、初学者のみなさんがバンバン歌っちゃう歌だもんね~)。それがこうも歌えないのは、ただ単純に“私がブレスコントロールが下手”だからだそうです。そう言われれば、最近、ブレスの練習、サボってたなあ…。
とにかく細く長い息をずっと吐き続けながら歌う事。その息の吐き方も直線ではなく、円を描くように吐き続ける事。これが大切。つまり円循環で息を吐き続ける事が大切で、円循環と言う事は、前進しつづけると言うことで、決して元に戻るとか、リセットするとかの行為はナシです。
具体的に言うと、カラダを固めてはいけないけれど、特に何かを変えわけではなく、ずっとお腹をひき続けたままで歌う事。それこそ「息は後ろに、声は前に曲げて…」で、楽に楽に歌う事。ここがポイント、難しいね。
言われて気付いたけれど、私の息は確かに円循環していないかも。息が口先で止まっているような感じ。声だけで歌っている…ような感じ? 声をもっとしっかり息に乗せて歌うことが必要かも。
特にブレスの時に、息を吸いながらも、息が前進していけるようにするためには、ブレスの前後で口腔のカタチが変らないように、しっかり形状を保ったまま歌えると良いのでないかと…今、ひらめいた(笑)。
しかし、この曲、私の弱点を見事にあぶり出して、白日の元にさらけだされる曲です。…ってことは、これを乗り越えると、私の歌が一段階上手になれるってわけで…よし、がんばるぞ。
今回も「Tu lo sai/あなたは知る」に全力集中しているので、ロッシーニの「約束」は無しでした。
以前から、歌いたい歌いたいと言い続けている、懸案のベッリーニの歌曲ですが、実は先日、BEEさんから「良い譜面(リコルディの高声用のベッリーニ歌曲集)があるよ」って教えてもらったので、それを購入して、先生に見せたところ、じゃあ、軽くやってみますか?と 言うことで「Vaga luna/優雅な月よ」を次回以降、チョロッとやる事になりました。よし、やるぞ。頑張るぞ。
コメント
いよいよVagaLunaですね! ベッリーニの曲はデリケイトな感じがして、実は私、歌うの苦手です[E:downwardright] Tu lo saiも 難しいです。何がといって 四分音符が等間隔に並んでいるとどう歌ら良いか 分からなくなっちゃうのです。単純なメロディに言葉を乗せるのがダメなのかなぁ。フォーレもそんなところあります。ルチアを歌う前に きちんと古典をした方が良いと思って Se tu della mia morte を歌っています。おまじないは ポニーテールで 歌う前にそう唱えています。キング先生にお礼を申し上げなければ!あ、でも書いてくださったの すとん様ですよね!有難うございました。ごめんなさい、他人のブログに長々書いてしまって!もう無視して下さいね。
グレッチェンさん
実はキング先生から「Vaga Lunaなんて、簡単簡単、今のすとんさんなら、遊びで歌えるよ~」と太鼓判を押されたのですが、実は家で歌ってみたら…撃沈しました(涙)。この歌に取り組むなら、ちょっと本腰を入れないといけないかな…なんて考えている最中です。
それにしてもグレッチェンさんも「Tu lo sai」が苦手ですか? お仲間発見で、ちょっぴり安心しました。おそらく、動きの少ないゆったりとした曲は、こちらのアラが丸見えになり、実力不足を痛感せざるをえないんだと思います。本当は、どの曲だってダメなところがあるんだけれど、ああいう曲は、こちらの欠点を、思いっきり、突きつけてくれる曲なんだと思います。
>おまじないは ポニーテール
そうそう、ポニーテールですね。私も(時々忘れちゃいますが)「気分はポニーテール」で頑張ってますよ。
>他人のブログに長々書いてしまって!
ん? たった8行じゃないですか? 全然長くないですよ、問題無しです。リアルな話、コメントですから、あまり長いのはいかがなものとは思いますが、まあ、50行を越えるモノでなければ、OKですよ(笑)。
おひさしぶりですぅ[E:happy02]
今日は声楽の体験レッスンに行ってまいりますわっ!
体の力を抜いてお腹をひき続けて細くて長い息で!
できるわけないけれど、意識して頑張ってきますわっ!
最近は特にすとんさまの声楽のレッスン記事が楽しみです[E:heart04]
プリロゼさん
>最近は特にすとんさまの声楽のレッスン記事が楽しみです
あ~、うれしいです。ここのブログは声楽とフルートとヴァイオリンのブログですが、元々は声楽オンリーのブログでした。それが私の趣味拡大(笑)に伴って、フルートやヴァイオリンが加わったのですが、ブログのメインは相変わらず声楽関係の記事(のつもり)なんですが…最近は、ここはフルート関係のブログとして認知されているようなんです。
それはそれで、とてもうれしいのですが、もう少し声楽関係でも注目してもらえると…と思っています。なにしろ、毎週何かしら記事を書いている声楽系よりも、二週に一遍程度しか記事を書かないヴァイオリンの方が需要があるって、どういうこと? って思っているくらいです。
だから、プリロゼさんのように「声楽記事が楽しみ」とおっしゃっていただけると、天にも昇っちゃう気分です。
頑張って、声楽関係の記事も、充実させていくぞ~。
すとんさま
おっ、お体を壊さない程度にしてくださいね~っ[E:sweat01]
ハードな生活とお見受けいたしましたわ[E:coldsweats02]
Vaga luna、頑張って下されぇ。
そうそう、私はイタリア語だろうとドイツ語だろうと「未だに」必ず言われますよ。
「母音だけで練習してきて」って。。。。。(^^;)
これ、声楽初期の頃によくやらされたんですが、
まったく身についてないんですねぇ、わたし。(^^;)
母音だけを繋げて練習すると確かに息が繋がり易いです。
その後、母音を意識しながら歌詞をつけて歌ってみると歌いやすいです。
でも次の日には元に戻ってます、わたし。(^^;)
どうすりゃいいんだか。。。
プリロゼさん
>ハードな生活とお見受けいたしましたわ
私の一日のスケジュールをご覧になったんですね。私の一日は、たぶん、そんなにハードじゃないので、ご安心ください。むしろ、普通の勤め人の方々から見れば、怒られちゃうくらいにユルイと思います。
ただ、一点、ハードな部分があるとしたら、それは睡眠時間ですね。一応、午前1~6時の5時間睡眠が平常運転になってますが、実はこれ、私にとって相当にハードなんですね。たぶん、私は睡眠時間を多めに必要とする人なので、本当は午後10時~午前6時の8時間睡眠にしたいのですが、それが出来ません。
出来ないのは「忙しい」と言うよりも「寝るなんてモッタイナイ!」という気持ちがあり、どうしても夜更かし夜更かし…を目指してしまうのです。これは性分ですから、仕方ないのですが、本当は音楽の練習が終わったら、即就寝が理想なんですけれどねえ…。
ヴァイオリンの練習をマジにやっていた時は、午前1~2時がヴァイオリンタイムでした。さすがに2~4時の4時間睡眠では、命の危険を時々感じていました(笑)。
BEEさん
ベッリーニにチャレンジできるようになったのも、BEEさんが楽譜をご紹介してくださったからです。ほんと、感謝です。
息と声の問題って、ほんと、悩ましいですね。声を息に載せて歌うなんて、簡単なはずの事なのに…どうすればいいんだっけ?(笑)