スポンサーリンク

本番当日の発声練習について

 声楽のレッスンに行ってきました。今回は発表会当日の、各人で行う発声練習に関しての注意事項を尋ねました。
 発表会当日は、我々も先生方も忙しいです。なので、各人の発声練習(ってか、声出し)は用意された発声部屋で各人の責任で行います。で、そこで行うべき発声練習について、どんな感じでやればよいのかを尋ねました。
 ちなみに私、今まではこんな感じでやってました。
 1)軽くラジオ体操もどきの体操をする。
 2)ピアノを使って中音域の発声練習(ドレミファソファミレドってヤツ)をする。
 3)次に低音域をやって、高音域をやって、その日に使う最高音がきちんと出るまで発声する。
 ここまでやったら妻と交代。以下は、発声部屋の様子を見て空いていたら(全員が必ず使うわけではないのでず…ってか、割と多くの人が使ってません)行います。
 4)プログラムの順番にその日に歌う曲をカラオケ(iPhoneに入れて持参)に合わせて歌ってみる。
 だいたいこんなモンです。みなさんもそうでしょ?
 で、先生に尋ねたところ、以下のやり方を教わりました。
 1)必要な箇所をストレッチ
 2)腹筋運動
 3)楽な音域でハミング練習
 4)楽な音域で、アクセントとレガートのフレーズを発声する
 5)ピアノを使って発声練習。
 発声練習は声を温めるために行うのではなく、筋肉を目覚めさせるために行うものだと理解する事が大切だと教わりまじた。
 1)は胴体とか首とか顔とかの筋肉を伸ばします。それも漫然と伸ばすのではなく、意識を持って、必要な箇所を十分に伸ばすのです。体調次第で体操などを加えて、全身の血行を良くしてもよいでしょう。
 2)は大事。とにかく腹筋をしっかり目覚めさせないといけません。俗に言う「犬の呼吸」とか「機関車の呼吸」をしっかりやりましょう。また極限まで、腹筋を押し込む(or ねじ込む)運動もやっておかないといけません。いつ必要になるが分かりませんからね。
 3)は、声のためというよりも、息のために行います。息の通り道の確認ですね。息が良い通り道を使って出るように調整し、良い通り道を見つけたら、それをキープしていく事が大切です。
 4)楽な音域で、楽な音量で、アクセントとレガートのフレーズを歌います。これも声のためというよりも、腹筋運動のためです。しっかり腹筋を使って歌います。
 そこまでやって、初めて声のための発声練習をに取り掛かります。
 5)は通常のレッスンの開始時に行うような発声練習です。ただ、なるべく声は無駄に出さない事と、高い方も低い方も、その日に使う高さまでで十分です。時間も多く割く必要はないそうです。特に高音は、一回出せばOKです。たとえ失敗したとしても、繰り返す必要はありません。今日は高音が出ない日だと理解する事。うわあ、そんな割り切り、なかなか出来ないよ。
 とにかく、声よりも筋肉。そういう発想の転換が必要だね。
 確かに声って消耗品だから、当日の練習で使い切ってしまって、本番では声が残っていなかったなんて状況(そう言えばそんな事がありましたね、数年前)は避けなきゃいけません。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。

にほんブログ村 クラシックブログ 声楽へ
にほんブログ村

コメント

  1. 如月青 より:

    私も昨日はレッスン日でしたが、高音の練習の際、椅子に腰かけて90度の角度で膝を挙げさせられました。
    上半身の力を抜いてのびのびと声を出すにはとにかく腹筋に注意を集中させること!
    キツい練習でしたが、普段はgis2-a2で踏み切れなかった音がb2まで出ました!

