フルートのレッスンに行ってきました。今回は、楽しいセッションレッスンでした。一応、今回も録音したけれど、アップできるものはありません、残念。
まず最初の曲はカーペンターズの「トップ・オブ・ザ・ワールド(Top Of The World)」。こういう有名なメロディを持つ曲は、自分流に吹いて、元のメロディから離れすぎてしまうのはいけません。結局、なるべく元の曲の雰囲気を残すような感じで演奏をしないといけないし、有名なリフ(シー、シ、ド、ラー。シー、シ、ド、ラー。シー、シ、ド、ラー、レ・ミ・♯ファ・ソ)なんてのは、そのまんまやんないとダメだし。
メロディはまあ、練習のかいあって、なんとかなるにしても、伴奏に回ると、私の伴奏はどうにもかっこ悪いんですよ。その原因を色々と考えてみるに、私の伴奏はリズムがちょっと不明瞭と言うか、歯切れが悪いので、かっこ悪く聞こえちゃうみたいなんです。だから、かっこ良い伴奏をしたいなら、リズムをもっともっと強調して、歯切れのよい演奏をしないといけないのです。そのために私に足りないのは、グッドでノリノリなタンギング。つまり、タンギングがかっこ悪いので、伴奏パートにまわるとかっこ悪いんですよ。残念です。
それとコードネームを見て、まだまだスムーズに演奏できない、ついモタモタしたり、吹きながら音を探したり…。これもまたかっこ悪さの原因の一つです。先生がおっしゃるには「ギターの人はコードを見て、一瞬で音を縦に並べるのは得意なんだけれど、フルートはメロディー楽器だから、コードを見て、一瞬で音を横に並べられないとねえ…」とおっしゃってました。はい、私はまだまだ“ギターの人”です。コードネームを見て、その構成音は一瞬で分かります(つまり縦に並べられるわけよ)が、それをどう横に並べてメロディーを作っていくかは…まだまだかなり苦手です。アルペジオにすりゃあ良いというのは分かるけれど、じゃあ、どんなアルペジオにしたら良いか…そこも悩みですよ。
二曲目は「花はどこへ行った(Where Have All The Flowers Gone?)」。アメリカのフォークソングですね。ママス&パパスでしたっけ、歌っていたのは? この曲はC-Am-F-G7のコード進行、つまり、1-6-4-5の和音進行なんだけれど、1-6-4-5と言うのは、つまり1-6-2-5に置き換えられるわけだから、1-6-2-5の曲(C-Am-Dm-G7)として演奏しちゃうといいって事です。それに、そう置き換えた方がよりジャージーな雰囲気になるしね。
リズムは、原曲がギタースリーフィンガーの伴奏だから、フルートで伴奏する時も、スリーフィンガーの味を残して、あんな感じのリズムでフレーズで吹けるといいのだそうです。こういうのは、理屈ではないので、徹底的に何度も合わせてみました。ここでも問題になったのは、私のゆるいタンギング。ああ、やっぱりタンギングは大切だー!
三曲目は「ラスト・ダンスは私に(Save The Last Dance For Me)」です。何と言っても、越路吹雪さんの曲ですよねー。やってみて分かったこと、この曲は、歌うとおもしろいけれど、フルートには似合わないって事。何をどうやっても、越路吹雪さんの影が付きまとう様な気がします。だから、歌ならともかく、器楽だときびしいなあ…。少なくともフルートには合いません。あえてやるなら、サックスの方がいいんだろうと思いました。なので、この曲は、さらっとやってお終い。
最後の四曲目の「イパネマの娘(The Girl From Ipanema)」はメロディだけを演奏しました。と言うのも、この曲を今月だけで終わらせるのはもったいない気がしたからです。今月はとりあえず、メロディだけ。その他の要素を含めて、来月もこの曲をやります。
この曲について、特に難問なのは、コード進行が難しいって事。とにかく不規則だし、一般的でないコードもたくさん使います。不規則なのは練習して乗り越えるしかないけれど、一般的でないコードは、コードの読み替えをして、自分に馴染みのあるコードに置き換えて演奏するのと楽だと教わりました。
例えば、C♭9は、当然、B9にします。…と言うか、C♭9などと書かずに最初からB9と書いて欲しいくらいです。たとえ楽典的にはC♭9と書くのが正しいとしても…ね。C♭系のコードなんて、思いつかないです。
G♭系のコードも同様で、私には馴染みのないコード系です。G♭系のコードなんて、全然頭の中で展開しません。やっぱり…と言うか、当然…と言うか、G♭はF#に置き換えて頭の中で展開です。だから、G♭7はF#7にします。これって実は、C♭9とB9は全く同じ関係で、全く同じコードなのに、なぜかこの曲では、より一般的でない記述がされているってやつです。だってさあ、F#7はよく使うコードだから一瞬で「F#・A・C#・E」って分かるけれど、G♭7って書かれると?ってなってしまいます。やはり、分からないコードは使えません。
同じ理由で、G♭9はF#9ですが、ただ、実際の演奏では9thコードって、音数も多いので(私の場合)テンションノート[不協和音を構成してる音]を省略して演奏されがちなので、実際はF#またはF#7として演奏です。同じ理由で、E♭9は、ちょっとつまんなくなるけれど、E♭またはE♭7として演奏しちゃえばなんとかなる。
ただし、テンションノートは省略しちゃいけないとなると、話は別で、そうなると、G♭9はF#またはF#7として演奏するよりも、C7+5onF#[Cセブンス・オーグメント5・オン・F#]として演奏した方が良いかしれない。同じ理由で、E♭はA7+5onE♭として演奏するのもおもしろいね。
