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フルートのあれこれについて語ってみよう その11 クラシックと吹奏楽とジャズと…

 たぶん…人数的に言えば、日本のプロアマフルート奏者のうち、一番の多数派は、吹奏楽のフルートさんなんだろうと思います。

 学校の数だけ吹奏楽部はあるし、どこの街にも、市民吹奏楽団はあるし、吹奏楽団があれば、その数に、×2とか、×3とか、×4とか、あるいはもっと多くのフルート奏者がいるわけです。数えてみれば、すごい数のフルートさんが吹奏楽にはいるわけです。

 もっともそのほとんどがアマチュアのフルートさんばかりで、3年間または6年間の学校吹奏楽部を経験した後は、フルートから離れてしまう人がほとんどですから、常に若くフレッシュな方々ばかりで構成されているわけです。

 学校吹奏楽部を終えても吹奏楽をやり続けたい方々が市民吹奏楽団に入るわけです。学校吹奏楽部ほど多くはありませんが、それでも市民音楽団体としては、かなりの数の楽団があるわけで、そこに、×2とか×3とかのフルートさんがいらっしゃるわけで、やっぱりアマチュア吹奏楽団のフルートさんって、莫大な数のフルートさんがいらしゃるわけです。

 ちなみにプロの吹奏楽団はおよそ10団体程度しかありませんから、吹奏楽の世界はほぼアマチュアの世界であると言っても過言ではないと思います。それも大量のアマチュア音楽家たちが棲む世界なんだよね。

 そこへ行くと、クラシック系のフルートさんは、かなり少ないでしょうね。プロで言えば、オーケストラの数に、×2とか、×3とか程度のフルートさんはいらっしゃるでしょうが、だいたい日本のプロオケの数なんて、日本オーケストラ連盟によれば、36団体。この36に2を掛けようが、3を掛けようが、たかがしれているわけです。

 オーケストラプレイヤーの数なんて知れたものですから、多くのプロフルーティストの皆さんは、ソリストさんなわけですが、こちらの数は分かりませんが、自称の方は別として、きちんと音楽事務所に所属して、きちんと定期的に仕事をして生活を成り立たせていらっしゃる方となると、さほど多くはないでしょう。おそらく、オーケストラプレイヤーさんと同じ程度の数しかいらっしゃらないかな?

 後は大学などの音楽学校の先生とか、街のフルートの先生方ですね。中には、商売としては街のピアノの先生だけど、依頼があればフルートを吹きます…なんて方も、地方に行くとチラホラいらっしゃるようです。ま、吹奏楽と違って、クラシック系フルートにはプロ奏者が大勢いらっしゃるし、プロである以上、色々な稼ぎ方があるわけです。ま、フルートのプロは、ほぼクラシック系であると言っても良いと思います。

 ちなみに、毎年多くのフルート奏者さんたちが、音楽大学等を卒業されますが、当然そういう方々の就職先など、ほぼ無いわけです。学校卒業後、数年のうちに、オーケストラに就職できたり、ソリストとしての居場所を確保できたり、学校の先生になったり…すれば御の字で、やはり多くの方々は音楽家を廃業されて、きっぱり音楽をお止めになるか、市民オーケストラや市民吹奏楽団等で趣味的にアマチュア奏者として音楽活動なされるわけです。

 私の知り合いにも、音楽大学卒業後、数年は演奏活動をしていたけれど、やがて廃業して、今では不動産屋さんをやっていたり、家具屋さんをやっていたり、ウェブ制作会社を経営しながら、趣味で音楽活動をされていらっしゃ方々がいるくらいです。いやむしろ、そんな人たちばっかりです。

 音大などを卒業していない…いわば、純粋アマチュアなフルートさんたちで、クラシック系のアマチュアさんたちの大半は、街のフルートの先生に師事されている方々です。私もそうです。この方々、それなりの数はいらっしゃるでしょうが、とても吹奏楽の比較にはなりません。

 ジャズやポピュラー系のフルートさんとなると、プロ奏者の場合、たいていがサックス奏者さんの兼業って事になると思います。サックス奏者さんのうち、何人かが、持ち替えでフルートを吹きます。あと、クラリネット奏者さんあたりが持ち替えでフルートを吹く例もあります。純粋にフルートだけって人は、日本では数えるしかいないでしょうね。

 私がかつて習っていた笛先生も、こちらにいる時はフルートの仕事だけでしたが、今は地方に引っ込んだので、フルートだけでは仕事が足りないらしく、フルートよりもサックスを吹く仕事の方が多い…と聞きました。フルートだけ吹いて生きていられるほど、日本の音楽業界は甘くないんですね。生徒さんもクラシック系と比べると、かなり少ないわけで、3つの中では、圧倒的少数派に属すると思います。

 ちなみに、ジャズ系フルーティストも少ないですが、ボサノヴァ系(ブラジル音楽系)のフルーティストは、日本には皆無ですよね。ほんと、ごくごく少数しかいませんが…ボサノヴァ系のフルートって、いいですよね。私、大好きです。

 私自身は、ジャズフルートから入って、今はクラシック系をやっているわけですが、少数派に身を置くのも、なかなか乙ですよ。

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