2020(令和2)年7月1日から、日本全国でプラスチック製買い物袋(通称、レジ袋)が有料化される事になりました。一部では、それに対して賛成だとか反対だとか議論が盛んに行われているようです。
私、個人的には、有料化は仕方ないよなあと思ってます。今まで、無料サービスのおまけとしてレジ袋をもらっていたのを、今度から全国どこでも有料で販売しますってだけの話で、レジ袋そのものが廃止されるわけではないからです。必要ならレジ袋を買えばいいだけの話です。これは経済的な問題であって、別に反対する理由はありません。
ただね、ひとつだけ腑に落ちない事があります。それはレジ袋有料化推進の理由として環境問題が取りざたされるのが、なんとも気持ち悪いんです。
曰く「レジ袋をエサと間違えて食べてしまうのが原因で、年間300頭のイルカやウミガメが死に至る」とか「レジ袋が沈殿する事で海底のヘドロ化が進行している」とか「レジ袋はマイクロプラスチックの原料」とか言うのです。
でもね、それって「交通事故で大勢の人が死ぬから、庶民は車の運転を止めちゃえ」というのと同じくらいの暴論だと思うのですよ。
車はあくまでも道具であって、交通事故が多発するのは(車自体に欠陥があるならともかく)道具である車のせいではなく、道具を使用している人間の責任なわけです。人間が荒っぽい運転をしていたり、決められた交通ルールを守らずに事故を招き寄せているだけの話なんです。それなのに人間の責任を横において、車がダメだ、車社会はロクでもない、車なんて止めてしまえ…って話にはならないのです。
レジ袋が関わる上記の環境問題だって、道具であるレジ袋のせいではなく、レジ袋をどう廃棄し処理するべきかという人間の問題なわけです。
つまり、レジ袋を有料化して使用量を削減すれば世界は救われると考えるのは、かなりの目出度くて、幼稚でおかしな話であって、そんな事を考えるよりも、レジ袋を正しく廃棄し処理するシステムの構築をするとか、教育をするとか、いい加減な事をしたら罰則を与えるとか、そういう手立てに出た方が、環境問題に対する回答としては、より良い答えになるだろうと思います。なので、レジ袋の有料化と環境問題をからめられると、なんか気持ち悪いんですよ。
あと、レジ袋を有料化すると同時に、エコバッグの利用推進を図っていますが、エコバッグって…バッチくない?
エコバッグとかマイバッグとか利用している人に聞きたいのだけれど、バッグを毎日洗濯して消毒していますか? たぶんしていないよね。
エコバッグの外面は外気に触れているわけで、当然、コロナウィルスとか付着している可能性大だよね。そんなバッグをスーパーとかコンビニとかの食品を扱う店に持ち込んでいいの?
バッグの内面は、さすがにコロナウィルスうんぬんは言わないけれど、肉とか魚とかを毎日購入して入れているわけでしょ? それらのパック等に付いている細菌、まあ、日々微量だろうけれど、毎日使用する事で、その微量な細菌がバッグ内に蓄積していくわけで、エコバッグを洗濯消毒していなければ、結構汚くなっていないかな?
どちらにせよ、エコバッグって、相当に不潔なモノだと私は思ってます。その中にその日の食材を入れるわけでしょ? 食材の全部が全部包装されているわけじゃないし、衛生面で考えるなら、基本的に使い捨て前提のレジ袋の方がよっぽど清潔じゃない?
なので、レジ袋の有料化は仕方ないと思ってますが、エコバッグの利用推進は衛生面から疑問に思ってます。
結論から言えば、レジ袋の有料化は容認しつつも、エコバッグの利用推進はやめて、みんなで有料のレジ袋を購入する、あるいは企業努力でプラスチック以外の素材でレジ袋を作成して、それを利用するようにすると同時に、プラスチックごみの廃棄についての教育と罰則を徹底する事が必要なのではないかと思ってます。
小人閑居して不善を為す…環境運動家と呼ばれる人たちは、きっと小人なんだと思います。もっとやるべき事は山のようにあるんじゃないかと私は思うわけです。
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