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ショパンを弾けるようになるのは無理でも…

 おそらく、ヴェルディやプッチーニなどのオペラ・アリアは歌えるようにはなれると思います。

 何の話かと言うと、オトナの趣味人(ズブの素人がオトナになってから、ふと思い立って、真面目に趣味に取り組みだす事。昔で言う“道楽者”の事)で、音楽を始めた人の多くは、ピアノを始めるというパターンが多いのですが、そのピアノを始める最初の動機付けと言うか、モチベーションの一つに「ショパンが弾けるようになりたい」、もっと具体的に「ショパンの幻想即興曲が弾けるようになりたい」「ショパンの英雄ポロネーズが弾けるようになりたい」「ショパンの革命エチュードが弾けるようになりたい」という熱にうかされてピアノを始める方が多いそうです。

 そういう人って「ショパン、かっこいいよね。素敵だよね。いつの日かショパンを自分で弾いてみたい…だから、今からピアノを始めるのだ!」という流れなんだろうと思います。

 まあ「盲蛇に怖じず」と申しますか、素人と言うのは、プロがいかにも簡単にこなしているような事が、実はどれほど難しくて、どれほどの年月をかけてそこに到着したのかという事に、あまりに無頓着であるわけで、ショパンの難曲たちを人前で弾けるようになるまでに、何万時間の練習が必要なのかは…想像だにしないわけです。

 結論から言っちゃえば、子どもの頃に一度ピアノを習っていて、音大のピアノ科に行こうかしらどうしようかしら…と悩んでいた人がピアノを再開するのならともかく、楽譜の読み方も知らないような、ズブの素人が成人後に始めたピアノならば、ショパンなんて、ほぼ無理です。道楽者は、ショパンを弾けるようにはなれません。だいたい、ショパンとかピアノとか、なめすぎです。ショパンの難曲は本当に難曲だし、仮に簡単な曲であったとしても、ピアノという楽器そのものが演奏の難易度がむやみに高い楽器ですからね。

 オトナの趣味人がピアノを始めるというのは、かなりの茨の道なわけです。でも、それはそれで達成感のある楽しい趣味だとは思いますが、ゴールをショパンにするのは、ピアノが見果てぬ夢で終わることになってしまいます。ゴール設定は、もう少し現実味のあるものにしておいた方が、精神衛生上よろしいかと思います。

 でもまあ、ショパンにせよ、ピアノにせよ、それほど難しいモノだとは知らないので、ズブの素人は平気で「ショパンが弾けるようになりたい」って言っちゃうわけだ。

 話を私のフィールドに持ってきます。

 フルートの場合、「○○が吹けるようになりたい!」という動機でフルートを始める人って、まず、いるのかな? フルートの場合は「あのピカピカな楽器に憧れて…」とか「あの優しい音色に惹かれて…」とか「フルートを吹いている素敵な自分を夢見て…」とか、そういう動機でフルートを始める人の話は聞きますが、フルートで「○○が吹けるようになりたいです」という話は、私、トンと聞きません。まあ、フルートの場合、ズブの素人でも知っていて憧れるようなフルートの名曲が、まず、数少ないというか、存在しないという問題がありますが…。

 声楽の場合は、ピアノやフルートと比べると、趣味として、かなりマイナーで、嗜んでいる人もググっと減りますが、それでも「○○という歌が歌えるようになりたい!」という動機で歌を始めたという方の話をたくさん聞きました。まあ、歌の世界には名曲がゴチャマンと存在してますからね。

 「“椿姫”を歌ってみたい」「“カルメン”を歌ってみたい」「“夜の女王のアリア”を歌ってみたい」「“トゥーランドット”を歌ってみたい」「あのCMで流れていたバッハの曲を歌ってみたい」「“千の風になりたい”を歌ってみたい」 ああ、枚挙に暇がありません…。

