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テノール修行、頑張ろう

 日本人の自然な声は、女性はソプラノで、男性はバリトンなんだそうです。まあ、そうでしょうね。私もそう思います。実際、市民合唱団等では、ソプラノとバリトンの人数って突出するほどに多いですからね。
 つまり、テノールの声は自然な声ではない、特殊な声であり、不自然な声…なのかもしれません。ある意味“希少種”なのかもしれないし“作り上げる声”なのかもしれません。
 声楽を学ぶ前から、きれいなテノール声で歌える一部の天才は別として、実際問題、多くのテノールは、常に高音と戦いつづける修行僧のようなモンです。
 世界一流のテノール歌手であった、ドミンゴやデル・モナコやベルゴンツィも、キャリアの始めや学生時代はバリトンであって、そこからテノール修行をした結果、あれだけの立派なテノール歌手になったと聞いています。
 そう言えば、以前の師匠であるキング先生は「日本の男は全員テノール」という持論を持っていましたが、あれはもしかすると、ちょっと聞いた感じはバリトン声である人も、みんなみんなテノール修行をさせてしまえばテノールになってしまうのだからテノール、という考えだったのかもしれません。
 今のY先生の門下にも、どう聞いてもテノールの声質にしか聞こえない(自称)バリトン君がいます。以前私が「その声は、どう聞いてもテノールにしか聞こえないのに、どうしてテノールにならないの?」と尋ねたことがあります。その時、彼は、自分は今仕事が忙しくて、とてもテノールとしての勉強をしていく時間がないから、このままバリトンで行くつもり…という趣旨の返事をしました。それを考えても、自然な声で歌い続けるならバリトンで、勉強をしていくならテノールにもなれるかも…って事なんだろうと思います。
 そう言えば、私も歌を勉強しはじめた頃は(最初っからテノール志向ではあったけれど)声的には、太いし、重いし、音域も低かったし、ほぼほぼバリトンだったなあ。そこから、声を軽くして、音域を広げていって、一人前のテノールを目指して勉強を続けたわけです。もっとも、今だにその“普通のテノール”には手が届いておらず、なんともバリノールな私だったりします。
 うむ、一人前のテノールになるためにも、テノール修行を頑張っていかないといけませんね。

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