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ゴールドフルートについて思う事 その1

 ちょっと不定期連載を始めようと思ってます。

 最近、ゴールドフルートやその周辺事項について、色々と考えたり調べたりしているので、後でそれらを検索できるように、ちょっとメモっとこうと思って始める連載です。他の方には、??な内容かもしれませんが、今の私の備忘録って事で、よろしく。

金の含有率について

 まず、金にも色々な含有率のものがありますが、どこからが“金”で、どこまでが“金を含んだ合金”なのかなって事です。ちょっと疑問でしょ。そこでササっと調べてみました。ちなみに、銀はスターリングシルバー(Ag925)以上の含有率がないと、銀とは呼ばないそうです。

 ええと、金の含有率については、全体を24と考えた時の割合で示すのが普通のようなので、現代日本人に分かりやすく、その数値をパーセント表示すると、以下の通りになります。

  5K(20.8%)、9K(37.5%)、14K(58.3%)、18K(75.0%)、24K(100.0%)

 で、貴金属的には、どこからが金なのかと言うと、18K以上が金で、それ以下は金合金になるそうです(フランスの話らしいですが…)。だとすると「私のフルートはゴールドフルートです」と言い張るには、厳密には18Kまたは24Kのフルートでないといけない事になりますね。

 あと、マテキにはG10という10%の含有率のフルートがあります。これは2.4Kって事になるかな? それにパウエルには“オーラマイト”という金合金があります。これは金と銀の張り合わせ合金なので、コンセルヴァトリーで使われているオーラマイトは単純に考えると4.5K相当?で、ハンドメイド(ソルダード)のオーラマイトは7K相当って考えるといいのかな?

 私がちょこっと調べた範囲だと、日本のプロ奏者たちの使用フルートは、14Kのメカ銀ドゥローンというのが、一番多いみたいです。つまり、貴金属的には金合金のフルートとなりますが、おそらく楽器として、一番バランスが良いので、14Kのメカ銀ドゥローンなんでしょうね。

ゴールドフルートのお値段の相場

 なので、14Kのメカ銀ドゥローンのフルートの各社の相場を調べてみました。比較のために、次のような基準でモデルをピックアップしてみました。14Kのメカ銀、H足部管付き、Eメカ無しです。ただしドゥローンタイプの無いメーカーについては、参考としてソルダードモデルでリストアップしてみました。

 ちなみに、なぜこの仕様なのかと言うと…私が買うなら、このクラスかなって思ったもので…。参考までに、18Kメカ銀も一緒にリストアップしてみました。なお、価格は万単位で一万円台までで端数は切り捨てて表記してみました。ま、実際の購入時には、端数はサービスしてもらえないかなって言う下心からですが(笑)。あ、税込み価格です。価格の計算は私がしましたので、間違ってたら、ごめんなさい。

 安いお値段順に並べてみました。

  ヤマハYFL-981A(204万円・14K)
  パールマエスタ14K(210万円)
  ミヤザワ14K(224万円ソルダード)
  サンキョウ14K-3(225万円)
  アルタスA14KD(228万円)
  マテキ14K(226万円)
  ムラマツ14K(254万円)※日本のプロ奏者に一番愛されているフルートです。
  アルタスA18KDⅡ(256万円)
  フルート・マスターズ14KA(259万円・ソルダード)
  ヤマハメルヴェイユ(262万円・14Kソルダード)
  パウエル14K(267万円)
  ヤマハビジュー(273万円・14Kソルダード)
  パールマエスタ18K(278万円)
  サンキョウ18K-3(292万円)
  ミヤザワ18K(331万円ソルダード)
  パールオペラ14K(325万円・ソルダード)
  ムラマツ18K(341万円)
  ブランネン14K(353万円・ソルダード)
  フルート・マスターズ18KA(368万円・ソルダード)
  パウエル19.5K(378万円)
  パールオペラ18K(388万円・ソルダード)
  マテキ18K(388万円・ソルダード)