  2. すとん より:

    如月青さん
     おお、すごい。(ドイツ音表記だから)半音~全音も高い音が出たのですね。自分の音域限界近くで半音~全音も音域拡張できたなら、そりゃあ本当にすごい事です。
     私もね、そのくらい出したいです。発表会が終わったら、「リゴレット」の「La donna e mobile/女心の歌」にチャレンジする予定なのですが、この曲の一番の高音が高音Hなのです。まあ、カデンツァ内の音なので回避可能なのですが、できれば出してみたい音です。それにしてもA♭で音を上げている現状でのHですから、よほど腹筋が頑張んないといけません。頑張れ、私の腹筋。

  3. 如月青 より:

    「女心の歌」人気高いですね。
    こちらの発表会でもやった方がいましたが、Hまであるとは知りませんでした。
    こちらの発表会は一人二曲で、その方のもう一曲はシャンソンの「パリの空の下」。
    世に流布している「シャンソン」ってだいたいすごくキーが低いので、「女心」もキーを下げたのでしょうか?実際すご低く聞こえましたが、低音スコアもあり?
    Hと言えば、トラヴィアータの「乾杯の歌」ソプラノの最高音がHですね。(私はバックコーラスしかやってませんが)「そはかの人か」もそれくらいかそれ以上に高い音があるのでしょうか。
    奥さまもお体お大切に。

  4. すとん より:

    如月青さん
     一般的にオペラのアリアは移調しないで歌うのが原則ですが、私も他所の発表会で、低く移調した譜面を使って歌っていた方を見たことがあります。その時は「愛の妙薬」のテノールアリア「人知れぬ涙」をバリトンボイスで歌っていました。最高音のAをFにしていたと思います。まあ、ピアニストさんが優秀な方だと、簡単に移調してくれるので、そんな感じで歌われたのかもしれませんね。
     「女心の歌」の場合、高いHを回避しても、普通に高いAが何度も出てくるので、キーが低い曲には聞こえませんので、もしも低く感じられたとしたら、全体を低めに移調されて歌われたのかもしれません。
     「そはかの人か」の最高音は、Hi-Esですね。目が回るくらいに高い音ですし、実際、プロでもこの音を回避している人は大勢いるし、録音もあります。妻は一応 Hi-Es で練習をしていますが、10分以上歌った最後の最後に Hi-Es が来るので、回避するかもとは言ってます。回避した時は、 Hi-Es よりは低い、いわゆる“高いA”で歌う予定です。ちなみに楽譜には、その箇所は低いAで書かれているんです。でも、この曲を歌うソプラノさんは、そんな程度じゃ我慢できなくて、1オクターブ上げて高いAで歌ったり、それでも満足できなくて Hi-Es で歌ったするんですよ。
     もっとも Hi-Es を回避しても、曲中に普通に Hi-Des が何度も出てくるので、やはりこの程度の高音が普通に出せないと厳しい曲のようです。
     ソプラノもコロラトゥーラって奴は、因果な生き物なのかもしれません。
    >奥さまもお体お大切に。
     ありがとうございます。

  5. 如月青 より:

    Hi-Es!
    私もいつかそれくらい出してみたいです。
    といっても20年余りのブランクのあと、レッスン再開して半年なので、今は基礎のやり直しで、
    一音づつ固めている段階。
    先生が見ていないところで無理すると自滅する、家ではG2までにしておけ、と。
    若いころは体力勝負で自己流でも何とかなってしまうけれど、
    年齢が上になるほど基礎固めが大切、不調を乗り切るのに頼れるのはテクニック、だということです。
    なお、これは色々な教則本にあるのですが、プロでも声が持続するのは一日トータルで2時間まで、ということなので、本番前の大切な時、くれぐれも無理なさらないよう。

  6. すとん より:

    如月青さん
    >これは色々な教則本にあるのですが、プロでも声が持続するのは一日トータルで2時間まで、
     これは良いことを教わりました。なんとなく、声の持続時間の上限があるだろうなあとは、うすうす思っていましたが、プロで2時間ですか? 私の場合は、おそらく小一時間程度だろうと思ってますので、本番当日はもちろん、前日あたりから声のセーブを意識しています。ほんと、声って減っちゃうんですよね。

タイトルとURLをコピーしました