スポンサーリンク

簡単そうに見えても、やっぱりオペラアリアは難しい

 声楽のレッスンの続きです。

 曲のレッスンに入りました。まずは、トスティ作曲の「Malia/魅惑」です。

 先生、ピアノが弾きづらそうでした…と言うのも、この曲は先生のレパートリーの中に(当然)入っているし、来月のクリスマスのコンサートでも歌う予定で、先生ご自身もこの曲を練習されているそうですが、先生が歌う時は、中低声版(具体的に言えば全音版と同じ:低い方が原調なんだそうです)の楽譜で歌うわけです。でも、私はこれを高声版で歌うので、私の方が全音(カラオケ的に言えば+2)ほど高いのです。で、この曲のピアノを弾いていると、先生、ついうっかり中低声版の指で弾いちゃうわけです。ですから、私が歌っていると、ときたま勝手にピアノが転調して(でもすぐに戻ります)「あれ?」と思ったりするわけです。

 まあ、それはさておき、最初のレッスンなので、歌詞の間違いの訂正からです。いやあ、まだまだクチは回らないし、歌詞の発音も、あれこれ間違っているので、訂正してもらえるのは嬉しいです。

 歌い方の注意としては、とにかくレガートに歌うこと。母音と母音をつなげて、丸く丸く声をこねるような感じで歌っていくこと。最初のうちは響きの少ない声でもOKだけれど、曲が盛り上がっていくにつれて、声の響きを増やしていくこと。この曲は、高いところが特に無く、最初っから最後まで中音域で歌っていくので、曲の盛り上がりを音程の上昇ではなく、響きの増量で表現していくわけです。そういう点では、ただ楽譜に書いてある通りに歌うだけじゃダメだそうです。で、最後の最後は、色気を加える…と言うわけです。

 次は、ジョルダーノ作曲の歌劇「フェドーラ」の中のテノールアリア「Amor ti vieta/愛さずにいられないこの思い」です。

 とにかく難しいです。何が難しいのかと言うと…リズムにのせて歌うのが難しいです…と言っても、テンポが速いとかリズムが細かいというわけではなく、イントロと歌でテンポが違うのです。イントロが割とゆっくりしたテンポであるのに対して、歌は…もっとゆっくりになり、その遅いテンポに私が対応できない…と言うか、もっと早く歌いたくなるんですよ。でも、それはダメ。だから、そこが難しい。

 メロディは、見た目はそんなに難しくないです。音域も広くないし、最高音はAだしね。たぶん、オペラアリアとしては、簡単な方です。でも、音域が広くない分、ずっと高値安定で、ドンドン声が削られていく中、最後の最後でAが登場する(それもロングトーン)ので、私はAの手前で疲れ切ってしまうのです。

 見かけよりも難しい曲でした。はあ…。

 とにかく、そんなつまずくように歌うのではなく、流れるようなレガートで歌うことを言われました。で、リズム読みってあるじゃないですか? あれの要領で、リズム歌いをたっぷりしてくるように言われました。つまり、フレーズの出だしの音と同じ音程で、そのフレーズをお経のように歌ってくる練習です。音程の上下を外して歌うことで、言葉のつながりとか声の流れとかをきちんとしましょうって事です。がんばってやりますよ。

 この曲そのものは、割と短めの曲なので、なるべく体力を削られないようにしながら、最後のAを出す体力を温存して歌えば、たぶん、うまくいくので、なんとか頑張っていきたいと思います。

 さて、本日は「Amor ti vieta/愛さずにいられないこの思い」の音源をアップします。このアリアは…テノールは数多くいるけれど、やっぱりドミンゴの歌唱がベストですよね。彼の声にぴったりのアリアでございます。

 聞くだけなら、そんなに難しく感じないし、譜面を見ていても、そんなに難しく感じないのだけれど、やっぱり歌ってみると、なかなか手応えも歯ごたえもあるんですよ。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ 声楽へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました