…なんだそうですよ。皆さん知ってましたか?
いきなり“1000Hz”と言われてもピンと来ないので、もう少し分かりやすい言葉に翻訳してみます。
ピアノの「中央ド」と呼ばれる音は、261.63HZなんですね。だから、そこから2オクターブ上のド(いわゆる女声にとってのHi-C)が、1046.5Hzとなるわけです。
ですから、歌の音程的には、男声は女声の1オクターブ低い音となりますから、カラオケ採点機の感知能力の上限が1000Hzであっても全く問題ないし、女声でもHi-Cまでの音程なら全く問題なく、カラオケ採点機が感知できるわけです。
女声でHi-Cを越える音程を使う曲なんて、ポップスではほぼ皆無でしょ? クラシック声楽でも、歌曲だとほぼありません。ですから、この辺りに音程感知の上限があっても、問題ないのです。
だってここよりも上の音って、一部のコロラトゥーラ・ソプラノ向けのオペラアリアぐらいです。もっとも、その手のジャンルの曲になると、Hi-C超えの曲も結構あるわけです。例えば、夜の女王のアリアのような超高音を駆使する曲はもちろんですが、普通のプリマドンナオペラのアリアにも、決めの音はHi-Cよりも高かったりします。「椿姫」の第一幕のアリアなんて、最後はHi-Esとかですから、カラオケ採点機の感知するところではないけれど、元々オペラアリアをカラオケで歌う人なんて少数だから、そこらへんは問題ないんでしょうね。
つまり、1000Hzまで音程の正否の判断ができれば、カラオケ採点機としては必要十分条件を満たしているといえるわけです。
1000Hz、これがカラオケ採点機の感知能力の上限であり、そのために、音程の正否は問題なく判断できるでしょう。しかし、これでは歌声が美しいかどうかの判定は出来ないって事になります。
歌声の美しさの基準には色々とあるようですが、最近有名なのは“シンギング・フォルマント”の有無です。シンギング・フォルマントがたっぷり現れる声は美しく、そうでない声はそれなり…というのが、最近の学説の一つです。
で、このシンギング・フォルマントってのが、3000Hz前後あたりにあるんだそうです。つまり、カラオケ採点機では、シンギング・フォルマントが感知できないので、声の美醜の判断は出来ないって事になります。
まあ、でもそれができないのも、ここ数年だけかもしれませんね。機械の進歩って、時として人間の想像を越える部分がありますから。今よりも高速なCPUがより安価に出回るようになれば、やがてカラオケ採点機でシンギング・フォルマントの有無も測定できるようになるかもしれません。
だって、カラオケって、ほんと、進化してますよね。私は、歌詞本を見ながら、8トラックに伴奏音源の入ったカラオケの時代から歌っていますが、それと比べると、今の通信カラオケって、全く違いますって。ほんと、別物です。それを考えると、カラオケって、どこまで進化するんでしょうね。楽しみでもあり、恐ろしくもあります。
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コメント
採点してくれるカラオケ、いいですね、そんな最先端カラオケに行ってみたいな。
機械が音程やら歌い方やら細かく?採点してくれて、「はい、あなたは百点満点で三十五点です」とか言われちゃったらちょっとメリますね。
でも、一人カラオケは私にとってはハードルが高すぎますから、だれか誘ってくれないかなあ[E:confident]。
でも、待つって言ってもカラオケが好きな友達っていないんですよ・・・、この際、最新型カラオケ機の見学がてらだれかを誘って行ってみようかしら、と思いました。
だりあさん
実際、最近のカラオケは、なかなかハイテクですごいですよ。音程の正否だけでなく、消費カロリーとか、そんなものも計測してくれます。一人で行っても、たぶん、楽しめます。でも、一人カラオケはやっぱりハードル高いですがね。