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フルートの構え方について

 今週もフルートのレッスンには行けませんでした。今回は私の仕事の都合ですが『仕事が忙しくてレッスンに行けなかった』->『先生の都合でレッスン中止』->『仕事の都合でレッスンに行けなかった』と、三週連続でレッスンをお休みしてしまいました。次回、レッスンに行けたとしても、中三週も開くわけで、その分、しっかりと練習しているかと言えば、実はこの三週間、ロクにフルートに触っていなかったりするわけで、何気にピンチな私でした。

 ま、それはともかく、今週もレッスンがなかったので、エッセイでお茶を濁す私でした。

 さて、今週のお題は「フルートの構え方」について、です。

 フルートの構え方と言えば、基本は“三点支持”って奴です。皆さん、三点支持って出来ますか? 実は私、この三点支持をきちんと出来るようになったのは、たぶん、最近の話です。

 ちなみに三点支持とは、アゴ・左人指し指根元・右親指の三点でフルートを支持する事です。これは実に合理的な構え方だと思います。この構えだと、演奏に必要な指で楽器を保持しないため、演奏への影響は小さいですし、この三次元空間において、事物を安定的に支持するための最少ポイントは三点ですから、それにも合致しているし、確かに万人に推奨される構え方であるわけです。

 でも、これって、案外、難しいんですよね。とりわけ、初心者の皆さんにとっては、なんか納得できない構え方ですわな。

 実は私も、三点支持をしているつもりでも、全然出来ていなくて、長い間、現実的には、三点支持ではフルートが安定せずに、結果的に四点支持をしていたのです。

 四点支持とは、上記の三点支持に、右小指を加えた押え方なんですが、これは良くないです。

 と言うのも、確かに右小指はキーを押えたままの事が多いので演奏に支障がないように見えますが、全く動かさないで済むわけではありません。いざ、この指を動かそうと思った時、この指を使って楽器を支持していると、小指を動かした途端に、楽器がコロンと手から落ちるわけです。

 また、落ちるまでいかないとしても、楽器の支持に使っていた指ですか、そう簡単に動いてくれないので、どうしても小指の動きが悪くなります。それどころか、私の場合は、あまりに力を入れて小指で押えていたため、演奏中にしばしば小指の関節が外れました。指の関節が外れるほど力を込めて楽器を支持していたなんて…実に論外な話です。

 なので、右小指で楽器を支持するなんて、ダメ、絶対にダメ、なんです。

 じゃあ、三点支持が完全無欠なフルートの構え方なのかと言うと、実は違うような気がします。と言うのも、事物を空中で支持するためには、三点で支持するのが最低限の条件なのですが、演奏中にどうしても楽譜の譜めくりをしなければならない場合、譜めくりのために、右手を楽譜に持っていこうとして、楽器から手を離した瞬間に、三点支持だと、楽器がコロンと手から落ちます。

 あちゃーです。でも、多くのプロの演奏家さんたちは、なんともない顔をしながら、右手で楽譜をめくってます。

 あれはフルートを左人指し指の根元にうまく乗せて吹いているとも考えられるけれど、それだと楽器がきちんと安定しないから、きっと、左親指を楽器安定のために使っているんだろうなあって私は思います。つまり、譜をめくっている間は、アゴ・左人指根元・右親指の三点支持から、右親指の代わりに臨時で左親指を使っていると考えられます。まあ、左親指も右小指くらいに、演奏に参加していない指だから、短時間ならなんとかなるのかもしれません。

 でも、あまり薦められる方法ではないのかもしれません。やはり理想は、オーケストラのプルトのように、二人一組になって、ページをめくる必要が生じた場合は、どちらか片方が楽器を置いて、譜をめくるというのが理想なんだろうと思います。あるいは、ソリストさんたちのように『全曲暗譜』もいいかもしれません。

 しかし、アマチュア笛吹きさんが、発表会などで演奏する場合は、自分の代わりに譜をめくってくれる人もいなければ、全曲暗譜するほどの根性もなかったりします。仕方がないから、さほど長い曲でなければ、楽譜を横に広げて演奏するわけだけれど、なんかいい方法はないものかと、思う事があります。だって、フルートに限らないけれど、譜面立てって、せいぜい3ページぐらいまでしか楽譜を広げられないじゃない? ピアノのように、5~6ページ開けられたら、だいぶ話も違うだろうけれど、そんなわけにはいかないのだから、仕方ないです。

 幸い、私は、人前でフルートを吹くというチャンスがないので、あまり困ってませんが、定期的に発表会などに出演される方にとっては、結構大きな問題だと思いますが、皆さん、どうなされてますか?

