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歌は誰でも歌える

 歌は誰でも歌えます。これは事実です。もちろん、上手い下手の区別はあるけれど、幼少の頃から実に上手に歌える人もいるし、プロはだしの歌声の人もいます。一方、音痴と呼ばれる人もいないわけでありません。でも、下手だから歌が歌えない…なんて事はなく、単に「上手な歌(あるいは、他人が感心するような歌)が歌えない」だけで、全く歌えないわけではありません。
 そういう意味で、歌は誰にでも歌えるものなのです。
 誰でも歌える“歌を習う”なんて、無駄な事なのかもしれません。
 人は誰でも歩けるわけで、それなのに、わざわざ歩き方をなんて習う人はいないわけで、歌だって、誰でも歌えるんだから、それをわざわざ習う人なんて、正気の沙汰ではないのかもしれません。
 なんだかんだ言って、もう10年以上の期間、プロ歌手から歌を習っている私なんて、ただのアホなのかもしれません。10年習っても、まだまだ下手な現状を見れば、お金をドブに捨てているようなものだと言われても、強くは言い返せません。実際、誰からも歌を習わなくても、私よりも上手に歌っちゃう人なんて、掃いて捨てるほどたくさんいる事も知っているからです。
 そんな人から見れば、私なんて、軽蔑すべき対象だし、罵詈雑言を浴びせてもかまわない矮小な存在だと見なされてしまうのでしょうね。
 あああ~。なんかイヤになってしまう。
 そもそもが平等ではないんですよ。生まれつき声が良かったり、歌が上手かったりするなんて、私に言わせれば“チート”以外の何者でもないです。そんなチートな人から「下手くそ!」と罵られると(これでも人間ですから)悪感情が生まれると同時に、自分がチート能力を持っている恵まれた存在である事にも気づかずに、持たざる人を蔑んでいる無意識なクズ野郎である事に気づかない、可哀想で可愛い人なんだなって思っちゃったりします。
 ま、それはさておき。
 私がそもそもは歌えない人であり、チート能力を持たない弱者なのは、どうやら事実のようです。歌は誰でも歌える…とは言え、その歌えるレベルがかなり低次元で、人並みから遠く外れていたようです。
 でも、歌は好きだし、歌が人並みに歌える人になりたかったんだよ。
 だから、真面目に真剣に歌を習ってきたわけだ。最初っから歌える人から見れば、時間とお金の浪費にしか思えない無駄な行動なのかもしれないけれど、少なくとも私には、大切で必要な事であり、マイナスから出発した私にとっては、まだまだスタート地点に向かっている最中なのだろうと思ってます。
 ああ、生まれつき歌が歌える人がうらやましい。私の特徴は、地声が大きい事と、その地声が雑踏の中でもよく通る事ぐらいで、美声でもなければ、音程だって怪しいわけサ。でも、歌が好きという気持ちは、そんちょそこらの人には負けないつもりだし、歌が好きという気持ちが才能として数えてもらえるなら、私は類稀なる才能の持ち主なんだろうと思う。
 結論は…と言えば、そんな私でも歌は頑張って学んでいる最中ですって事です。

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コメント

  1. オペラ座の怪人の怪人 より:

    連日の書き込み、お許しください。
    決して「毎日書き込む」と決めているわけではありまへん。
    ゴールウェイの練習について、調べてみたら、
    (季刊ムラマツ8号1985年夏号)
    ソノリテ1時間
    スケール1時間
    エチュード1時間
    オーケストラスタディ1時間
    その他の曲2時間
    合計6時間の練習を、読者に対して「毎日、やりなはれ!」みたいな。
    まあ、会社員は毎日7~8時間、会社で「働いている」わけですけどね。
    レッスンというものの話ですが、
    歌にしろ、楽器にしろ、何か習い事にしろ、
    C:コスト(=金+時間+エネルギー)と
    B:ベネフィット(少しでも上手になる)と比べて
    C<B、なら良いけど、
    C>B、ならレッスンはやめた方が良いのかしら?
    でも、レッスンをやめて独学なら、無駄なコストがかからない、ならいいけど、
    独学の危ないのは、ベネフィットも得られないかもしれないこと?
    レッスンじゃなくて、受験勉強だけど、
    早稲田・慶応を目指している!とか言いながら、
    語呂合わせ英単語に全力投球している同級生を見ていて、
    私は「ヤレヤレ」と思ったものです。
    ああ、また、長くなってしまいました。
    <(_ _)> <(_ _)> <(_ _)>
    (-A-) (-A-) (-A-) ← ざっくぅ
    おしまい

  2. すとん より:

    オペラ座の怪人の怪人さん
    >まあ、会社員は毎日7~8時間、会社で「働いている」わけですけどね。
     そうそう、音楽家(とその卵たち)の練習時間が長いのは、彼等が音楽を職業としているからです。そこは、趣味の人とは違うし、違っていて当然だと思います。
     コストとベネフィットの件だけれど、私が観察するに、ベネフィットが「上達する」ではない人もいますね。例えば「暇つぶし」とか「友達作り」とか「虚栄心を満たす」とかね。まあ、そうであっても、ベネフィットがコストを上回らないと、やる甲斐はないとは思います。
     私の場合のベネフィットは「上達したい」はもちろんあるけれど、それよりも「音楽と関わりたい」という気持ちの方が強いかも。そんな気持ちだから、なかなか上達しないのかもなあ…と時々思わないでもないです。

  3. ショウ より:

    ベネフィットが確実に得られるかというのもありますよねー
    先生によって言うこと違うし、いい先生を見つけてこその大きなベネフィットだとも感じます。難しい・・

  4. すとん より:

    ショウさん
     良い先生かどうかはもちろん、人間同士ですから“相性”も関係すると思います。Aさんにとっては良い先生であっても、Bさんにとってはそうでもない…とかね。おまけに音楽家というのは、芸術家であり、芸人であり、芸能人でもあるわけで、言葉としてはどうかと思うのですが、良い意味でも悪い意味でも真人間ではないわけですから、多くを期待しすぎるのも、どうかと思うわけです。
     先生選びというか、先生を見つけるというのは、ほんと、難しいと思います。

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