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生まれて初めて、韓国歌曲というものを聞いてみた

 先日、昭和音楽大学で行われた“日本と韓国の大学による声楽交流コンサート Bravissimi!! I Giovani Cantanti ~素晴らしい若き歌手~”と言うのも聞いてきました。

 楽しみだったのは、生まれて初めて聞く、韓国歌曲というモノです。

 このコンサートは、日本の昭和音楽大学と、韓国のソウル市立大学校の交流事業の一つとして行われたコンサートで、今年1月にソウルで行われたコンサートを、今月日本でも行ってみたというモノらしいのです。

 昭和音大の学生さんが5名、ソウル市大の音楽専攻の学生さんが5名ずつ出演して、第一部では、それぞれが自分の国の歌曲を歌い、第二部ではオペラアリアや二重唱を歌い、最後は教授が出てきて、相手国の歌曲を歌い、アンコールではソウルの学生たちが2曲歌ってお終い…という構成になっていました。

 楽しみにしていた韓国歌曲ですが…考えれば当然の話ですが、韓国と言うのは、つい最近出来たばかりの国であって、日本のような歴史がある国ではありません。当然、最近作られたモノがほぼ大半だったらしく、韓国歌曲と言っても、別段、韓国っぽい音楽ではありませんでした。メロディだけなら、最近の日本歌曲にも似ていて、なんか想像していたようなものとは違っていたので、勝手に期待して、勝手にガッカリしました(笑)。

 まあ、グローバル化された現代社会だものね。最近の作曲家さんたちなら、それほどローカル色の強い作曲なんてするはずないものね。韓国歌曲と言っても、単に歌詞が韓国語であるだけの、最近の歌曲って感じでした。

 いい勉強になりました。

 韓国歌曲にガッカリしたのは、私の責任ですから、仕方ないにせよ、韓国の学生の歌には大いにガッカリしました。

 うーむ、韓国の学生さんたちは、みんな美女とイケメンなんですよ。日本なら、音大生ではなく、モデルや芸能人をやっていても不思議ないレベルの方々ばかりなのですが、肝心の歌が…ちょっとねえ…。国際親善が目的であって、音楽演奏は目的ではないのかもしれないけれど、観客は歌を聞きに来たわけであって、目の保養に来たわけではないので、ちょっと残念でしたね。正直、入場料を取った上で人前で歌うのはどうなの?ってレベルの方もいらっしゃいましたしね…(ってか、心臓強いねえ)。

 まあ、韓国の音楽レベルって、どれだけのものかは知りませんが、ここが精一杯なのだ…とは、とても思えないわけで、もしかすると歌手たちを選ぶ際に、歌唱能力よりも見栄えの良さで選んできた可能性もあるなあ…と邪推してしまいました。それほど、韓国の学生たちの見栄えは美しく、歌唱は大したことなかったのです。

 逆に、日本の方は、明らかに歌唱能力で選んできたわけで、明日にでもプロの舞台に立てるんじゃないの?というレベルの方が揃っていた。その代わり、容姿とか美貌とか体型とかは……まあ、韓国の勝ちでした(仕方ないか)。

 あちらの引率(?)教授である、イ・インハク氏が日本歌曲の「宵待草」を歌われましたが、これが実に絶品でした。この日、一番の名唱でした。日本人でも、ここまで叙情的に歌う歌手は少ないので、驚きました。日本の教授は、井ノ上了吏氏でした。歌われた韓国歌曲とは相性が悪かったのかな? いつもの井上氏の感じとは違ってました。

 アンコールは学生たち総出で、2曲歌われましたが、2曲とも韓国サイドが中心で、ソロも韓国の人たちで回していました。あれなら、日本の学生さんは不要だよね。だいたい、舞台の中央には韓国の学生さんたちが立って、日本の学生さんは脇に押しやられていたので、見ていて、とてもとてもガッカリしました。1曲ずつメインを変えるなり、一緒にやるなりすれば良かったのになあ…と思いました。

 目立ちたがり屋の韓国人と控えめな日本人の、国民性の違いなのかな?

 この声楽交流コンサート、日本側にはどれだけ得るものがあったのかな? なんて事を、ついつい考えちゃいました。

蛇足 会場となった昭和音大のテアトロ・ジーリオ・ショウワという音楽ホールは、とても素晴らしいホールでした。うむ、駅からも便利がいいし、とっても素敵なホールだと思いました。こんなホールを持っている昭和音大って、なかなかGOODな学校だね。

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コメント

  1. アデーレ より:

    YouTubeで声楽曲をあれこれ聴いていますと、たまに韓国ソプラノ歌手に引っかかるときがあり、聴いてみたりします。韓国の方は日本語より韓国語は口腔内を深く使って発音する為か?一様にイタリア語などの外国語の発声が深く発声している気が、そして歌い方がかなりネチっこいですかね、(笑)少し聞くと韓国の方だとすぐわかるくらい特長がありますね。それはそれで悪くありません。また、普通のイタリア語のアリアや歌曲に混じって、同じステージ上で、韓国歌曲を歌うようなら事があり、成り行きで聴くことがありますが、やはりこれもネチっこい歌と歌い方ね。ま、嫌いじゃないですよ、私は。しかし、歌詞がわからないのです、だけれども凄い情熱的な歌い方なんで結構、聞き入ってしまいますね。そして、結構美形ですしね、皆様。独特な発声をしているなぁーと、いつも感じていましたよ。有名なスミ、ジョーさんはそれとは違い、ベルカントな発声ですね。

  2. すとん より:

    アデーレさん

     確かに韓国の方の歌い方は、情熱的と言うか、ねちっこいかも(笑)。たぶん、歌の心情に入り込んで歌っているのかなって思います。そういう意味では、劇的な歌い方で、それも国民性なのかもしれません。演歌っぽいと言うか、恨み節っぽいと言うか…。でも、オペラアリアが劇の歌である事を考えると、それはそれでアリだと思います。

     もっとも、日本の歌手が日本のステージでねっとり歌ったら、誰もがひいてしまうと思いますが(笑)。あれは彼らだから許されるんだと思います。

     あと、韓国歌曲は、結構、あっさりした音楽だと思いますよ。彼らがねっとり歌うからねっとり聞こえるだけで、音楽そのものはあっさりしていると、私は思いました。日本歌曲を彼らが歌えば、きっとねっとりした音楽になりますし…。

    >有名なスミ、ジョーさんはそれとは違い、ベルカントな発声ですね。

     だいたい、スミ・ジョーさんは、美形とはちょっと違うし…ね。スミ・ジョーさんは、人種や国籍の枠を越えた偉大なソプラノ歌手だと思うし、私も大好きな歌手です。それにほとんどねっとり歌わないし…ね。

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