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声は常に軽さを求めるべきである

 声の軽重は、本来的にはその人の個性です。だから、声の軽い人が重くしようとか、逆に重い人が軽くしようとしても、そこには限界があります。

 ただし、同じ一人の人間の中では、声の軽重は、常に軽さを求めるべきです。

 軽い声とは、運動性の高い声です。身軽で軽快で軽やかな声です。ですから、重い声とは、鈍重な声という事になります。

 個性として、声の軽重はありますが、そうではなく、一人の人間の中での声の軽重は、、どれだけ神経を尖らせて発声しているのか…というわけで、地声の範囲で重い方向で発声している状態って、あれこれサボっている状態といえます。いや、サボっているは言い過ぎかもしれません。加齢の結果…と言い換えるべきかもしれません。

 年を取ってしまったので、細かい神経を使えず、運動性を高めている筋肉もコントロールできず、結果として、声が重くなってしまうのです。

 つまり、重い声とは筋力不足の声です。筋力が不足するために、呼吸筋に適度な張りと緊張が与えられず、むしろ不要に力みが加わって、声帯の振動が十分に行われない状態での声が重い声なのです。

 そして呼吸筋に適度な張りと緊張をあたえ、適切に脱力した状態で歌う事で、声は軽くなるのですから、我々は自分の地声の範囲中では、声に軽さを求めるべきでしょう。

 その際、大切なのは、他人の声とは比べない事です。地声の違いは、いかんともしがたいわけで、本来の声の範囲を越えて、声の軽重を求めるのば、声の健康によくありません。しかし、自分の中では、常に自分の声の範囲の中で、軽さを求めて発声していくべきです。

 でもそうは言っても、特に男声の場合、重い声って憧れるよね。男らしく感じるよね、カッコいいよね。

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