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コードを吹く…?

 さて、セッションレッスンでは、遊んでいるだけではありません。きちんとフルートのレッスンもしているんだよ。

 今回は大雑把に三点注意を受けました。

音曲げはまだまだ。特に上クチビルの使い方がまだ不十分

 音曲げには色々なやり方があるわけですが、今の私はフルートの管体を回す事(これはあまり誉められたやり方ではない)と、それに伴う形で首を曲げる角度を変えるというのをメインに、下アゴを動かすとか、フルートを上げるとか下げるを合わせて行っています。こんなやり方でも、そこそこの音曲げはできますし、頭部管の抜き幅を5mm程度にしても何とかできます。

 でも、それではまだ曲げる範囲が狭いわけで、さらに上クチビルを上手に使うことを求められました。確かに上クチビルはほとんど使っていませんでした、研究対象ですね。それと、頭部管の抜き幅を5mmではなく8mmにするように言われました。これもまだ私の音の曲げ方が足りないから3mmほどの余裕というか、遊びが必要というわけなんだと思います。

 あと、フルートの管体を回すのは最小限にして、他の手段で音を曲げるべきなのは重々承知していますので、そのためにも、もそっと上クチビルの扱いを上達しないといけませんな。

吹くことに一生懸命になりすぎ。きちんと耳を開いて演奏してください

 実は先の音曲げとも関係するのだけれど、一生懸命に吹いていると、色々なことが飛んで行きます。一つには、音曲げの件もそう。それと同時に音程もそう。

 私の場合、フルートを吹くのに一生懸命になりすぎると、ドンドン音程がうわずっていきます。うわずるのを防ぐために、音曲げをしているのに、音曲げのことも飛んでしまっているのだから、始末が悪い。これを防ぐには「しっかり耳を開いて、相手の音を聞き、それに合わせていこうとする気持ち」が大切で、そのための手段として音曲げのコントロールがあるわけよ。

 まだ未熟で余裕なんてないから、もう、フルート吹き始めたら、すごく一生懸命になって、なって、なりすぎて、デュエットの相手の事が頭から抜けてしまうから、ダメなんですよ。

 アンサンブルの基本は、まず「耳を開くこと」。耳が開けば、音程もリズムも合わせられるのだと思う。音程がズレる、リズムがズレる、こういうのは、相手の音を聞かず、耳が閉じている状態だから起こること。もはや、それはアンサンブルではなく、ソロが同時多発で行われているだけの話。それじゃあ、音楽じゃないよね。

今日から、音出しメニューに、タンギング無しのオクターブ練習を加えましょう

 笛先生は私の状況や上達具合に応じて、色々と適切な課題を与えてくれます。で、今回、加わった練習が、オクターブ練習。それもタンギング無しでスラーでつないで行く奴。これを音出しメニューに加えましょうというのです。低音Cから半音ずつ上昇しながら、オクターブの練習をします。注意点は、タンギング無しなので、しっかりお腹で息を支えること。音が割れたり引っくり返ったりしない程度にフォルテで行うこと。ま、こんなところでしょうか。
 
 
 そうそう昨日の記事に出てきた「コードを吹く」やり方を簡単に書いておきます。

 まずは“コード”の説明から。

 コードって…和音の事です(笑)。その和音を五線譜に書くんじゃなくて、コードネームという一種の記号で書き表します。

 では、その記号の意味する内容とは何か? それは和音を構成している音の組み合わせを表しています。

 まずは和音の基本構造について。和音って、根音(第1音:ベース音とも言う)に第3音と第5音が合わさったものを言います。長調と短調の二種類の和音があって、根音をCと考えた場合、長調(つまりハ長調)なら、C・E・Gになります。つまりドを1と勘定した時、3番目のミと5番目のソを組み合わせたものです。短調(つまりハ短調)だと、C・E♭・Gになります。これは短調なので、最初の音をラと考えると、ラ・ド・ミになるわけです。

 で、表記的には、Cを根音にした長調の和音を“C”とし、短調を“Cm”とします。小文字のmは“マイナー”の略です。そして、長調の和音を“メジャー・コード”、短調の和音を“マイナー・コード”と呼びます。ここまではお分かり?

 だから、C(コード)はC(音)を根音とするメジャーコードなので、その構成音は、C・E・Gです。同様に、F(コード)はF(音)を根音とするメジャーコードなので、その構成音は、F・A・Cとなり、G(コード)はG(音)を根音とするメジャーコードなので、構成音は、G・B・Dとなります。あ、コードの世界では、英米式の音名を使うので、Bとはハ長調のシのことであって、シ♭のことではないからね。ご注意を。

 ピアノ的な発想で行くと、C(コード)は、左手でC(このCはベース音になります)を押さえ、右手でE・G・Cを押さえることになります。

 この基本的な和音に不協和音を載せることで、和音に色々なバリエーションがでてくるわけです。たとえばセブンスコードは、基本和音に第7音を加えたもので、根音をGとした場合、表記はG7、構成音はG・B・D・Fとなります。ピアノ的には、左手でG、右手でB・D・Fとなります。

 たいていの音楽は、メジャーコード、マイナーコード、メジャーセブン、マイナーセブンの四つの和音の構成が分かっていれば、だいたいどうにかなります。これ以外の和音は、メジャー系ならメジャーセブンとして、マイナー系ならマイナーセブンとして、演奏しすれば、事足ります。

 次に、コードを吹くというについて。

 コードを吹くとは、そのコードに基づいた演奏をする事です。つまり、決められた和音内の音だけを使って演奏することです。当たり前すぎて解説にもなってませんね(汗)。

 具体的に書きます。ギターやピアノのように、同時に多くの音が出せる楽器は、一度に鳴らしてみたり(例:ストローク奏法)、順番に重なるように鳴らしてみたり(例:アルペジョ奏法)します。ベースギターのような低音楽器は、根音を中心に、基本ビートに合わせて演奏します。フルートのような単音しか出ない楽器(リード楽器ですな)は、アルペジョをしてみたり、和音の中の音を組み合わせて、カウンターメロディー(対旋律って奴です)を作って演奏します。

 もちろん、コード内の音だけを使ってメロディーを作ると、ちょっと単調になりすぎるので、そこにスケールを盛り込みます。スケールを盛り込むと、当然不協和音になるので、和音外の音は短めの弱めに演奏すると、なかなか良いと思います。そんな感じ。

 ううむ、自分で書いておきながら、これじゃあ、ちっとも分からないよね。説明をしだすと、難しいなあ…。それにたぶん、きちんと説明すると、本一冊程度になりそう(汗)。

 結論。理屈だけじゃないよ、アドリブは。理屈を押さえた上で、経験値を積みましょう。

 以前、笛先生から、アルテの2巻が終わったら、ジャズの勉強をしましょうと言われていますので、ま、今はこんな感じでOKなんだと思います。

 まずは基本のアルテを攻略しないとね。

コメント

  1. inti-sol より:

    > 吹くことに一生懸命になりすぎ。きちんと耳を開いて演奏してください

    これは大事ですね。アンサンブルで演奏するとき、たとえば伴奏が聞こえなくなると、たいていリズムを踏み外します。

    私はその場でのアドリブはできないですけれど、ただ、例えば二重奏の副旋律などは自分で適当に考えて作ることが多いです。オリジナルとは違うという意味では、これもアドリブの一種?

  2. すとん より:

    >inti-solさん

    >ただ、例えば二重奏の副旋律などは自分で適当に考えて作ることが多いです。オリジナルとは違うという意味では、これもアドリブの一種?

     アドリブというのは、その場での即興演奏のことを言う様なので、厳密には違うのでしょうが、事前にアドリブパートを作曲しておいて、それを丹念に練習して本番に臨む人は大勢いらっしゃいますね。そういうのを、アドリブならぬ、カキリブとか言うんじゃなかったかな? その場での即興演奏ではありませんが、事前に作曲して臨むわけですから、クラシック用語でいうところの、カデンツァに相当するのだと思います。

     私はアドリブができる人に憧れると同時に、カキリブの人にも憧れます。今は、アドリブもカキリブも、私にとっては、遠い憧れの世界の話ですから。

  3. inti-sol より:

    私のやっている音楽は楽譜がないので、基本的に全部聞いて再現する、再現できなければ自分で作るしかない、という世界です。多分、ポピュラー音楽の畑ではよくあることではないかと思います。

    残念ながら、その場の即興で聞いてもらうに足る水準の演奏ができるほどの技量はないですけれど、ここの副旋律はどうしようか、こうしようかと考えつつ一つのアンサンブルを作り上げていくのは、結構面白いものだと私は思っています。

