スポンサーリンク

音楽用マスクって?

 ネットを見ていると、各種音楽用マスクが販売されているようです。歌用のマスクであったり、楽器用のマスクであったり…と、主に歌手と管楽器奏者に向けて販売されているようです。
 まあ、ピアノとか弦楽器とか打楽器とかって、普通のマスクで十分だものね。
 音楽用マスクにも色々ありますが、私が見る限り、タイプとして3種類あるようです。1つは、マスクの内側に楽器(少なくとも頭部管や歌口)を入れて演奏できるタイプ。もう1つが、薄い布地を通して楽器に息を吹き込むタイプと、そのハイブリッドタイプの3つです。
 マスクの内側に楽器を入れてしまうタイプは、マスク自体が大きくなり不恰好にもなりがちですが、息が出る部分をマスクの中に入れてしまえという発想は理解できます。もっとも、息は歌口以外の管体のホールなどからも出るので、完璧からはだいぶ遠いと思いますが、それでも「マスクをしてます」アピールにはなると思います。ただ、どうしても楽器をマスクの内側に入れるため、マスクを人間に密着させる事は難しいので、飛沫そのものはマスクの横から出入り自由だと思いますが、どうなんでしょうね?
 歌の世界で使われる、俗に言う“コーラスマスク”というは、アゴの下の部分に布が垂れ下がるようにして、アゴの動きを邪魔しないように出来ていて、これもある意味“楽器を入れてしまうタイプ”のマスクになるようですが、これって、ブレスをした時に、マスクを飲み込んだりしませんか? あと、アゴ下はフリーになっているので、飛沫はアゴ下からダダ漏れですよね。
 薄い布地を通して楽器に息を吹き込むタイプは「楽器に息を入れても、飛沫は入れません」って発想なんだと思います。発想は素晴らしいし、マスクを密着させて着用する事もできるけれど…息苦しくありませんか? あと、息を吹き込む部分がビチョビチョになりませんか? マスクって、濡らしちゃいけないんじゃなかったっけ?
 まあ、難癖つけているだけに思えるかもしれませんが、私は、マスクと歌、マスクと管楽器の両立って無理難題なんだと思ってます。歌にせよ管楽器にせよ、マスク無しで演奏するのが本来の姿であって、それらとマスクの両立は、いかにも無理難題だと思ってます。
 このままマスク文化は定着するのかしら? だとしたら、今の人はともかく、これからの人は、歌ったり、管楽器を演奏する時に、常にマスクの事を頭に入れて「マスクをすると息苦しいなあ」とか「マスクを外して演奏するなんて怖いなあ」とか思うようになるなら、やがて音楽を演奏する人が減ってしまうかもしれません。
 実際、この1年で、あっちこっちの学校の吹奏楽部の生徒さんの数が減っているという話を聞きます。まあ、このコロナ禍でまともな練習が出来ないのですから、仕方ないと言えば仕方ないですが、この状況が3年続けば、あっちこっちの学校で吹奏楽部が廃部になってしまうかもしれません。
 コロナ禍とは関係ありませんが、学校から合唱部が無くなって久しいです。やはり学校の部活が無くなると、若い人たちの合唱界への参入が減りますから、今のように町の合唱団が老人クラブみたになってしまいましたが、吹奏楽も老人クラブ化するようになってしまうかもしれません。
 まあ、学校の部活に限らず、こんな事が続いていくと、音楽を演奏する人の数が減り、音楽業界の裾野が狭くなってくるから、頂きの高さも低くなってしまいます。つまり、音楽を楽しむ人が減るし、演奏も下手になって、やがて音楽という文化が衰えてしまうようになるかもしれません。
 恐るべし、コロナ禍。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。

にほんブログ村 音楽ブログ 大人の音楽活動へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました