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テノールの声でもバスの声でも歌える人がうらやましい

 たまに「私はテノールでもバスでも両方歌えますよ」という人と出会います。何ともうらやましいです。女声で言えば「私はソプラノもアルトも両方歌えますよ」というタイプの人の話です。それだけの声が出せたら、何でも歌えそうですね。ほんと、うらやましい。
 まあ、そういう人と、さらに突っ込んだ話をすると、多くの場合は合唱のパートの話だったりするので、音色の話というよりも、音域の話がメインだったりというオチが付くことが多いです。
 音域の話とは言え、合唱バスなら、最低音として、ヘ音記号の五線譜の下にはみ出すFぐらいは出せないと話にならないわけで、それはそれですごいと思うわけです。なにしろ私の最低音は、どんなに頑張っても、そこから3度高いAぐらいまでだからね。Fなんて、無理も無理な話です。
 ただ、音域の話なら最低音がAの私は、バスは無理でもバリトンなら歌えそうです。と言うのも、合唱バリトンって、AからFまでの13度(約1.8オクターブ程度の広さ。ト音記号の五線譜で言えば、五線譜の下に二本加線したAから五線譜の一番上の線のFまで)ですから、私の実用音域(AからAの2オクターブ)の範囲の中の音域です。
 とは言え、最近の私の声では音域的にはOKでも音色的には難しいかな? 響きを高くできなかった頃の私(あの頃は実にテノリトンな私でした)なら、低めの音域で歌えばバリトンぽく聞こえたかもしれないけれど、今の私が歌うと、どの音域であってもテノールの歌に聞こえちゃうからね。比べるのもおこがましいけれど、バリトンに転向したドミンゴの歌が、どうやってもバリトンには聞こえないのと、同じ方向の現象です。
 声種ってのは、音域だけでなく、音色も関係するからなあ…。逆に言えば、声色のコントロールが上手なら、複数の声種で歌うのも可能なんだと思います。
 ウチの妻は、今でこそコロラトゥーラ・ソプラノを歌ってますが、以前は合唱でもソロでもアルト~メゾを歌っていましたので、音域が広く、声色が深ければ、色々な声種の歌が歌えるんだろうと思います。実際、プロの歌手でバリトン~カウンターテナーまで歌う男性歌手さんもいるわけで、そういう器用な歌手さんは、音域だけでなく声色もきちんとコントロールしているわけで…いやあ、ほんとに憧れます。
 私は不器用なので、自分の声であるテノールですら、きちんとは歌えないわけで…器用な人がほんと、うらやましいです。ま、バリトンやバスに憧れる余裕があるなら、まずはきちんとテノールで歌えるようにするのが先ですよね。

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