三週間ぶりに、フルートのレッスンに行ってきました。先生の都合(入院&手術)で1回、私の本業が忙しすぎて1回って休んでしまったので、久しぶりのレッスンです。
それにしても、最近は、ほんと、本業が忙しくて、なかなかフルートのレッスンにも行けないし、自宅での練習もままなりません。先日、私のフルートを見ていたら、フルート管体に変な曇り方(サビです)がある事に気づきました。放置する事が多くて、愛情をそそいでやれなかったので、サビちゃったみたいです。銀のサビには「白サビ」と「黒サビ」がありますが、私が見つけたのは、黄色っぽいサビです。茶色に近い黄色でテカテカした感じのサビです。全体がこのサビで覆われたら、ゴールドフルートみたいでカッコいいなあ…なんて思ってしまいました(笑)。
それはさておき、三週間ぶりで、極端な練習不足でしたが、ロングトーン練習はかなり上手に出来ました。やっぱり、色々積み上げてきたものは、少々休んでも何とかなるみたいです。
さて、エルステ・ユーブンゲンは14番です。音階をベースとしたメロディなので、曖昧な暗譜でも何とかなるかも…と期待しましたが、やっぱり甘かったです。やはり、ところどころ記憶にモヤがかかっていて…、まあ次回にご期待です。15番は当然、暗譜なんてしておりません。
プチ・エチュードは13番ですが、実にたどたどしい演奏しかできませんでした。譜読みがまだきちんと出来ていなくて、臨時記号がやたらと出てくるのですが、そこがなんともうまくいきません。h-molなので、ただでさえややこしいのに、B#とかE#とかA#とかが、ナチュラルな音と混ざって出てくるんだから、演奏しながら迷子になってしまいます。譜読みをきちんとして、よくよく吹き込んでくれば、間違えずに済むのでしょうが、とにかく練習が決定的に不足しているので、あっちこっちで演奏が止まって、先生に叱られどうしでした。
いい年したオトナだけど、あんまり出来なくて、不甲斐なくて、泣いちゃいそうになりました。もちろん、オジサンが泣いても見苦しいだけなので、実際には泣きませんが、もしも私が可憐な乙女だったら、ポロポロ泣いていただろうなあ…。それぐらい、追い込まれました(自業自得だけどな)。
譜読みもダメでしたが、前打音をもっと鋭く短く演奏する事も注意されどうしでした。いやあ、つらかった。
さて、雑談です。今、世間ではボツボツと入試のシーズンとなりました。受験生の皆さんは、これから本番を迎える方も大勢いらっしゃっていると思います。
で、大学受験の話から「日本には音大の数が多すぎませんか? 毎年毎年、そんなにたくさんの卒業生を出して、どーするんですか」という話になりました。結論はいつものように「経営のためには、たくさん生徒を入学させなきゃならなくて、たくさん入学させたら、たくさん卒業させなきゃならない」という、身も蓋もない結論になりました。
「どこの学校でも、首席の子ぐらいしかプロになれないのに…。分かっているのに、あんなにたくさん入学させて…ほんと、罪だよね」って話になりました。とにかく、あまりに音大卒業生の数が多すぎて、実力もロクにないのに『音大卒』の資格を持っている人が多いのです。
音大出ているだけで、自分の専攻楽器ですら、きちんと演奏できない人も大勢いるわけだし、演奏は出来ても他人を指導することはできない人も大勢いるわけで、音大卒と言えども、どうにも音楽の世界では、生きていかれない人がたくさんいるのだそうですし、他業種へ転向して就職と言っても、なかなかツブシがきかないのが音大卒なんだそうです。
そのため、音大を卒業して、音楽家として、ちゃんとした実力を持っている人でも、音大卒者の圧倒的な数の中に埋もれてしまって、なかなかチャンスもつかめず(力がありながら)音楽の道で食べていけない人が出てしまっているのも、現状なんだそうです。
「ドイツのように、音楽家も免許制にして、演奏するにも免許が必要にして、教えるにも免許が必要にしちゃえばいいだ」とかいう話になるわけです。まあ、確かに法学部を卒業したら全員が法曹界で働けるわけではなく、医学部を卒業したからと言って全員が医者になれるわけではないのです。きちんと司法試験なり医師国家試験なりを合格して資格を得てから、さらに修行を重ねて、その道のプロになっていくわけです。音楽家も、同じように免許制にして、音大を卒業したら、免許を取得して、きちんとした実力のある人だけに、音楽の仕事のチャンスが与えられるようになれば、ロクでもない子がプロぶる事もできず、もっと仕事を効率よく回していけるんじゃないかって事になりました。
