声楽のレッスンの続きです。
発声練習は、フレーズの歌い出しについて、かなり注意を受けました。悪い癖である「出だしの音を掘ってしまう」というのが出てしまっているようです。フレーズの出だしは、常に上向きの声で歌う事。そのために必要なのが、腹筋の圧ってわけで、つまり声を出す前からしっかり腹筋を使いなさい…って事なのです。フレーズの歌い出しの時に、腹筋の圧が十分でないから、声が落ちてしまって、結果として掘ってしまうわけなのです。何度も注意されて分かっているはずなのに、出来ません。悲しいです。
意識していても、なかなか出来ないのが「もっと軟口蓋を上にあげる」というやつです。以前と比べると、私の軟口蓋も多少は動くようになりましたが、まだまだ動きも十分ではなく、自分の意思の元、自由自在に動く…というわけでもありません。まだ神経の通い方が不十分のようです。理屈ではなく、もっと軟口蓋を動かして、自分の意思のコントロール下に置かないといけません。
分かっていても失敗してしまう事の一つに「ついついクチを横に開いてしまう」と言うのがあります。ほんと、気が緩むとすぐにクチが横開きになります。気が付き次第修正してますが、気が付く前に、癖としてクチの横開きなんかしないようにしないといけません。むしろ、クチは縦開きですって。
意識していない事が出来ないのは仕方ないです。問題は、意識すれば出来るのに、意識をそこまで広げる事を忘れて、やらない事です。何のために学んでいるか、それじゃあ分かりません。意識すればできる事は、必ず意識して、しっかりやらなきゃいけません。
ふう。
さて、曲の練習です。新曲の、シューベルトの「Der Tod und das Maedchen/死と乙女」です。
まずはドイツ語の確認からです。歌詞を朗読してチェックを受け、さらにリズム読みをして発音を直してもらって、そして歌詞にメロディを載せて歌います。
ドイツ語の発音は難しいです。子音に余計な母音を付けないよう発音しないといけません。そのためには、子音と子音に挟まれた母音を限界まで長く発声する事で、子音を発声する時間を減らして、子音に母音を付けないようにする…のが良いみたいです。つまり、子音に時間を与えすぎるから、ついつい余計な母音が付いてしまうのが、私の悪い癖のようなのです。そして、その原因は…カタカナ発想なんだと思います。例えば“Tod”は本来1音ですが、これをカタカナ発想で2音として捉えてしまうわけで“Tod”を“To-d”に分けてしまい、後半の“-d”に余計な母音が付いてしまうわけです。“Tod”は1語なんだよねえ。で、1語である事を意識すると、語尾の“-d”を飲み込んでしまう、別の悪い癖が私にはあるので、語尾の“-d”をしっかり発音しようと思うと、これまたついつい余計な母音を付けてしまうわけなのです。
ほんと、厄介でしょ? でも似たような処理は、英語だと割と出来るのです。英語なら出来るのに、ドイツ語だとカタカナ発想になって、途端にポンコツになってしまう私は、ほんと残念なのです。
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コメント
軟口蓋を上げる
これ、難しいですよね。女声の場合、ここから響きを上に持っていくのが、「ギアチェンジ」の要だったりするので、うまく開かないと、ホント辛いです。
私見では、ここも腹筋がポイントで、息の通り道がしっかり開くと、自然に持ち上がってくるかな、と。
あと曲に乗れると意識せずに開くときが多いようです。私の場合、「水車小屋」は開きやすいです。かえって「イタリア古典歌曲」のほうが、妙なとこに力みが入ってつらかったりします。
〉子音を素早く、音符を母音の位置で
これ、イタリア語でも言われますね。今、「star vicino」やってますが、冒頭のsに母音をつけないでtに続け、aで最初の音というのが一番の難関です。s+子音はドイツ語のshの方が楽な気がします。
如月青さん
軟口蓋を開けるのは、本当に難しいです。如月さんもお書きの通り、息の通り道を開くわけで、声をクチにもハナにも通すために開くのですが、クチの声とハナの声のバランスをコントロールするわけです。ほんと、難しいです。ハナに声を通しすぎると鼻声になったり、声がひっくり返ったりしますし、クチばかりに声が集中すると、声が胸に落ちます。何事も中庸が肝心で、そこが難しいと思ってます。
子音を意識しての発音は難しいです。それでも私は、英語やイタリア語は苦手意識なくできますが、ドイツ語は苦手意識しかありません。たぶん、慣れの問題だと思います。おそらく、フランス語とかスペイン語になると、もっと苦労するのではないかと思ってます。
いつかはフランス語の歌曲も歌ってみたいのですよん。