 これによると、一番安価なのが、ヤマハのYFL-981Aの204万円だよ。さすがは世界のヤマハだね。ソルダードにこだわるなら、ミヤザワ14Kの224万円が一番安価だね。18Kにしたいなら、アルタスA18KDⅡの256万円が選択肢として上がるわけだ。

 つまり、ゴールドフルート欲しいなら、宝くじはせめて300万円は当たってほしいわけです。少なくとも、300万円あれば、ブランネン以外の14Kメカ銀は選択肢に入ってくるわけなんだね。それにしても、ブランネンって高いのね…。

 これはこれでなかなか面白いでしょ。

蛇足。アゲハが約60万円のフルートだから、ゴールドに乗り換えるとする、約4~5倍の価格ものにグレードアップする事になりますね。値段が5倍になると、音は5倍も良くなるかと言うと…?だね。やっぱり、ゴールドフルートは夢込みのお値段なんだろうね。

コメント

  1. ムラマツEXⅢ より:

    今日から年末ジャンボ宝くじ、発売開始ですね。
    ボーナスの一部で私も買おうと思います。
    100万円の当たり数が増えたんですよね。

    >私は可能な限り、国内製品を・・・

    車は国産!!が持論です。
    周りに自動車を作っている人たちがたくさんいますから。

  2. すとん より:

    >ムラマツEXⅢさん

     おおっ! そうでした。今日は年末ジャンボの発売日でしたね。買わないと当たらないので、私もさっそく買いに行かないと!

     当たりは300円でも、百万円でもうれしいですが、300円だと近所であんパンと牛乳(笑)買ったらお終いだし、百万円だと総銀のフルートしか(笑)買えないので、私は3等の五百万円が当たって欲しいです。五百万円あると、ゴールドフルートが買えるもの。

     別に中国を目の仇にするつもりは全くありませんが、アメリカでは“チャイナ・フリー”が活動として活発に行われているそうですね。私たち日本では、チャイナ・フリーは現実的に、かなり厳しいですし、たぶん実行できないかな…って思ってます。でも、チャイナに限らず、安い外国製品ばかり買っていては、国内産業が、ひいては、私たちの会社が、そして私たち自身の生活が、壊れてしまいます。だから、可能な限り、国内企業の取り扱う国産品を買っていかないといけないと思ってます。

     さて、問題は、フルートだよね。もしも、宝くじが当たって、ゴールドフルートを買うことになったとしたら…やっぱり国産品を買う方がいいよね? でも、パウエルも、ブランネンもヘインズもナガハラも…魅力的だよね。ゴールドフルートは二度と買えないだろうから、たとえ外国製品であっても本当に気に入ったフルートを買うべきだとも言えます。でも、その一方で、国内メーカーの楽器を買ってあげると、そのメーカーの職人さんも営業さんも喜ぶし、その家族の人たちだって喜ぶよね。ああ、悩みだ!

  3. ひょっとこ より:

    アメリカでは、中国製フルートでの
    鉛中毒の可能性を指摘している人もいます。
    (たくさんは出てきませんが、
      Chinese flute lead poisoning あたりで検索)

    http://reviews.ebay.com/The-Insider-apos-s-Guide-to-Buying-a-Beginner-Flute_W0QQugidZ10000000000818282
    より、一部抜粋

    There are many reasons
    why these flutes are a waste of money.
    They are manufactured in China
    by unskilled assembly line workers
    who get paid less than a dollar per hour.
    The metal these flutes are made of is not
    nickel-silver or even brass.
    It’s usually pot metal,
    an alloy of copper and lead.
    Folks, there could be serious concerns here
    about lead poisoning.