 とにかく、皆さん、憧れの歌があって、その憧れの歌を歌えるようになりたくて歌を始めたという方は、たくさんいらっしゃるわけです。

 で、そんな方々が、その憧れの歌を歌えるようになったのかと言えば…なった人もいれば、なれなかった人もいると思いますが、全滅ではないと思うし、どちらかと言えば、歌えるようになった人の方、歌えなかった人よりも多いのではないかと、私は思うわけです。

 もちろん、プロのように、衣装をつけて、オーケストラと合唱団をバックに従えて歌えます…なんて事はありません。でも、たとえ伴奏はオーケストラでなくピアノで、衣装も自前のモノだったとしても、プロと同じ譜面を使って、同じように歌えるようには、たぶん、なれます。

 と言えるのも、声楽がピアノよりも簡単だという事実もありますが、それ以上に、声楽の場合は努力も必要だけれど、まずは才能の有無の影響が大きいわけで、才能の有無に関して言えば、ある/無しなので、ほんと話が簡単なんですね。つまり歌の場合、向き不向きがあるわけで、その歌に向いていない人だと歌うのは難しいけれど、向いている人が歌うのなら、簡単に歌えちゃうという現実があるわけですよ。

 そこは、才能も大切だけれど、なによりも努力が絶対条件となるピアノとは違うわけです。声楽は、努力不足を、才能やら適性やらで補える稀有な楽器なんですね。

 じゃあ、声楽における才能って、どれだけ天才性が必要なのか…と思ってしまうでしょうが、私が考える才能って、そこまで極端なモノではありません。

 例えば、声種も才能の一つだと私は思ってます。

 声楽には声種と言うのがあります。つまり、人の声にも色々あるって話です。

 この世に存在する歌は、たとえどんな難曲であっても、作曲者は、ある声種を念頭において作曲しているのであり、その声種の特性に合わせて書いているのであって、たとえ難曲であっても、声が歌に合っていれば、歌えないことはないのです。だから、憧れの曲が求めている声と自分の声が合致していれば、オトナの趣味人であっても、必ず歌えるようになれるのです。

 つまり、声楽の場合は、自分の声と同じ声種の歌を選択する限りは、全くの不可能なんて事はありえない…となります。逆に、自分の声種とは、異なる声種の歌を選択した場合、歌えるようになるまでには相当の練習が必要だし、多くの場合、歌えるようになるのはほぼ無理とも言えます。

 具体的に考えてみましょう。例えば…一般人でも知ってるオペラの曲と言えば、アイススケートでもお馴染みになった、プッチーニの『トゥーランドット』という名で呼ばれる『Nessun dorma/誰も寝てはならぬ』という曲があります。これから歌を始める人が「この歌を歌えるようになれますか?」と尋ねられたとしたら、どう答えるべきでしょうか?

 この歌は、男性の高音歌手(テノール)のために書かれた曲です。ですから、尋ねた人が女性ならば…普通の場合、1オクターブ音程を上げて歌うことになります。そうなると曲の雰囲気もかなり変わってしまいますが、それを受け入れられるかどうかが最初のハードルとなりますが、そこがOKなら、おそらくソプラノさんなら楽勝で歌えるようになると思いますし、それができるようになるまでには、そんなに時間がかからないと思います。

 日本の女性のほとんどがソプラノですから、女性なら「トゥーランドット」を歌えるようになれると言えます。ちなみに、メゾソプラノの人なら「頑張れば必ず歌えます」でしょうが、アルトの人だと「ちょっと無理」って事になります。

 「1オクターブ上げて歌うと、曲の雰囲気が壊れてしまうのでイヤだ。オリジナルの音高で歌いたい…」となると、元々男性向きの曲ですから、女声には無理って事になります。ただし、アルトよりも低い声の人(女声テノール)ならば「バッチリです」と言えるのですが…。

 では男性の場合はどうでしょうか? この歌は、元々がテノール用に作曲されたものですから、テノールにとっては、その声に合わせた素晴らしい名曲ですが、同時に難曲でもあります。ですから、きちんと手順を踏んで歌を学んでいけば、きっと歌えるようになります。

