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水車小屋は中声で決定(涙)!

 さて、本日より通常運転に戻ります。話は、昨年の最後の声楽レッスンの話になります。

 と言う訳で、声楽のレッスンに行ってきました。まずは懸案のシューベルトの『美しき水車小屋の娘』を学ぶ際の楽譜問題について、先生と相談して決定しました。

 そもそも、日本版の楽譜が絶版状態にあり、なんとか入手できた日本版の楽譜は原調版(つまり高声版)だった事もあり、私がそれで歌う事について、Y先生が少し悩まれた事もあり、使用楽譜の決定を先延ばしにしていたのですが、結局、楽譜は中声版を使うという事で決定しました。

 理由は2つ。一つは原調版は音程が高い事(そりゃそうだ)。二つ目は初めてまともにドイツリートを学ぶわけで、当初は音楽よりもドイツ語に苦労する事が見えているので、まずは言葉に注意が行き届くように、音楽的には苦労のない音域で歌ってもらいたいという事…です。

 実際、大抵の楽譜の場合、高声版と中声版の違いって、せいぜい全音程度(カラオケ的に言えば“-2”程度です)の違いしかありません。だから、本来、さほどそれらの違いを気にする必要はないのかもしれません。もちろん、曲によって3度ほど低くなっている曲(つまり“-4”)とか、もう少し低くなっている曲もたまにある一方で、まったく違わない(つまり原調のまま)の曲もあります。なので、本来的には、高声版であるとか中声版であるとか、こだわる事は間違っているのかもしれません。

 むしろ、その歌手の声質とか、歌う目的とかで、もっと柔軟に楽譜を選んでも良いのかもしれません。

 先生的には、高音A(高声版になると一曲だけ出てきます)を避けたかったので、高声版ではなく中声版を選択されたのだろうと思いますが、私的には、中声版になると低音Bが出てくるので、それがちょっと心配です。低音Bはテノールの音域よりも下の音だし、実際、私、低い音って、高い音以上に苦手だからなあ…。

 ま、それはともかく、先生が中声版でレッスンをしましょうと決めた以上、私はそれに従います。

 で、ここからはレッスン後の話になるのですが、じゃあ、楽譜を購入しましょうという事になりました。シューベルトの曲は、著作権がとっくの昔に切れているので、ネットに転がっている無料楽譜を使っても、全然問題はないのでしょうが、リアルな楽譜を購入することで、少しでも音楽業界にお金を落とせたらいいなあというオトナの気持ちで、楽譜を購入する事にしました。

 選択肢は3つになりました。

1)ベーレンライター社の最新版の『美しき水車小屋の娘』

 今、一番新しい楽譜なので、学術的にも最新だろうし、ベーレンライター社の楽譜はとても見やすいのが特徴です。欠点は、高価な点でしょう。3000円ほどして、水車小屋しか収録されていません。

2)ペータース社の新版の『シューベルト歌曲集1』

 これは、かの大歌手である、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが編集した楽譜です。かなり彼の手が入っているそうで、私達がイメージするシューベルトの曲とは、あれこれ細かく違っているそうです。おそらく、彼の晩年の歌唱は、この楽譜に基づいて歌われているんでしょうね。内容的には、3大歌曲集がまとめられていて、お値段は4000円弱です。ベーレンライターの楽譜と比べると、かなりお得感があります。

3)ペータース社の通常版の『シューベルト歌曲集1』

 これはフリートレンダー氏の編集で、初版がいつかは明記されていないので分かりませんが、かなり古い楽譜です。Y先生曰く、プロの皆さんが使っているのは、たいていこの楽譜で、この楽譜は比較的、歌詞の間違い、音符の間違いが少ないのだそうです。ま、版を重ねるうちに、間違いも訂正され尽くしたって感じなのでしょうね。お値段的には5000円程度か…。私が買った時は8500円したのになあ(涙)。まあ、輸入本は時期で値段が変わるので仕方ないか。この楽譜は、3大歌曲集の他に、有名どころの単品の歌曲が33曲も収録されています。ある意味、一番コストパフォーマンスが高い楽譜と言えます。

 で、私がどれを購入したのかと言えば、すでにお分かりでしょうが、3)のペータース(フリートレンダー編集)です。一番、初期投資がかかるのだけれど(お財布的に痛いです:笑)。でも勉強するなら、業界的に標準的な楽譜で勉強するのが一番ですからね。

 うむ、楽譜の話をしていたら、レッスンの内容に入れませんでした。すいません。

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コメント

  1. オデ より:

    昨年末にシューベルト好きのアマチュアの歌仲間数名と分担して水車小屋を全曲演奏しました。私は中声用で5曲ほど歌いましたが、イタリア物のようないわゆる熱唱が許されない曲がほとんどだったため、最高音を控えめの声量で柔らかく出す必要がありなかなか難しかったです。頑張って下さい。

  2. すとん より:

    オデさん、アドヴァイス感謝です。

    >イタリア物のようないわゆる熱唱が許されない曲がほとんどだったため、最高音を控えめの声量で柔らかく出す必要がありなかなか難しかったです。

     確かに言われてみれば、ドイツリートって、そんな感じですよね。高い音も、控えめに出さなきゃいけないわけで、確かに今の私には難しいかもしれませんね。うむ、中声納得です。

     ありがとうございました。

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