    (適当に日本語にしておきました。)
    購入するだけ無駄な理由はたくさん挙げられます。
    これらの楽器は、技術を持たない
    時給1ドル以下の中国人労働者が、
    組み立てラインで製造しています。
    ここでのフルートの材質は
    ニッケルシルバーでも、真鍮でもありません。
    大抵はポットメタル、銅と鉛の合金です。
    こういうことから、深刻な鉛中毒が考えられるのです。

    全てではないのでしょうが。
    ちなみに私のフルートは日本とアメリカ製です。
    何が入っているか分からないので、
    生活全般、原則チャイナ・フリーですね。(台湾製を除く)

    気に入ったフルートで、中国製ってのはないでしょうね。

  4. すとん より:

    >ひょっとこさん

    >気に入ったフルートで、中国製ってのはないでしょうね。

     …ははは、あります(汗)。

     実は、右も左も分からない状態で、最初に衝動買いをしたフルートが、中国フルートです。私はこの子を“チャイナ娘”と呼んでいます。

     この子は、ポップス系の楽器店で普通に見かける中国メーカーの製品で、一応、洋銀製の銀メッキと言うことになってます。でもね、そのメッキが銀メッキにしては、やたらとドス黒いんですよ。なんか、どこかで見たクロムメッキのような色なんですわ(笑)。

     使っているうちに、簡単にメッキが剥がれてきて、フルートの素地の色が見えてきたんですが、その色が黄色! まるで古い五円玉のような色なんです。黄色い洋銀って私は知りません。

     で、それを笛先生に見せたら「これは体に良くないから、すぐにフルートを買い換えましょう」と言われて、今のアルタス1307を買いました。

     私は今まで、チャイナ娘は真鍮製だとばかり思っていましたが、そうか、ポットメタルという可能性もあるなあ…なにしろ、チャイナ娘は破格に重いんですよ。真鍮にしちゃあ重いなあと思ってましたが、鉛が入っているなら、重くても不思議はないなあ。

     このチャイナ娘は、メカの動きがぎこちない事と音痴という欠点(致命的かな?)はあるものの、音色はなぜか、偶然かもしれないけれど、いいんですよ。なので、時折、取り出しては、ピーヒャラ吹いてました。なにしろ、最初の女だし(大笑)。音痴なのは、却って音程のコントロールの練習になるし。

     でも、やっぱり、処分かな? ま、オブジェとしてはまだまだ使えるんだけど、間違って吹いちゃうとマズそうだしね。でも、この子のおかげで私はフルート音楽に目覚めることができたので、中国フルートだけど、私にとっては大切な恩人なんですよ。

     と、このようにまあ、チャイナーフリーって、難しいですね。だって、安いものって、たいてい、中国製だもの。

  5. ムラマツEXⅢ より:

    この不景気でムラマツのハンドメイドモデルでも今は納期がとても早い様です。
    私が発注した時には、驚くほど早い納期の回答でした。

    話は変わりますが、先日ピアノを中古で(国内で材料が採れた頃のもの)買いましたが、現在新品では純国産品(材料と人)は作れないと聞きました。なんでも、一番大切な土台になる木材が国内では採れなくなってしまったとか。植樹もずっとしてこなかったので、この先は中国の材料を使うしかないそうです。

    でも中国は材料のままでは輸出してないそうで、中国国内で現地製造し、日本へ持ち込んで調整後、国内メーカーブランド品となるそうです。

    国内での手作りにこだわったピアノメーカーが急に減ってしまったのは、先を見込んで植樹をしてこなかったことも一因かと思いますが、ブランドに弱い購入側の責任でもあるのかなと思ったりもします。

    でも、フルートに関しては、国内販売にもっと注力してみては?というメーカーさんもあるんですよね。。。

  6. ひょっとこ より:

    チャイナ娘ですか…

    ニッケルシルバーだったら、ヘッドジョイントの
    コルクが詰まってない方を爪で弾いてみたら、
    キ~~ンと甲高い音がしますよ。

    シルバーだと、カンっとしかなりませんね。

    見た目の雰囲気、重さが元々ちがいますけどね。

    ゴールドでは持ってないのでやったことないし、
    怖くてお店ではできません….

