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せめてパスタマシンをイメージしたい

 さて、本日も前回からの続きで、声楽のレッスンの話です。

 曲のレッスンをはじめました。まずはベッリーニ作曲の「Bella Nice,che d’amore/美しいニーチェよ」です。

 私の声は、アタリが強くて、そこから徐々に減衰していくタイプの声なのだそうです。つまり、ギターやピアノのような撥弦楽器のような声なんだそうです。まあ、こういう声って、本来的にポピュラー音楽のスタイルであって、クラシック声楽のスタイルではありません。これをクラシック音楽のスタイルに、そろそろ直していきましょうと言われました。

 ちなみに、クラシック声楽では、声はフワッと出したら、そのままの強さをずっとキープして、スーッと終えるのが理想です。楽器に例えるなら、ヴァイオリンのような擦弦楽器のような声が良いわけです。あるいはフルートやパイプオルガンのような管楽器系の感じでも良いかもしれません。

 Y先生の言葉では「ところてんのような声」が理想なんだそうです。まあ、ところてんではあまりに安価なので、せめて「パスタマシンから出てくる打ちたての麺のような声」とか言って欲しい気もします。

 とにかく、一度出した声をなだらかに減衰させちゃいけないのです。私自身は減衰させているつもりはないのですが、それでも声が減衰してしまうのは、筋力が貧弱なために、無意識に減衰しているようなのです、情けない。

 私は基本的には、歌手や笛吹きではなく、ギタリストなので、あれこれとギター的な発想をしがちなのですが、楽器として音を出す…となると、無意識に美しいギターの音を意識して声を出そうとしているのかもしれません。どうせイメージにするなら、美しいチェロの音でも意識すればいいのにね。

 せめて音取りで使っているシンセ(笑)の音色をピアノじゃなくて、オルガンとかヴァイオリンとかに変更すると、だいぶイメージ変わるのになあ…とその時は思いましたが、私のシンセ、一度スイッチを切って、入れ直してしまうと、必ずピアノの音になってしまうわけで、ついつい喉元を過ぎてしまえば、すっかり忘れて、ピアノの音で音取りしています。ダメだな。

 とにかく、当面はつまらない声になってしまうかもしれないけれど、ヌボーとした声で歌う事を癖づけないといけないようなのです。それが身についたら、そこから声を磨けばいいわけなので、頑張ってパスタマシンのような声を目指していきたいと思ってます。

 次は同じくベッリーニの「Almen se non poss’io/もし私ができないなら」です。

 この曲は、細かい音符が多くて、比較的黒い楽譜なのですが、黒いが故に、しっかり声を支えて歌わないと、あっという間に音程がとっちらかってしまいます。声を息でしっかり支えていけば、そうそう音程を外さないモノなのです。

 細かい音程の箇所を細かく細かくチェックを入れて歌いました。あんまり細かくチェックを入れていったので、Y先生が「細かくてイヤになったら言ってください」と言ってましたが、私はM的気質があるのかもしれませんが、注意されるのって、あまりイヤだとは思わないのですよね。

 この曲の最後のフレーズは、まるでオペラアリアのバリエーション(イメージ的には、ドニゼッティの「愛の妙薬」の「人知れぬ涙」のバリエーション)のようなフレーズがあるのですが、これが歌ってみると、なんともつじつまが合わないのです。音符の数を正しく歌うと、ゴールが低くなり、ゴールの音程を意識すると、音符をあと一つ多く歌わないといけません。なぜそういう事が起こるのかと言えば、その部分はアカペラなのですが、私が歌う音程の幅が、少しずつ狭くて、それが積み重なってゴール付近になると、音符1個分音程が足りなくなっているって寸法なんです。ダメっすね。特に臨時記号の箇所あたりで大きくヘマっているような感じです。つまり、音程の幅の正確性が大いに欠け、いい加減に歌っているので、そうなってしまうのです。歌っている時は、そんなにアバウトに歌っているるつもりはないのだけれど、歌ってしまうと、不思議に足りないのですよ。

 これまた不思議な現象です(笑)。ま、音感が無いのが原因でしょうが…ねえ(汗)。

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コメント

  1. tetsu より:

    こんばんは。
    度々で失礼します。

    > ところてん
    > パスタマシン

    こちらは昔のレッスンで「羊羹」と言われたことがあります。イメージはかなり違いますが一定の息の流れ、という意味では同じかと。
    フルート吹くとき息だけ意識して指はパラパラ動かしてT&GのNo.4を通すと下手なロングトーンより鍛えられます。

  2. すとん より:

    tetsuさん

     羊羹…おそらくそれは息の形をイメージしたものと思われます。

     対して、ところてんとかパスタマシンと言うのは、息の形だけではなく、息の出し方までイメージされているんですよ。ところてんにせよ、パスタマシンにせよ、にゅる~んと出てくるでしょ? あの、にゅる~んってところが肝心なんです。一方、羊羹ってのは、木枠の中に、羊羹の原液を入れて、それを冷やして固まったら、木型をひっくり返して、パコって作るんですよ。にゅる~んとは出てこない。そこがちょっと違うと思います。

    >フルート吹くとき息だけ意識して指はパラパラ動かしてT&GのNo.4を通すと下手なロングトーンより鍛えられます。

     なるほど…。私、実はタファネル&ゴーベールの「17のメカニズムの日課大練習課題」って、持ってないんですよね。だって、高いんだもの。おまけに、たぶん買ってもやらないだろうし…。

     ソノリテは持ってます。高いけどごく初心者の頃に買いました。でも、結局やってません。それ以来、身の丈に合わない、結局やらない練習曲集は買っても無駄だなって思い、先生に勧められ、実際にレッスンで使うものしか買わないことにしたんですよ。

     もう少し、音楽に時間がかけられるようになったら、そういう日々の練習曲集も必要になってくるのでしょうが、私のレベルでは、まだまだ必要ないんです。

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