    ところで、話がまったく変わりのますが「一言」のバイオリン病、私もかかりました。何だかとてもバイオリンがやりたくなって、しかもたまたま相棒までも「バイオリンがやりたい」と言い出したので、勢いでバイオリンを買ったのが一昨年の12月でした。バイオリン、弓、松脂、肩当て、ケース、一式で7万円近かったのではないかな。
    ところが、買って1ヶ月も経ったら、バイオリン病が直ってしまったのです。1ヶ月間は、ずいぶん熱心に練習したのですが、それ以降は3ヶ月に1回くらいしかバイオリンに触っていないかも・・・・・・・・。

  4. すとん より:

    >inti-solさん

     うわっ! ヴァイオリン病って、そういう経過をたどるんですか…。これは、他人事ではないな、うかつに手を出せない。

     でも、私、ちょっと考えてみたんですが、ヴァイオリンって、もしかすると、声楽の先生であるキング先生に習えるかも…って思っちゃいました。キング先生、チェロをやるんだよねえ…。たしかヴァイオリンも弾けたんじゃないかなあ。だから、ヴァイオリンを買って、声楽のレッスンの時に、ちょこっと見てもらうって可能…、いかんいかん、ここでヴァイオリンを買ってしまうと、一カ月で熱がさめてしまうのだぞ!! やばいやぱい。

     ああ、でも、ヴァイオリン、弾いてみたいです。でも、一カ月我慢すれば、熱が下がるんなら、一カ月は堪えてみるか!

  5. inti-sol より:

    いやいや、手にしてから1ヶ月で熱は下がりましたが、手にしないうちは熱は下がらないのですよ^^
    何故熱が下がったかというと、ま、思うように弾けなかったというのが最大の原因かな。
    でも、何故か弦だけは張り替えたんです(1年張りっぱなしだったので)。クラシックギターはいつもプロアルテの弦を張っているので、バイオリンもプロアルテの弦を買ってみました。
    ちなみに、プロアルテのクラシックギター弦はフルセット6本で1000円もしません。一方、バイオリンの弦は4本しかないのに4000円以上もします。弦が高価であるも、バイオリンに挫折した理由の一つかも知れません。

  6. すとん より:

    >inti-solさん

     ヴァイオリンを手にすれば一カ月で冷める熱も、手にしないうちは下がらない…、分かってしまう自分がここにいるのが、なんともかんともです。うわあ、ますますヴァイオリンが弾きたくなりまするゥ~。

     基本的に弦楽器大好きな私なので、困ります。ああ、困る。そういえば、確かに、以前ハーモニカ病にかかった時は、ハーモニカを買うまでの熱は凄かったけれど、買ってしまってからは、やっぱり一カ月で熱が冷めたなあ…。

     そうして考えてみると、衝動買いをしたフルートが、なんだかんだ言って、続いているのは、我ながらすごいと思います。

  7. tomomi-aloooha より:

    授業を終えた帰り道、ロッテリアから失礼します。(笑)

    いや~大変お勉強になりました!私はギター(というか弦全て)に縁がないので、ピアノの和音の知識だけでして。。
    ありがとうございます☆

    私もジャズにはものすごく憧れます。
    フルートいいなぁ、と思ったきっかけが、ハービーマンをライブで聞いたこと!ということもあって。
    だから、フルートらしい、瑞々しいクリアな音、よりも、
    しわがれたような、エグい音に惹かれる~(苦笑)
    すとんさんの、アドリブの楽しそうな雰囲気が、見てるように伝わってきましたよ~。そんなクラス、いいないいなぁ~。

  8. すとん より:

    >tomomi-alooohaさん

     いくらギターが弾けて、コードの知識があったとしても、実践はまた別の話です。分かってもできないのが、悲しいですね。ギターの場合は、コードと指の動きがダイレクトにつながるのですが、フルートはコードと指の動きの間に、深い深い谷間があるんですねえ。まずは、その谷間に橋をかけるところから始めないといけません。そのためには、練習練習、また練習なんざんす。

     ハービーマン、いいすね。私はベストアルバム程度しか知らないのですが、何と言うのかな、ああいうのを聞くと、ジャズフルートって、クラシックとは別物かな? って気がします。とは言え、ハービーマンの音って、何となく、懐かしい響きがしません? 決して美音というわけではない(失礼)のだけれど、なんか心にダイレクトに入ってくるんですよね。不思議です。

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