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ソノリテは買うものではない(爆)

 フルートのレッスンに行きました。もちろん、ソノリテを持って(笑)。レッスンの開始時に笛先生に「この前、銀座に行って、これを買ってきました」と言ってソノリテを見せたところ「買っちゃったの? あら、もったいない」と言われちゃいました。「高かったでしょう。ソノリテなんて買うものじゃないわよ」とひと言。

 「ソノリテはみんな持っていて、やっている人もたくさんいるし、実際、ソノリテに書かれている内容は、とても大切な事だけれど、高すぎます。ソノリテは、その内容を暗記して、行なうもので、本を見ながらするものじゃありません。だから買う必要はないのです」とバッサリ。

 実際、先生自身はソノリテを持っていないし、今後も買うつもりはないそうです。でも、その内容はしっかり頭の中に入っているそうです。

 その理由を聞いたところ、どうも笛先生の先生(つまり、私からみれば大先生[おおせんせい:チビマッカーサーの「だいせんせい」じゃないよ])が、どうやら絡んでいるそうです。

 その大先生の教えで、笛先生はソノリテを買わないそうですし、そのお弟子さんたちにもソノリテを買わせないそうなのですが、その理由は…やっぱりネットには書けません。誰が見てるか分からないものなあ…。ヒントだけ書けば…人間関係って複雑なんですなあ…って事。それにしても、ここに書いて良いかの判断の難しいトークが満載でした。いやあ、大先生って豪傑だよ、ほんと。

 付け加えて書いておくと、笛先生も大先生もモイーズをエラく尊敬しているし、ソノリテの価値は認めているし、フルーティストは毎日ソノリテに書かれているような内容の練習しなければいけないと考えているそうですが…それとソノリテの日本語版を購入すべきかどうかは、また別の話だそうです。

 モイーズの音楽の素晴らしさは、彼のテクニックでもなければ、使用楽器の魅力でもなく、それは彼自身の人間性の魅力から来るものだそうです。そしてその魅力は、彼自身の不思議で不幸な身の上によって練られたものなので、モイーズの書いた教則本をいくらやっても、モイーズの音楽に近づく事はできないそうです。

 だから高価なソノリテを買う必要は全くなく、もっと安価な類書で練習しても十分足りるのだそうです。

 ま、そう言われりゃあ、そうなのかもしれまへんな。

 と、いうわけで、買ってはいけないものを、買っちゃった私でした(汗)。

「でも、せっかく高価(!)な楽譜を買ったんだから、それを使いましょう。何より、自分で選んだ楽譜を勉強することが一番いいのですから」と先生がおっしゃってくださいました。

 ので、さっそくソノリテのレッスンが開始されました。

 「いえいえ、先生。ソノリテは家での自宅練習で使うつもりで、今日は練習方法のヒントをいただければと思って持ってきたのですよ」とアルテを進めたい私が言えば、「もちろんソノリテは、これから家で毎日練習してもらうことになります。でも、間違ったやり方で練習していたらダメでしょう。だから、一度全体を通してレッスンしてみましょう。間違いがないかをここでチェックした上で、今度は家でゆっくりと練習すればいいと思います。どちらにしても、ソノリテはいずれやらなければいけないと思っていたので、ちょうどいいチャンスですよ」

 と言うわけで、とりあえずアルテは中断(アレアレ…)。レッスンはソノリテという脇道に突入となりました。ソノリテをやれるのはうれしいけれど、アルテが進まないのは、ちみっと残念な私でした。

 で、ソノリテ。今日は最初の1番。「音色と音の同質性」ってところ。6ページの1番の課題。私がいつも家でやっている課題です。

 さっそく訂正でした(汗)。どうやら指遣いを間違って覚えていたようです。それは中音のミ♭。いやあ、私、中音のミ♭の指遣いが標準的でなかったです(汗)。とりあえず左人指し指でキイを押さえていましたが、ここって開けるんですねえ…。なんか中音のミが出しづらいなあとは思っていたのですが…。以前も書いたと思うけれど、実は私、フルートの運指をきちんと確認しないまま(運指表と自分の指遣いの確認という事。一応、吹きながら耳では確認してますよ)吹いて、それが定着しちゃっているので、時々変な指遣いをしていたりしていなかったり…。

 いやあ、標準的なものをまずきちんと覚えておかないと…。

 それと息の使い方の注意も受けました。まずは「息使いすぎ」。もっと息を少なめに使ってくださいとのこと。次は「息のアタックが強すぎ」。もっと優しく吹き始めても十分フルートは鳴りますとのこと。さらに「息をもっと長持ちさせてください」。きちんと息を使えば、もっと長いフレーズも一息で吹けるようになりますとのこと。「息が無駄になってます」。息を吹き込んでから音が出るまで、時間がかかりすぎ。息を入れたら、すぐに音が出るようにしてくださいとのこと。

 息一つでも課題山積ですな。

 速度の件でもアドヴァイスをいただきました。当面はソノリテの指示どおり、60の速さでいいでしょうとのこと。ある程度できるようになったら、最初の方の課題は、一拍+三拍ではなく、一拍+七拍にして、メトロノームも30(つまり一番遅く)にして、練習してくださいとのことです。ラジャー。

 後半の長いフレーズの奴は、メトロノームは使わずに、自分のテンポでいいから、この課題をきちんと一息で吹けるようにすること。この長いフレーズをまるで一つの音のように考えて、一息で二往復してくださいとのことです。「二往復ですか? 50拍くらいありますよお~」と言ったら「50拍じゃなくて、一つの音です」とのこと。つまり、50拍もある長いフレーズとして考えずに、(いくら長いフレーズであっても)一つの音のように感じてレガートに吹きなさいとのことですな。これは声楽レッスンで毎回散々注意されている(汗)ことです。レガートは歌の基本。この練習方法も納得です。

 つまり、ソノリテのこのあたりの課題は、ロングトーンとレガートの練習の課題なんだな、実に。

 もちろん、今回のレッスンでやったところは、一つもまともにできませんでした。でも、それでいいのです。きちんと仕上げる目的のレッスンではなく、きちんとしたやり方を確認するのが目的のレッスンなので、自分の課題が分かれば、それでいいのです。

 てなわけで、次回は7ページの2番と3番が宿題になりました。しかし、このペースでやると、ソノリテ終了に何カ月かかるんだろ? その間、アルテは一歩も進まないのだろうか? 別に誰かと競争しているわけではないので、アルテの進度が遅くなってもいいのだけれど、自分的にはあまり長い足踏みは、気分的に焦るよね。

 そんなこんなで、レッスン時間ギリギリまでソノリテをやってましたので、曲の方は、新曲「夜のストレンジャー:Stranger in the Night」をサラっと一回やりました。なんか終わりだかなんだか、よく分からないまま、大過なく終了。まあ、私的には、ちょっと納得いってないので、もう一回やりたいと思ってますが…。懸案の「愛のプレリュード:We’ve Only Just Begun」の方は、次回ですね。

 愛のプレリュード…短い曲なのに転調しまくりなんだな。ヘ長調で始まって、ニ短調に動いて、そこからはニ長調を経由して嬰ヘ長調に行って、無理やりヘ長調に返ってくる。つまり転調バリバリなんだよ、イヤんな曲なんだ…。なんで選んだんだろ? この曲…。ジブンデ ジブンガ ワカラナイ…。

コメント

  1. まきりん より:

    わーはっはっはっ…
    買っちゃたもんね(泣)

    昨日のエントリーのコメントの続きですが
    私が、ロングトーンソノリテを始めたのは
    考えてみると6課ぐらいの頃からです。
    なんせ、息が続かない。
    テンポ60で3拍、3拍でやっとでした。酸欠です。
    今は、もうちょっと続くかな(^^;)
    自分の音をきちんと聞くためににも、
    ちゃんと長くのばせるようにならないと…

  2. smilekumi より:

    >きちんと仕上げる目的のレッスンではなく、
    きちんとしたやり方を確認するのが目的・・

    そうですよね~(いつも言ってるような)。
    明日久しぶりのレッスンです。
    ずいぶん我流でやっているので、やり方の確認で終わるような気がしますが(笑)、凹まず素直にありがたくアドバイスを頂戴してきます。

  3. すとん より:

    >まきりんさん

     同じ高価な楽譜を買ったもの同士、モトを取るまで、頑張って練習しましょう。

     私も6課です。息が続きません(涙)。もっとも、テンポ60なら6~7拍は一応もちます(一応、男性だし、声楽やってるし…ってダメじゃん)。

    >自分の音をきちんと聞くためににも、ちゃんと長くのばせるようにならないと…

     そうそう、そうなんですよね、きちんと長くのばさないと、自分の音って聞きづらいんですよ。特に壁からの反響音を聞くには、それなりに長く伸ばさないとダメなんだ。そのためにも、ロングトーンの練習は必須ですね。