 でも、テノールの難曲ですから、バリトンやバスの人たちのような声の低い人たちは、そのままでは当然歌えません。移調してキーを低くすれば可能かもしれませんが、それでも旋律のカタチが低音歌手向きではないので、難しいかもしれません。

 別の例も出してみます。

 例えばモーツァルトの『夜の女王のアリア』という難曲があります。この歌は、プロでも歌うのが難しい歌ですが、これはこの曲を歌える声を持った人が少ないためであって、多くの場合、不向きな声の持ち主であっても、この歌にチャレンジする必要があって歌うから難しいのであって、最初っから、この歌に合う声を持っている人ならば、きちんと勉強していけば、オトナから始めても歌えるようになります。

 プロの場合、多少自分の声に合っていなくても、仕事ですから、歌わないといけないわけだし、自分の声に合わない歌でも歌えるように、日々テクニックを磨いているわけですが、我々オトナの趣味人の場合、プロのようなテクニックは持っていないし、プロの方々のように練習をたくさんする余裕もありませんので、必然的に歌える歌には限りがあります。

 いくら限りはあっても、自分の声の特性に合わせた歌を選択していく限り、声楽はオトナから始めても、プロの方々と同じ歌を歌えるようになれる…と言えるでしょう。そこがピアノとは決定的に違う点です。

 ちなみに、私の場合ですが、元々はレオンカヴァッロの歌劇『道化師』の中のテノールアリアである『Vesti la giubba/衣装をつけろ』という、名曲中の名曲を歌いたくて声楽を始めました。

 しかし、実はまだ『Vesti la giubba/衣装をつけろ』にチャレンジしていません。諦めたわけではなく、まだ自分には早過ぎると思っているからです。いつかは歌いたいし、おそらく歌えるようになるだろうけれど、それは今ではなく、もう少し未来の話である…と思っているからです。と言うのも、すでにこの曲を歌うには音域的にはOKな状態になっていると思うけれど、私の声に対して、曲の求める声が少しばかり重いので、二の足を踏んでいるわけです。

 私は以前、自分の声はもっと重いものだと思ってました。当初はキング先生にも、そんな事を言われていましたしね。でも、声楽を学び続けていくうちに、私の声はどんどん軽くなっていた…と言うよりも、本来の軽い声に戻って行きました。ですから、当初歌いたいと望んでいた『Vesti la giubba/衣装をつけろ』が、自分の声には少しばかり合わない事もわかり、今は無理ができるようになるのを待っているって感じです。まあ、多少は合わないと言えども、同じ声種向けに書かれた曲ですから、いずれは歌えるようになるだろうと、案外のんびりした気分で待っているわけです。

 で、先日、そんな話を妻に話したところ、ならば早めに取り組んだらどうだと言われました。結局、我々オトナの趣味人の場合、老化といった差し迫った問題があるわけで、これからの人生の中で、一番若くて可能性が高いのは、間違いなく今日なのだから、今日歌いたいと思ったら、迷わず今日のうちにトライしていみるのが鉄則なわけで、歌いたいと思っている歌を「やがて歌えるようになるまで…」と温めていると、温めたままで終わってしまう事だってある…ってわけで、その言葉にも一理あるようなあ…と悩んでいく私でした。

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コメント

  1. とも より:

    合唱指揮者の先生(著名な指揮者です)が、私たちに言いました。
    「恩師に言われたことなんだけど『我々の脳細胞は日々壊れている。だから、毎日楽譜を見なければならない』みんなも一日一回は楽譜を見た方がいい」

    いま歌っている曲は、何度も歌ったことのある曲なのですが、興奮してくると歌詞が飛んでしまいます。
    同じ音形で歌詞が違うところがいくつもあるのです。

    継続した勉強は必要だと、改めて思うのでありました。

  2. たろすけ より:

    初めまして、いつも楽しみにブログを拝見しております。

    自分も成人してから声楽を始めたクチですが、ピアノやフルート等に比べて練習量も少なくて済むし楽器代も掛らない、スタートが遅くてもある程度モノになる、と何かと「お得」な音楽ですよね。

