スポンサーリンク

外国語で歌うのは難しい

 たまには歌関係の記事もアップしましょう。

 世界中には数多くの言語がありますが、今回このブログで話題にする外国語は、クラシック声楽で使用する外国語です。具体的に言えば、イタリア語やドイツ語やフランス語や…とにかく、ヨーロッパの言葉です。

 我々日本人が声楽を学ぶ時に直面するのが、外国語問題です。外国語、難しいですよね。単語が違う、文法が違う、子音や母音の数が違う、そもそも基盤にある文化が違う等、とにかくアレコレ違うので困ります。

 すべての曲を日本語に訳して歌えれば、そんな問題は発生しないのかもしれませんが、まあそんなわけにはいきませんよね。クラシック声楽を学ぶ以上、どうしてもイタリア語を始めとするヨーロッパの言語から逃げることはできません。

 特に初学者の頃、何気に外国語の歌を歌ったところで、我々が歌うと、どうしても外国語ではなく、カタカナっぽく聞こえてしまうのは、アルアルな話です。だって日本人だもん。何も考えなければ、外国語の歌と言えども、日本語の歌の発音の延長線上で歌ってしまうわけです。

 でも、そればダメなのです。なぜなら、日本語と、クラシック声楽で使っている外国語は、歌うだけの事に限って考えても、あれこれが根本的に違っているからです。

 私が感じる一番の違いは、母音の深さ…と言うか、母音の音色が違うと思ってます。例えば、日本語“ウ”とドイツ語の“U”は、同じ種類の母音のはずなのに、全然違うでしょ?

 なぜ違うのか? 無論、言語が違うから違うのですが、なぜ言語の違いで、そんなに大きく違うのか? それはその言語を使っている人が違うからです。つまり、我々と彼らの違いが、言語の違いに反映しているからです。

 では我々と彼らの違いとは何か? 人種の違いですね。黄色人種と白色人種の違いです。アジア人とヨーロッパ人の違いです。そしてそれは…骨格の違いです。

 なぜ、ヨーロッパ語の母音が深いのかと言えば、彼らの頭蓋骨が我々よりも前後に長いからです。前後に長くて、そのために口腔内の容量が大きくて、それで母音に限らず、彼らが発する音声のすべてに深みが加わるからです。

 よく「歌う時はアクビのクチが良い」と言われますが、あれって、要するに擬似的に白人の口腔を再現している…わけです。

 我々アジア人は、残念な事にカラダが小さいし、顔も平たいです。口腔内の容量は少なめで、前後に短いのです。それを何とか解決しようとすると“アクビのクチ”にせざるをえないのです。

 ヨーロッパ人のマネをするのが良い…と言われると、なんか悔しい気もしますが、そもそもクラシック声楽って、彼らの音楽だし、もっと言っちゃえば、クラシック音楽なんて、彼らの民族音楽で、彼らのローカルな音楽なんです。だから、理想を求めれば、彼らのアレコレを真似て、白人っぽい声を追求していく事になるわけです。

 まあ、猿真似かもしれませんが、猿真似上等ですよ。マネるは学ぶの第一歩ですからね。

 我々がクラシック声楽を学んでいく事は、もしかすると、彼らが演歌とか民謡とかを学んでいくようなモノなのかもしれません。そう考えると、外国語が難しくても、それは当然だし、ジェロとかクリス・ハートとか、生粋の外国人が日本語の歌を歌っていくなんて、ほんとすごい事なのかもしれません。

↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村 クラシックブログ 声楽へ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました