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やむなく姑息な手段を使っていくしかないです

 声楽のレッスンの続きです。

 次はドニゼッティの「Spirto gentil/優しい魂よ」です。この曲も「Lorita/ロリータ」と同じ注意を受けています。この曲は楽譜にすると4ページ程度の曲ですが、何をどうやっても、最初の2ページまで歌うと、声が無くなってしまいます。細心の注意をして、声の消耗を抑えても、声が無くなってしまいます(涙)。いやあ、厳しいです。

 先生がおっしゃるには「この曲は難しいからね」との事で、私の声が無くなるのは、ある意味、仕方がないとのご判断です。ううむ、選曲した時は「行けるかも…」なんて思ったのですが、実際のところは、まだまだ早かったかもしれませんが…私は老人だし、これからは衰える一方なので、歌いたいと思った曲は、どんどん歌っていかないと歌えなくなってしまうので、チャレンジするのもやむなし…って事なのです。なにしろ「今が一番若い時」だからね。

 真正面から挑むと声が保たないので、姑息な手段を使う事にしました。

 まずは、あっちこっちでお休みする…です。まあ、これはプロもやっていますが、歌っている時に、ちょっとずつ休憩を入れて声帯を休ませるわけです。こんな姑息なやり方でも、多少は違います。しかし、こいつの難しいところは、歌っている最中に休憩を入れていくのは、かなりメンタルが強くないとできないって事です。実際、私は休憩を取っているつもりでも、休まずにすぐに歌いだしてしまい、もっと休憩が取れるはずなのに、自分でそれをせずに、首を締めてしまっている事があります。

 つまり「待て!」が出来ないのです。「お預け!」も出来ないのです。そういう意味では、飼い犬以下の私なのです。

 他にも「低音は捨てる」とだいぶ声が持ちますが、低音もしっかり歌ってしまうのが私なのです。だから低音は積極的に捨てていきましょう。低音と言っても、五線の中の「ラ(A3)」あたりから捨てていかないといけません。「ラ(A3)」なんて、バリトンの人ならまだまだ中音域でしょうが、テノールの私にはすでに低音なので、そこはしっかり歌っちゃいけないのです。声が消耗してしまうのです。

 「低音を捨てる」と言っても、歌わないわけではありません。なるべく声帯を振動させないように、息をたっぷり含んで、気分は「吐息混じりに歌う」感じで優しく歌っていきます。そうやって声の消耗を防ぎます。

 また同時に、低音を捨てる時に、響きを付けないように気をつけます。というのも、そのあたりの音域の時に、うっかり響きを付けてしまうと、私の場合は、響きが下に落ちてしまいがちなのです。響きが上に付けられるなら良いのですが、音程が低すぎて、響きが下に落ちがちで、響きが下に落ちてしまうと、そこから先を歌うのに苦労してしまうので、響きが下に落ちてしまうくらいならば、いっそ響きは付けない方が良い…というわけなのです。

 ううむ、姑息に歌うのも、難しいです。

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