    おそらく声楽って、始めてしまえば自分の声域に合った曲もあるし、声質という唯一無二の個性もあるので続けやすく上達にも繋がりやすいんでしょうけど、まず始めるまでのハードルが高いんだと思います。
    プロの声楽家の歌って、一般人から見れば「半端なく歌が上手い人」であって、曲がりなりにも自分もそれを始めてみたい、しかも独唱で…なんて思うためには、多少のナルシスト気質が必要なのではないかと感じます。日本人には少し難しいのかも…

    そんな私はかつてのすとんさんと同じく、テノールとバリトンの間で高音域を出す訓練をしているところです。いつも自分のことのようにレッスン記録を拝見しております。お互い頑張りましょう。

  3. ねぎ より:

    久々に書かせていただきます。主に声楽がテーマの時に読ませていただいているアマチュアテナーでアラ50の者です。常に意欲的で、高音発声にチャレンジしている姿は、同じテナーとして励みになります。
    私も武道をやっていて成人してから声楽というパターンでしたが、「憧れの曲」を歌いたいという思いはありまして、近年、何とかそのアリアに手が(声)が届いてきた感じです。私は、少し重めのテナーということで、先生(当時)の選曲で「衣装をつけろ」を何回か舞台で歌いました。後半がしんどい上に感情表現をどこまで入れるかなど難しい曲ですが、良いアリアですよね。ぜひ管理人さんも歌って欲しいと思います。
    前日のテーマですが、自転車の危険走行には本当に憤りを感じます。結局は自己防衛するしかないのでしょうが、気が緩んでいる時ってあるから恐いです。こちらのバス会社では、停車してドアを開ける時に後方より自転車が来ている場合、運転手さんが「自転車が来ているので降りる際に気を付けてください」とアナウンスしてくれます。

  4. カモメ より:

    すとんさまのお話し(節回し)は面白いというか楽しくて、折々読ませていただいています。

    >だいたい、ショパンとかピアノとか、なめすぎです
    そ、そうですよね。ていうか楽しんで人前で弾けるのはかなりプラクティス必要ですかね。

    >私は以前、自分の声はもっと重いものだと思ってました
    面白いですよね。自分も知らない(知らなかった)自分^^。私はピアノを弾きますが、いわゆるきらびやかな軽やかなピアニスティックなものはできない、とはなからあきらめていた節がありますが、最近いや、そうでもないかも、と少し新しい自分の可能性を感じています。

    >フルートで「○○が吹けるようになりたいです
    今諸般の事情でフルート(大人の道楽)は頓挫していますが、わたしは「エストレリータ」(ポンセ作曲)が吹きたいというのが動機のひとつでした。

  5. すとん より:

    ともさん

    >我々の脳細胞は日々壊れている。だから、毎日楽譜を見なければならない』みんなも一日一回は楽譜を見た方がいい

     いや、ほんと、そうですね。人間の脳が作られるのはティーンエイジャーの時までで、成人後は壊れて失われていく一方なのです。私なんか、もうどれだけ多くの脳細胞を失った事か! まあ、もっとも、脳細胞が無くなった箇所にはグリア細胞と言って、脳細胞と脳細胞を連結し信号と栄養を行き渡らせる細胞が入るので、残った脳細胞を活性化する働きがあるので、若い時と老いてからでは、おのずと脳の使い方が違ってくるのですが、まあ、それでも脳に力が失われてくることは確かです。

     声楽の発表会で歌う歌は、暗譜が基本なのですが、ほんのちょっとの暗譜なのに、その暗譜に毎年苦しんでいますし、毎回毎回のフルートレッスンでも暗譜を要求されて、それに応えられていないのは、ブログの記事の通りです。

     ほんと、継続した勉強が必要だと私も痛感しております。

  6. すとん より:

    たろすけさん、いらっしゃいませ。

    >ピアノやフルート等に比べて練習量も少なくて済むし楽器代も掛らない、スタートが遅くてもある程度モノになる、と何かと「お得」な音楽ですよね。

     これはほんとです。忙しくて、何かと経済的に大変な、現役世代の方々が趣味として楽しむには、良い楽器だと思います。まあ、カラオケも上手になるかもしれませんしね(笑)。

    >まず始めるまでのハードルが高いんだと思います。

     気恥ずかしさ…というハードルが高いんですよね。シャイな日本人の気質には合わないのかしらね?