G♭9とC7+5onF#は厳密に言うと、一部音が違うので、完全な置き換えってわけにはいかないけれど、まあ、これくらいの置き換えには目をつぶって欲しいと思います。それにG♭9と言われても何も思い浮かばないけれど、C7+5onF#って言われると「基本形はC7でしょ、+5だから第五音は半音あげて、onF#だから根音はCじゃなくF#を使えばいいんでしょ」と即座に分かる。即座に分かると言うことは、音楽の演奏では大切なことだものね。
となると、C♭9はB9にしたけれど、さらに進んで、E7+5onBにした方が良いかな? あと、やっぱりG♭maj7は素直にF#maj7だね。でも、このコードは1のコードなので、単にF#してもOK。
ああ、合っているかな? 9thコードって、ややこいしーなー(汗)。
こうやって、自分がよく知っているコードに置き換えたり、音を多少省いて親しみやすいコードにして演奏するのも、一つの手です。こうやって、自分の手に負える形にして演奏することも大切です。とにかく私が一瞬でフォローできるのは7thまでのコードでそれ以上(例えば9thとかね)は、瞬間では無理よ。つい数えてしまいます。
コードはそれで良しとして、当然、バッキングのメロディーはボサノヴァギターのあのリズムなんだろうね。
コードは単純なものならいいけれど、ややこしいコードは面倒で嫌いですが、そういうややこしいコードを使用している曲って、なかなか味のある曲が多くて、その面倒なコードを単純な和音にして演奏すると、途端につまらなくなるものです。あちらを立てれば、こちらが立たずで、やっかいなものです。
コメント
あんまりコードとらわれ過ぎずに、元のメロを壊さないようにすると好いと思います。素敵なフレーズを一杯もってるといいですね~!例えば、口ずさんだメロをフルートで吹けるといいよね~!
>はっチャンさん
アドリブとかフェイクならば、元のメロディを壊さないようにするといいのですが、問題は伴奏とかバッキングにまわった時です。メロディとはぶつからないようなフレーズを吹かないといけませんし、ベースがいなければ、ベース音を入れていかないといけませんし、逆にベースがいれば、ベース音を避けていく(特に小節の頭の音)のが懸命だと思います。
ギターならば、決まりきった伴奏パターンと言うのがありますが、フルートのようなメロディ楽器の場合は、伴奏であっても何らかのメロディを吹いていかないといけないわけで、単純のコード分解や分散和音では済まなかったりするわけです。
それに、フルートでのアルペジオ奏法が未だに大の苦手と言った欠点も抱えているし(悩)。まだまだ、課題満載です。
>例えば、口ずさんだメロをフルートで吹けるといいよね~!
以前、似たような事をひょっとこさんからもアドヴァイスをいただきました。複数の方から同じアドヴァイスをいただくとは、とても大切な事なんだなあと改めて心に刻みますが…まだまだできません。どうにも音と指がつながっていないんですよ。まあ、これも日々の練習を積み重ねていくことで、どうにかなっていくものかなあと、焦らずに構えていこうと思ってます。
聞きかじりのメロディーをフルートで吹いてみるというのを、たまにやってますが、なかなか難しいですね(汗)。
私の場合は、コードをみると鍵盤が思い浮かびます。
(複雑なコード以外)
どうしてここからフレーズがでてくるのか、わかりません。
縦を横にする作業ですよね。
理屈ではわかるんだけど、運動神経で、ぱっとでてこない。
コードをそのままアルペジョならできるけど、それじゃ意味ないんですよね。
メロディー楽器なのだから。
でも、趣味が音楽鑑賞なので、メロディーをそのままじゃなくてアドリブの部分だけで、あの曲だとわかるようになってきました。
「誰々のフレーズだ」とかそういうのはまだわかりません。
>アリサさん
横を縦にするって難しいですね。おそらく、コツのようなものがあるにせよ、やはり経験値がモノを言うのではないかと思ってます。この経験値と言うのは、演奏の経験もそうですが、鑑賞の経験も入るでしょうね。結局は私たちは、自分の中にあるものしか出せませんから、まずはたくさんのものを蓄えていくしかないんだと思います。
ジャズに関して言うと、私の場合、驚くほど体の中にないから、必死こいて、聞くも、やるも、経験を積んでいかないといけないのです。自覚してます。結構、大変です(笑)。
[E:clover]
この記事の”フルートでタンギングとても大切”に全く同感です!そしてリズム感大事、そうですね!まったく!小生クロマティックハーモニカ吹きです。ジャージーに吹くコツでpickしました、コードの世界にまみれないとジャージーに吹けないのかな?って思いますね。[E:night]
>GreenIsarさん、いらっしゃい。
クロマチックハーモニカの方ですか? 私のすぐ脇の手の届くところに、一本のクロマチックハーモニカが転がってます(笑)。ええ、以前、かっこ良くハーモニカが吹きたいと思い、楽器と教則本を購入してきたのですが、一カ月もたたずに挫折してしまったのでした。なので、ハーモニカをかっこ良く吹く人に憧れ&尊敬してます。
>コードの世界にまみれないとジャージーに吹けないのかな?って思いますね。
少なくとも、五線の世界にいる限りは無理っぽいようです。コードの世界にいなくても、すばらしく耳が良ければ、なんとかなるかもしれませんが、コードの世界にいれば、感性だけでなく、知性や理性も動員できますから、コードの世界にまみれたほうが、楽と言えば楽だと思います。
ハーモニカでジャズって、本当にかっこいいと思います。