  4. すとん より:

    >smilekumiさん

     ヘコんじゃダメだよ、音楽をするならタフでなければダメだって。先生や仲間にキツいことを言われたら、むしろ喜びを感じるような、マゾ体質でなければ、大人になってから音楽の習い事はできませんってば。

     私は幸い、歌の師匠も笛の先生も優しい方なのですが、みんながみんな優しいわけではありません。何度、妻や声楽のお教室のお姉様方から、暖かいご支援の言葉をいただいたことか! その度に、キリで胸を突かれる様な思いをしてますが、それくらいで負けては、立派なテナーにはなれませんので、日々頑張ってます。そんなもんです。

     smilekumiさんも、ヘコまずに、もしもヘコんでもヘコんだ自分を楽しむくらいのゆとりを持って頑張ってゆきましょう。

     で、愚痴はブログで垂れ流し~(笑)。

  5. rui より:

    今日のレッスンは疲れましたね!!(笑)
    のんびり頑張ってください。
    今日のもろもろの先生の理論分かりました。
    ちょっと同感するかもですね。
    あまり深く触れないようにしておきます。

    フルートの楽譜は他の管楽器に比べると結構国内版が出ているので次回買う時は国内番版はないか探すといいかもですね。

    また何かありましたら、これ国内で出てますよ!!とご連絡しますよ。

  6. すとん より:

    >ruiさん

    >ちょっと同感するかもですね。あまり深く触れないようにしておきます。

     ありがとうございます。私のブログでは自由な意見の交換はOKなので、頭ごなしの否定はアウトですが「こんなやり方もあります」とか「こういう考え方もあります」は全然OKです。

     おそらくソノリテのような単純な(失礼)教材は、どんな風にも練習できるのではないかと思いますし、流派(?)によって力点の置きかたが少々違うのかもしれませんね。ま、なんであれ、その教材から自分にとって必要な事を学び、身につけられれば、それでOKだと思ってます。

     それにしても、フルート界に来て思ったことは、モイーズという人はフルートの神様(あるいはアイドル)なんだなあ…ってことです。単なるクラオタだった時は、そんなプレイヤーがいることすら知りませんでした。いやはや、全くもって、失礼な私です。

    >また何かありましたら、これ国内で出てますよ!!とご連絡しますよ。

     その折りは、よろしくお願いします。何しろ、楽譜って高いですものね。

  7. めいぷる より:

    楽譜高いね…という話から、思わず調べちゃいましたよ(笑)

    私のソノリテは6年前購入で4,700円。現在ムラマツ価格で6,270円。
    私のタファネル=ゴーベールは7年前購入で4,610円。現在ムラマツ価格で5,210円。
    どっちもLeduc社で、他社より割高感な出版社ですケド。

    あと、モイーズで、ToneDevelopment、少し年配の先生だと使う事もあります。私は今の先生に「練習の仕方」を教わっただけなんですが、、、6年前購入で3,750円。今は廃版で無いんですが、最後の価格で5,770円。

    …先生のソノリテは一回り大きくて、「えっ?」というお安い価格でした…古いからねぇ(笑)

  8. すとん より:

    >めいぷるさん

     楽譜は高い、とりわけ輸入楽譜は高いです。でも、あんまり「高い高い」と言ってはいけないよう気が、ここ2~3日でフツフツとわき上がってきました。

     と言うのも、これらの楽譜って、全然売れないでしょ。マンガの単行本ほどには絶対売れない。「水の結晶~」とか「幸せな象~」とか「ねこ鍋~」とかの本とも比較にならない。いやいや、同じ楽譜であっても、表紙に“のだめ”が載ってる楽譜と比べちゃうのもおこがましいくらい、売れない。ピアノや声楽系のオーソドックスな楽譜にも売り上げでは負ける。たぶん、そんなものでしょう。

     売れなければ、値段があがる。これは中学校の社会科の時間にならった「需要と供給のバランス曲線」って奴だ。

     おそらく、小学校で音楽の時間に使用してるリコーダーを、フルートに置き換えるくらいの画期的なことをしない限り、フルート譜が安くなることはない…そう思いましたので、高い高いというのはやめようかな…と思ってます。

     でもやっぱり、楽譜は高いよね(爆)。

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