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コメント

  1. 通りすがりの者です。 より:

    おはようございます。

    >三点支持とは、アゴ・右人指し指根元・左親指の三点で

    私の思い違いかと思いますが、もしかして、左右反対ではないでしょうか。

  2. すとん より:

    通りすがりの者です。さん。

     あ、確かに左右逆ですね(汗)。さっそく、本文を訂正しておきました。感謝です。

  3. ふぅ より:

    はじめまして、いつも楽しく拝見しています。ふぅと申します。

    フルートだけのパート譜なら、ソナタなんかのよほどの大曲じゃなければ3ページより多いことがないので、だいたいは貼り合わせるだけでことたります。
    収まりきらないときは、コピーして一段一段分解して、間を詰めて張り直したりします。
    スキャンした画像をPCで加工してプリントしたりもします(これだと仕上がりがきれい)。

    スカスカの譜面を上下びっちり隙間なく詰めると、けっこう2ページ→1ページにできたりします。
    面倒ですけど譜面台に乗せるときはスマートでいいですよ。

    左右逆には笑いました。フルート関係のブログってなぜか左右逆に書かれる人が多いんですよね(笑)。

  4. nori より:

    はじめまして、いつも楽しく毎日拝見しています。noriと申します。
    フルート“三点支持”は、最初は難しいですね良く分かります。
    補助器具として、面白い物が有りますコブラと言うものです。
    使い勝手が良くフルートが安定します。それと指輪と同じく人差し指のサイズをオーダー出来てお勧めです。私もコブラ発売当時から使用しています。
    http://misticmedia.com/misticmedia-jp/
    一度ご覧下さい。

  5. だりあ より:

    前に、ユーチューブでフルートの動画を楽しんでた時に、なんと、とあるすてきなドレスを着たフルーティストの方ですが、・・・たぶん立派にプロの方だと思いますが、譜面立てを二台、横に並べて、長ーい楽譜を二つにまたがって置いて、ガン見しながら演奏していらっしゃるのにぶつかって、(やっぱり楽譜がないと不安なのですね)、と妙に納得して同感したことがあります。まして、私のような自分にアマいアマちゃんは、楽譜なしの暗譜とか、暗譜した上での安心のためだけのお守りのような小さい縮小コピーとかではとっても無理なのです。プロの演奏家の方も、たとえ暗譜してらしてもガン見されているくらいですもんね。でも、譜面立て二つの連立てにはびっくりしました。

  6. すとん より:

    ふぅさん、いらっしゃいませ。

     なるほど、他楽器や伴奏部分のないパート譜なら、確かに結構な分量が収まりますね。かなりの大曲で無い限り、3ページで収まるというのも納得です。

     でも、伴奏部分のない楽譜って、不安じゃないですか? 私、自分のパートはもちろん見てますが、伴奏部分も結構見てますよ。他のパートの動きが分からないで吹くのって…不安じゃないですか(私は怖いです)。

     でも、フルート+ピアノだと、パート譜と比べて、単純に1/3の分量しか載らないですよねえ…。これは確かにイタイ…。

    >コピーして一段一段分解して、間を詰めて張り直したりします。

     これ…結構な手間じゃないですか(驚)! 想像すらしませんでした! 面倒くさがりやな私には、とてもできない芸当です。

  7. すとん より:

    noriさん、いらっしゃいませ。

     コブラ…見ました。楽器に貼りつけないという点は評価できると思いました。ギミック好きな人の心はグラグラに揺れるでしょうね。私は当面必要を感じてませんが、楽器の保持に困っていたら、手を出してしまうかも? とは言え、問題は値段かな? 私はちょっと高いって感じてしまいます。もう少し安価なら試しても面白いかも…って思いますが、なかなか手が出ません。

  8. すとん より:

    だりあさん

     なるほど、譜面台を二つですか? それは発想の転換だな? 「譜面台が一つじゃ乗り切れないよ、どうしよう」なら、二つ並べればいい…は大正解ですね。ううむ、私、そういう方法は全然思いつきませんでした。ダメだな、私もだいぶアタマが固くなってます(涙)。