  7. 夜希 より:

    鉛といえば、なんかで読んだのですが…思い出せません。

    昔、鉛をつかった楽器があって、演奏者が鉛中毒になってしまうのと音が神秘的だったということで、悪魔の楽器とかなんとか変なレッテルを貼られて使われなくなったっていう話です。
    ウィキペディアだったかなあ。

    シルバーを爪ではじくのは、駄目かもしれないけど、やっちゃいます。低めの音ですよね。

    地元の高岡銅器の展示を最近よくみかけます。
    銅のお鈴や風鈴など、いろんな色があってきれいです。高いんですけどね。
    お経のときのお鈴の音が音叉みたいになってるのをずーっと聴き続けるのが好きです。

    金の音はどんな音なんでしょうかね。

  8. すとん より:

    >ムラマツEXⅢさん

     そうですか、あのムラマツのハンドメイドの納期が早い…驚くほど早い……半年くらいでしょうか。それとも三カ月くらい? 去年の今くらいは、楽器店で二年と言われました(ちょうどアゲハを購入した頃です)。あの時にムラマツを注文していたら、まだ手元に届いていない事になります。となると、ここ一年くらいで、いきなりフルートの注文数が減ったって事なんでしょうね。

     ちょうど、リーマン・ショックを挟んだ時期ですね。ムラマツあたりは、世界を相手に商売してますから、リーマン・ショック後、驚くほど注文数が落ち込んじゃったんだと思います。

     フルートって、楽器であると同時に贅沢品でもあるからね。景気が悪くなれば、世のフルーティストさんたちは、プロアマ問わずに、フルートの新規買換えを控えるものね。今持っている楽器でどうにかしようとするでしょう。ならば、フルートメーカー的には、かなり厳しくなっても当然ってわけだ。

     ところで意外だなあと思ったのは、ピアノの材料が国内木材だったと言うこと。楽器で使う木材なんて、全部輸入物だと思ってました。アメリカとか東南アジアからの輸入だと思ってたよ。その上、中国からの輸入? 中国と言うと、裸山だらけで木なんか生えていないってイメージがあるけれど、輸入するほど木が生えているんだ、意外。

     私は勉強不足なんだな。うん、認識を改めないとね。

    >でも中国は材料のままでは輸出してないそうで、中国国内で現地製造し、日本へ持ち込んで調整後、

     本当は調整もせずにそのままOEM製品として販売できればいいんだろうけれど、調整しないと売り物にならないというところに、中国の技術力の低さが現れてますね。このままでは、中国にとっても、日本にとっても、いいことではないけれど。

    >でも、フルートに関しては、国内販売にもっと注力してみては?というメーカーさんもあるんですよね。。。

     でも、国内は、学校現場にしっかりヤマハが食い込んでいるから、他のメーカーさんのつけ入るスキがないんだよ。だから、世界を相手に商売するしかないんだと思います。

  9. すとん より:

    >ひょっとこさん

     チャイナ娘の頭部管を叩いてみました。チ~~ンという、仏具のような音がしました。すごく良く鳴ります。まるで鐘のようです。でも、重さは総銀の頭部管とほぼ同じぐらいの重さです。…ぜったいに洋銀じゃないね(笑)。

     ゴールドは、シルバー以上に鳴らないような気がします。

  10. 夜希 より:

    すみません。
    さっき書いた楽器の名前、わかりました「アルモニカ」でした。
    ウィキペディア読んだら全然違う内容でした(汗)

  11. すとん より:

    >夜希さん

     鉛って、重い上に柔らかいから、毒性さえなければ、笛の材料としてはいい線行っているんじゃないかな?って、個人的に思います。

     それにしても、私のチャイナ娘、鉛が入っているのかな? いい音するんだけれどなあ。

    >シルバーを爪ではじくのは、駄目かもしれないけど、やっちゃいます。低めの音ですよね

     実は結構、何気にやってます。低めというよりも、コツコツって感じの全然響きのない音です。

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