    >高音域を出す訓練をしているところです。

     高音域を出すには、ちょっとしたコツと、それを出せるカラダが必要です。コツは勘のいい人ならすぐにでも習得できますが、カラダを作っていくには時間がかかりますので、焦りは禁物です。じっくりじっくり少しずつ少しずつ進んでいくのです。私も頑張っていますよ。

     また、コメントください。

  7. すとん より:

    ねぎさん、お久しぶりです。

     「衣装をつけろ」は本当に良い歌ですよね。ああ、私も歌いたい。でも、私の声って、結構軽いんですよね、実は。リリコなんだけれど、レッジェーロに近いリリコなので「道化師」のオペラ全幕を歌うなんて、ありえないわけですが、アリア一曲なら、軽い声で歌ってもいいのかな?なんて、最近は思うようになりました。

     ところで、バスを降りたところで事故にあったら、もちろん、事故の加害者である自転車が悪いのですが、そのタイミングでドアを開けたバス会社には責任が生じないのか…とふと思いました。どうなんだろ?

  8. すとん より:

    カモメさん

     いやあ『エストレリータ』という曲を(勉強不足のため)知らず、思わずYouTubeを漁ってしまいました。フルートで演奏されているモノもたくさんありましたが、これ、元々は歌曲で、ハイフェッツがヴァイオリン向けに編曲した事で有名になった曲のようですね。つまり、声楽生まれのヴァイオリン育ち、という出自の曲です。

     フルートは、音域が似ている事もあって、よくヴァイオリン曲を演奏しますが、この曲もそういった感じなのでしょうね。しかし、ヴァイオリンとフルートでは音色が違っていて、フルートで演奏すると、なんとも“癒やしの音楽”という感じになって、これもいい感じですね。この曲はドミンゴ(テノール歌手)が持ち歌にしているようで、テノール版もなかなか良いので、私ならフルートにする? それとも歌っちゃう? 歌詞がスペイン語なのが難点ですが、ちょっと悩んじゃいますね。

     日本ではスペイン歌曲(スペイン語による歌曲)って、あまり知られていませんが、世界的に見ると、人気が高いんですよね。ドイツ語やフランス語ほどではありませんが、その次ぐらい? たぶん、英語の歌曲よりも歌われているんじゃないかな? 私もいずれはスペイン歌曲にも手を出したいと思ってます。ほんと、いい曲がたくさんありますからね。

    >いわゆるきらびやかな軽やかなピアニスティックなものはできない、とはなからあきらめていた節がありますが、最近いや、そうでもないかも、と少し新しい自分の可能性を感じています。

     私、思うのです。世の中には最初っから無理というモノもたくさんありますが、やらなきゃ分からないというモノもそれなりにあります。また、自分の知らない自分というモノもいますしね。可能性を感じるようになってきたという事は、おそらく、今ならイケるんだと思いますよ。無責任に煽ってますが、たぶん「行っちゃえ」と心が囁いているんだと思います。ここで新しい自分を発見するのも、アリではないでしょうか?

  9. カモメ より:

    すとんさま
    うふふ♡ 無責任なあおり、ありがとう存じます!
    目下挑戦しようともくろんでおりますのはフォーレの夜想曲6番です。
    何気にフォーレが好きなのです。
    スペイン歌曲ですか~ それに韓国歌曲、ワールドワイドでよろし、ですね^^

  10. すとん より:

    カモメさん

     フォーレはいいですね。いかにもフランスっぽい、アンニュイな感じが素敵です。

     私はピアノが弾けないのですが、フォーレは歌曲集の譜面を温めています。一度、Y先生にフォーレを歌いたいと持ちかけたことがありますが、断られています。フォーレは見た目が簡単そうでも、実は結構難しい事と、フランス語が得意でないと歌えない…と言う事で「いずれフランス歌曲の先生を紹介するから、それから取り組んでください」と言われてしまいました。