     フルートに限らず、楽器の方は、プロでも結構譜面をガン見して演奏する方、多いですね。

     そういう方を見て「プロのくせに暗譜もしてないのかよ~」と思う方もいらっしゃるのかもしれませんが、私は逆で「この人、暗譜するほど練習しなくても、人前で演奏できるくらいの腕前なんだ…」と感心してしまいます。

     ちなみに、H先生も楽譜ガン見派ですね。楽譜を見ないで吹くと、ちょっと機嫌が悪くなります。

  9. ふぅ より:

     こんばんは!ふぅです。
     私はピアノもやるのですが、伴奏譜は人の伴奏をするときか伴奏部分を録音するとき、最初に伴奏に合わせてみるときくらいしか見ないです。普段はしまい込んでます。そしてどうしてもタイミングが理解できないときに引っ張り出して眺めます。
     ぶっちゃけ、メジャーな曲なんかだと「パート譜だけ売ってくれれば安くてすむのに……」と思います。楽譜って高いですからね。
    なんとなくタイミングが掴めたらパート譜だけを見ながら伴奏に合わせて練習します。もっとも「つっかからないで吹ける」レベルになった曲じゃないと合わせませんが(笑)。
     普段は伴奏なしで練習して、気持ちよくなりたいときは伴奏つけて吹いてます。主にクラビノーバでピアノ伴奏を再生しながら演奏しています。昔は伴奏を練習して録音して……と手間と時間がかかりましたが、現在ではネット上に著作権フリーの音源がけっこうあるので便利です。
     譜面の切り貼りは、昔は文字通り切ってから台紙に糊で貼って、だったのですが、スキャンして画像処理ソフトで簡単に段をずらせるようになったので、今はとても便利になりました。段の間を詰めるなんてあっという間です。あとはプリントするだけです。
     たとえば「シランクス」。私が持っているヤマハの古いテキストの楽譜は2Pに渡っているのですが、段の間を詰めるとあっさり1Pになりました。他の曲と合わせても十分譜面台に乗りますので、2曲演奏しても譜めくりなしで済みます。
     バッハのソナタ1030はとーーっても長く感じられる1楽章でもパート譜だけだと3Pです。でも伴奏譜見ながら演奏しようとするととんでもないことになりますよね。

     あ、ちなみに私の今の楽器はアルタスのA1507REです。すとんさんの影響をモロに受けました(笑)。

  10. すとん より:

    ふぅさん

     私も伴奏付きで練習するの、大好きです。フルート曲の場合、ネットを探すと、案外著作権フリーの音源がありますからね。

     私の場合は、リズム感や音感が甘いので、伴奏があると、そこにリズムや音程を合わせてイケるので、ちょっとマシな演奏にあります。本当に無伴奏な無伴奏ソナタなどは、怖くて吹けないですよ。

    >ちなみに私の今の楽器はアルタスのA1507REです。すとんさんの影響をモロに受けました(笑)。

     あ、感謝です。ひとりのアルタスファンとしてお礼を申し上げます。私はあくまでも“ファン”であって、廻し者じゃないですよ。それに、ステマでもないです(笑)。

  11. ぴーすけ より:

    三点支持。。。一応できます。
    でも三点支持じゃ譜めくりできないですよね
    吹奏楽の楽譜は全部吹くわけじゃなく休みもあるので
    休みのところで譜面の移動とかしますけど
    アンサンブルの時は
    右手が空いたときにぺらっとめくります
    めくりやすいように折り目つけてます
    練習時にはめくる勢いで全部落としちゃったこともありますけど・・・・

    吹奏楽にアンサンブル・・・・
    楽譜の暗譜なんてできないですよ~
    ガン見です。
    年とってますます暗譜できず、吹くたびに初心に戻ってます

  12. すとん より:

    ぴーすけさん

     そうそう、三点支持じゃあ、譜めくりが難しいんです。

     先日、プロの方でしたが、譜面の代わりにiPadを持ってステージに上がった方がいらっしゃいました。で、iPadの画面を片手で、サッ、サッ、と触って譜めくり(?)をしていました。アレを見ている限り、紙の楽譜よりも、iPadの譜面の方がめくりやすそうでしたよ。

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