スポンサーリンク

フルートと聞くと、どんな音楽ジャンルを思い浮かべますか?

 すごく偏りのある集団ですが、私の身近な人々に上記の質問をぶつけてみました。

 結果は、圧倒的に“吹奏楽”で、残りはすべて“クラシック”でした。ちなみに、トランペットも吹奏楽でした。ギターはロックで、ヴァイオリンはクラシックで、ピアノは…「???」とか「ピアノはピアノじゃん」とかって感じでした。たぶん“ピアノ”という音楽ジャンルがあるみたいです。

 他の楽器はともかく、フルートって吹奏楽の楽器なんですね。私個人は、フルートってクラシック音楽の楽器だと思っていたので、実に意外でビックリしました。

 フルートは吹奏楽…まあ、そう言われてみれば、世間一般の人がフルートを見かけるのって、吹奏楽の演奏の時だろうし、身近でフルートを吹いている人を思い浮かべれば、吹奏楽をやっている人だろうし、楽器店でも吹奏楽の楽器の代表格であるサックスの隣に置いてあったりして、まあフルートって吹奏楽の楽器なんでしょうね。

 で、フルートが吹奏楽の楽器として見られるのは仕方がない…と言うか、そういう事実を私は受け入れないといけないなあと思いました。

 おそらく、普通の人にとって、オーケストラと比べると、吹奏楽って、ずっと身近な音楽で、だからフルートは“オーケストラの楽器”というイメージではなく“吹奏楽の楽器”というイメージなんでしょうね。

 でねでね、吹奏楽やらオーケストラやらはともかく、フルートと聞いて「ジャズの楽器だよね」と答えた人が皆無だったのが、私は無性に悲しいです。自分でも、フルートと聞けば、ジャズよりもクラシックの方がイメージが強くても、それでもジャズという答えがなかったのは、ほんとにほんと悲しいです。

 まあ、ジャズの世界じゃ、フルートって、原則的にサックス奏者の持ち替え楽器だからなあ…影薄いんだよね。かつて、私にフルートを教えてくださった笛先生も、今ではフルートよりもサックスの仕事の方が多いって言ってたしなあ…ジャズだと、やっぱりサックスであって、フルートじゃないんだよね。フルートの音って、ジャジーじゃないんだよなあ。

 さらにさらに悲しいのは「フルートってロックだよね」と答えた人も皆無だった事。おそらく、これは調査範囲を私の知り合いという枠を外して、日本国民全員に問うても「フルートはロック」という答えは得られないだろうなあって思います。まあ、私自身も「フルートと言えばクラシック」という人だし(ポリポリ)。

 でもね、ロックのフルートもかっこいいんだよ。

 ちなみに、最初の2分は、前の曲とのリンクで、曲が始まるのは、1:55あたりからです。ヴォーカル&フルートが、イアン・アンダーソンという、ロック系のフルーティストです。ちなみに、この曲を作詞作曲しているのは彼自身です。これを聞くと、ロックのフルートもかっこいいよねって、思いませんか? でも、彼のフルートの音って、吹奏楽やクラシックのフルートの音とは全然違います。歪んでいるし濁っているし…無論、いわゆるフルートっぽい音でも演奏するのだけれど、吹奏楽やクラシックよりも、かなり音色の幅が広そうです。実際、彼のフルートの音って、いわゆるフルートの音のイメージよりも、なんかサックスっぽい音なんだよね。

 で、フルートのメインの活動の場が、吹奏楽であったり、クラシックであったりするのは良しとしても、そのままのイメージのままでは、フルートの将来は現状維持がやっとで(吹奏楽はともかく)ファン数が激減しているクラシック音楽と一緒に共倒れになる可能性もないわけじゃないです。フルートがより多くの人々に愛されるためには、フルートを吹奏楽やクラシックだけでなく、ポピュラーやロックでも十分に活躍できる楽器であることを知らしめ、若い音楽プレイヤーたちがフルートを手にとってくれる事が大切なんだろうなあって思ってます。

 日本でも、どこぞのロックバンドでフルートを扱えば、あっという間にロック系フルートが流行ると思うんだけれどなあ…。なかなかいないよね。これだけ吹奏楽が発達し、若いフルート奏者もたくさんいるのに、なぜにロックにフルートが使われないのか…オジサンは勝手に悲しんでいます。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ フルートへ
にほんブログ村

コメント

  1. tetsu より:

    こんばんは。

    > 結果は、圧倒的に“吹奏楽”

    “吹奏楽”はときどきTV放送の題名のない音楽会で聴くくらいです。
    オケのVn.替りでのCl.、Vc.替りのSax.と金管という印象でフルートって???です。
    ピッコロはわかりますがいつも鳴っているわけではありません。
    “吹奏楽”のどのような曲とか演奏でフルートってなるのでしょう?

    こちらは中卒まで合奏経験はあってもフルートの曲はレッスンでのアルテとガリボルディしか知りませんでした。
    しばらくしてフルート再開後ドイツロマン派コッテリのこちらにとって、管打楽器とか神戸のフルートコンクールなどで初めて聴いた近代フランスとかド現代はクラシックの範囲ですが当時メチャ新鮮でした。

    フルートは重音はあっても基本単旋律でスゴク制限されているので次のような曲でもロックしているように聴いています。
    CASSANDRA’S DREAM SONG
    https://www.youtube.com/watch?v=83qPXj4BSBk

  2. すとん より:

    tetsuさん

    >オケのVn.替りでのCl.、Vc.替りのSax.と金管という印象でフルートって???です。
    >ピッコロはわかりますがいつも鳴っているわけではありません。

     これ、吹奏楽のフルートの人に言うと、キレますよ。フルートは吹奏楽のレギュラーメンバーで、大抵の曲に参加しています。ただ、おっしゃる通り、一生懸命に演奏しているにもかかわらず、観客の耳には聞こえないだけなのです。

     吹奏楽の中でのフルートの地位は結構特別で、吹奏楽の中でも、すごく人気のある楽器なんですよ。志望者も多く、吹奏楽をやっている人の中には、本当はフルート志望で中学校の吹奏楽部に入ったのだけれど、フルートは一杯だから言われて別の楽器(たいてい低音楽器)をやるハメになった…という人が大勢(少なくとも私の周辺には大勢)います。それぐらい人気があって、別格なのが、吹奏楽のフルートなんです。

     オトナになってからフルートを始めたという人の中には、上のような理由で、中学高校でフルートをやれなかったので、オトナになった今、フルートを始めましたという人がいるくらいです。

     ある吹奏楽の指導者の弁によると、吹奏楽の中でフルートは聞こえなくても良い楽器なのだそうです。理由は2つあって、一つは「フルートはトランペットの倍音を演奏する」ため、トランペットの音の一部になっていればよいだけで、フルートとして聞こえなくてよいのだという事と、もう一つは「志望者の少ない低音楽器や打楽器の演奏者候補として、フルート志望者が必要」なんだそうです。つまり、トランペット奏者が上手だったり、低音楽器奏者が大勢いるような団体なら、別にフルートおよびフルート奏者は不要というわけで、アンサンブル的には、フルートはいなくてもいいくらいだと、その指導者は言ってました(吹奏楽のフルートさんたち、ごめんなさい。でも、この話は、私の意見じゃなくて、又聞きなので、私に反論されても、上手く返事できないかも…って感じです)。

     「カサンドラの夢」聞きました。私には、とても上品な現代音楽に聞こえました。ロックとかジャズって、もっと猥雑でノイジーだよなあってのが、私の感想です。

タイトルとURLをコピーしました