アフターコロナの世界は、色々と変わりました。
私が個人的に“激変!”って思っているのは、学校の音楽の授業です。
皆さん、学校の音楽って、どんな感じでしたか? どんな思い出があります。
各地域の教育委員会からの通達によれば、概ね、アフターコロナの世界では、音楽の授業とは言え、先生も生徒もマスク着用が義務付けられています。授業中、マスクを外しちゃいけないんです。だから…リコーダーは吹けません。鍵盤ハーモニカもダメ。どうしても吹きたかったら、マスクの上から笛を咥えないといけません。
歌は…歌ってもいいんです。でも、条件が厳しいんです。まず、マスクをしたままでなければ歌ってはいけません。それって出来るの?
試しに私、マスクをしたまま歌ってみようとしましたが、秒殺と言うか、全く歌えませんでした。だって、歌おうと思ってクチを開いたら…マスクがクチの中に入り込み、歌う前にマスクを食べてしまいました。マスクを食べてしまったら…そりゃあ「マスクをしたまま」の状態から程遠いわけで、ダメじゃん。
知り合いのソプラノさんがマスクをしたまま歌おうとしてみたら(さすがにマスクを食べる事はありませんでしたが)ものの数秒で、咳き込んでしまったそうです。曰く「息が吸えない、とても苦しい」との事です。まあ、そりゃあそうだよな。
結論。マスクをしたまま、きちんとした呼吸でクラシック発声をしようものなら、たちまち命が危険になります。
なので、マスクをしたまま歌うには、かなり呼吸は浅くしないといけませんし、発声も深い声は出しちゃダメみたいです。何たる事よ。
さらに言うと、歌う人同士は、最低1m(できれば2m)離れないといけないそうだし、必ず同じ方向を向いて歌わないといけないそうだし(音取りのために向かい合って歌うのは厳禁です)、部屋の窓は開放しないといけない上に、周囲への音環境にも気を使わないといけない(つまり、あまり大きな音を出して、他の教室の授業の妨げになってはいけない…って、他の教室だって窓全開だぜ)。つまり「歌ってもいいけれど、ちゃんと歌っちゃダメよ」って事みたいです。
つまり、歌とリコーダーは、あんまりやらないでね…が、アフターコロナの音楽の授業なんですよ。教育委員会も酷なことをおしゃっるものです。
じゃあ、何がやれるのかと言えば、音楽鑑賞と打楽器演奏と楽典と音楽史…あんまり楽しくなさそうだな。
これじゃあ、ますます合唱が廃れてしまうと我は思うのだよ。で、教育委員会からの通達は、当然、部活動にも影響が出るわけだけれど、マスクしたまま、木管も金管も演奏できるのかと言えば、そりゃあ無理なんだけれど、各校の吹奏楽部はどうするんでしょうね。
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コメント
なんと、歌う人のためのシールドが開発されたようです!息は全部服の中に入るようになっているようです。
まぁ、購入する大人の合唱団はいるかもしれませんが、子供の授業では使わないかも。
学校教育の合唱の目的は、「チームワークの大切さを学ぶ」という昭和の時代遅れなものを感じるので、果たして社会のニーズに合わないものを続ける必要があるのかわかりませんが、「心の中で歌う」という教育委員会の指針はひどすぎます。
全科目「心の中で学ぶ」にしたら、何もやっていないのと同じですね。
ドロシーさん
歌う人のためのシールド? どんなのだろう? 私も最近は仕事でシールドを使いますが、あれって暑いし、声がビンビンシールドに響いて、あまり歌には遭わないような気がしますが…きっと、そんなんじゃないんだろうなあ。
>学校教育の合唱の目的は、「チームワークの大切さを学ぶ」
そうそう、学校における合唱って、歌の上手さや美しさではなく、チームワークを学び、団結力を身につけるんだよね。つまり、下手でもいいんですよ、元気があれば充分(笑)。なので、学校教育の中で、合唱とか歌とかって、ドンドン廃れています。
実際、学校で音楽的な合唱を指導できる先生なんて、たぶん、ほんの一握りしかいないし、その先生だけで合唱指導をするのは無理なので「声が出てればOK」みたいな感じになっているんだろうと思います。
>「心の中で歌う」という教育委員会の指針はひどすぎます。
おそらく、国語の黙読のような、黙歌唱でも目指しているのだろうと思います。でも、ちょっと考えればわかる事だけど、黙徒競走とか、黙器械体操なんて成り立たないように、黙歌唱が成り立つわけないんだよね。机の上だけで考えていると、こんなヘンテコリンなものが出てくるんだよね。