     でも、フォーレはいいですね。うん。

    >スペイン歌曲ですか~ それに韓国歌曲、ワールドワイドでよろし、ですね^^

     いえいえ、スペイン歌曲はいずれチャレンジしてみたいですが、韓国歌曲は別段いいです(笑)。韓国歌曲を歌う時間があったら、日本歌曲にチャレンジします。はっきり言って、韓国歌曲と日本歌曲は、音楽的にはあまり違いませんので、日本歌曲を歌っていれば、それで十分かと思われます。

  11. nasee より:

    たまたまこのブログを拝見しました。
    タイトルが「ショパンを弾けるようになるのは無理」とのこと

    私のタイトルが「ショパンを弾けるようになりたい初心者」 なので興味を惹かれてました。

    それで道楽者が思いつきでショパンをというのは、ちょっと無理ではとのこと。端的に言えば音楽を舐めているのでとのことなのでしょう。

    そうかとも思います。それでもこれからチャレンジしょうかと思っております。

  12. すとん より:

    nasseさん、はじめまして。

     物事はなんでもそうですが、諦めたら、そこでお終いですから、その意思がある人には、ひとまずチャレンジさせてみるのもいいと思いますよ。で、5年も続けたら、その人なりに、きっと思うことがあると思います。それだけの話です。

     他人に「無理だから」と言われて諦めるのではなく、やるだけやって、それで感じればいいんです。もっとも、普通の道楽者には無理で、一部の隠れた才能の持ち主ならば、ヨイヨイになってから始めたピアノでも、ショパンの難曲を弾きこなしてしまうかもしれませんしね。

     とは言え、ピアノという楽器は正直な楽器で、上達に際してズルを許しません。そこが他の楽器とは、ちょっと違うと思います。ショパンも難しいけれど、ピアノそのものが、道楽者には、まず難しいと思いますよ。

     それに道楽者には時間がありませんから、基礎固めをしていたら、まず無理だと思います。基礎をふっ飛ばして、ショパンの練習だけに集中していけば、弾けるようになるかもしれないし、それでも無理かもしれないし…ってところじゃないでしょうか?

     ピアノが弾ける人って、ピアノがどれだけ難しい楽器なのか、知らないフシがあるんですよね。そして、ピアノが弾けない人は、ピアノの難しさなんて想像すらできないわけです。

     だからどうなんだと言われても、返答のしようがないのですが。

  13. tetsu より:

    こんばんは。

    >『Vesti la giubba/衣装をつけろ』

    先日の「らららクラシック」でこの曲を紹介していました。
    ゲストの方のお名前の読みが「マリオ」でお父様がマリオ・デル・モナコが大好きでこの名前をつけた、子供の頃はスーパーマリオと間違えられて、デル・モナコのマリオと説明した、とか面白かったです。
    この番組、最後に演奏があるのですが、今回はNHK所蔵のイタリア歌劇団来日のときのマリオ・デル・モナコでした。
    テノールの声質の説明もあって、ゲストのマリオさんは軽いので、この歌は歌ったことがない、ようです。
    カバちゃんの曲の解説も増音程とか、「北の宿」みたいに休符がはいるとこぶしが効きやすいみたいな話で面白かったです。

  14. すとん より:

    tetsuさん

     オペラと言っても、その時代のオペラは『ヴェリズモ・オペラ』と言って、ドロドロなストーリーをねっとりと歌うのが流行った時代なんですね。“人情モノの時代劇を歌芝居にしたような感じ”というと雰囲気がつかめるかも。

     ちなみに、今度私が歌う「ラ・ボエーム」もヴェリズモでして、ドロドロのストーリーをねっとりと歌うのです。特に私が担当している第4幕は、ドロドロのねっとりでございます(笑)。

     ちなみに、デル・モナコの「衣装をつけろ」は世界最高だと思います。

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