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スキの無い歌に圧倒されました

 先週末は、二期会の二重唱のコンサート『名作オペラの重唱で綴る愛のかたち ~時を超え 今 声を合わせ~』を聞いてきました。いやあ、サントリーホール、遠かった。
 出演者の方々は以下の通りです。
 針生美智子(ソプラノ)、森 朱美(ソプラノ)、山本佳代(ソプラノ)、
 手嶋眞佐子(メゾソプラノ)、小貫岩夫(テノール)、安藤常光(バリトン)、
 甲斐栄次郎(バリトン)、山口佳代(ピアノ)
 見る人が見れば、すごい人たちが並んでいるなあと思われるでしょう。実際、すごかったんですよ。で、そんな人たちが歌ったセットリストが以下の通りです。
 ヴィヴァルディ 「グローリア」より 二重唱「ラウダムス テ」
 モーツァルト 歌劇『皇帝ティートの慈悲』より 二重唱(アンニオ、セルヴィーリア)
 ヴェルディ 歌劇『椿姫』より 二重唱(ヴィオレッタ、ジェルモン)
 ビゼー 歌劇『真珠採り』より 二重唱 神殿の奥深く(ナディール、ズルガ)
 プッチーニ 歌劇『蝶々夫人』より 花の二重唱(蝶々夫人、スズキ)
 ドニゼッティ 歌劇『ラ・ファヴォリータ』より 二重唱(レオノーラ、フェルナンド)
 ヴェルディ 歌劇『シモン・ボッカネグラ』より 二重唱(シモン、アメーリア)
 マスネ 歌劇『マノン』 二重唱(マノン、デ・グリュー)
 ヴェルディ 歌劇『ファルスタッフ』 四重唱(アリーチェ、ナンネッタ、メグ、クイックリー)
 はは、これだけじゃオペラのどの部分を歌ったのか、分からないと言えば分からないです。まあ、察してください。正直、曲目としては、それほど有名なものが並んでいるわけではありませんでした。かろうじて耳馴染みがあるとすると『椿姫』と『蝶々夫人』ぐらいで、後は聞いたことが無い曲か、聞いたことがあっても、それほど馴染みのある曲というわけではありませんでした。つまり“よく知らない曲”ばかりのプログラムだったわけです。
 でもね、曲を知っている知らないは、あまり関係ありませんでした。とにかく“すごかった”し“スキが無かった”んです。圧倒されました。
 日本のトッププロですから、歌が上手いとか、声が素晴らしいとか、もうそういうレベルではないのは当然として、それ以前に、舞台姿も、舞台上の立ち居振る舞いも、もっと言っちゃえば、舞台から放たれるオーラも何もかも、スキが無いんです。
 まあ、プロだから当たり前と言っちゃあ、そうなんだけれど、でもやっぱり、それって素晴らしい事だと思うのです。
 やっぱ、プロは違うよね。
 我々、アマチュア、とりわけ生意気なオッサンオバサンは「練習を重ねていけば、いずれプロ並の歌が歌える」とか考えちゃったりしたりしなかったりしますが(?)、若者ならともかく、オッサンオバサンがいくら頑張っても、もはやたどり着かない世界がそこにあると思わざるを得ません。
 そして、プロのすごさは歌の上手さだけでなく、その他諸々も含めて、総合的にすごいんだなあって思ったわけです。
 普段は、好んでアマチュアの歌ばかり聞いている私なので、たまに聞くプロの歌に圧倒されて慌てふためくわけです。それにしても、いいもん見せていただきました。
 たまにはプロのパフォーマンスを見なきゃダメだな(ボソッ)。でも、東京は遠いんだよ。

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