でもね、この話も、一見良さそうですが、実は全然現実味がないんですよね。と言うのも、これをやっちゃうと、実力が不足していても、なんとか頑張っている人たちが露頭に迷ってしまうわけで、それはちょっと罪深い事なのかもしれません。20代の若者ならともかく、40代ぐらいになって、自分の教室をビジネス的に成功させている人に「あなたは音楽演奏の実力がないので、免許発行できませんから、廃業してください」とは言えませんからね。それはきびしいです。それにだいたい、演奏家としての能力と、ビジネスマンとしの能力は、全然別だしね。
それに現実的には、音大卒という資格が、音楽家としての免許みたいなモノになっているのが、我が国の通例だしね。
まあ、音楽家としての腕前がダメダメでも、それで誰かを殺すわけでもなければ、傷つけるわけでもない。そこは医者や弁護士とは違うわけです。音楽家の資格を国家資格なんかできちんとしなくても、世間には悪影響は与えませんからね。やっぱりわざわざ免許制度にするのは、大変だと思います。
でも、それはそうとして、専門教育をきちんと受けて、専門家としての力を身につけて、本人もその世界で働くことを希望しているのに、その職業につけない現実があるのだとしたら、専門家の養成方法や、若手を業界に迎える方法に、問題がある事は、言えるんでしょうね。
結論は、日本には音大の数が多すぎる事が問題なのかもしれないね…って、話が振り出しに戻っちゃいましたね。
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コメント
おはようございます
音楽家は学歴より資質ですよね
音楽科出てコンクール優勝してても人間的に魅力感じない方は演奏も魅力感じないし
更に演奏よりも指導に長けた方もいますよね
ちなみに大手楽器屋さん系(Yマハ、S村)の音楽スクールは内部で教える資格試験有るみたいです
この話男性には当てはまるけど女性にはそうとも言えないような。
つまり最初からプロになろうとして音大に入る女性のほうが少ないみたいですよ。
私もこの音大を出たから娘もここへという女としての箔つけが目的、特に付属からなんかだと殆どがそうらしいと親類筋から聞きました。
音大出って女性にはそれなりの価値があるんでしょうね。
chakoさん
>大手楽器屋さん系(Yマハ、S村)の音楽スクールは内部で教える資格試験有るみたいです
そうみたいですね。でも、悲しい話です。と言うのも、これらの大手楽器屋さんは“音大卒”というものを信用していない、あるいは価値を認めていないって事ですからね。音大卒であっても、当社規定に合格していなければ講師としては採用しませんよ。音大を卒業していなくても、当社規定にさえ合格していれば採用しますよってわけでしょ?
「それが大学で、専門教育を受けてきた人に対する処遇かよ!」って、個人的に思うと同時に、音大という教育機関が、実社会にとって、いかに形骸化した存在なのかという事の証なんだと思います。
いや、悲しい。ほんと、悲しい現実です。
こんばんは。
就職してしばらくしてからフルートを再開したとき近所だからという理由だけで駅前の楽器屋さんにレッスン通っていました。
レッスンとは全く別の機会でフルートアンサンブルに参加したとき、そこの指導者(昔々地方から飛行機で吉田雅夫のレッスンに通われた方)に、「どういう先生レッスンつくか、自分で選ばないといけない。なんであんなところに通うの!!」と言われたことがあります。ついでに、その指導者の方のレッスン受けたいとこちらから一言もいったことありませんが「XX(指導者の方のお名前)スクールには入れないわよ!!」と言われたこともあります。
全く意味不明で今から思えば笑い話です。この方も生徒さんとかその親御さんからは信じられないくらい評価は高いです。
全く別のつてでアマオケの仲間から紹介していただいた元師匠のレッスンはテクニカルな面は少なくてほとんどカウンセリングみたいな感じでしたが、今でも思い出しながらさらっています。
素晴らしい師匠と出会うまで時間はかかりましたが、いい経験です。
> 臨時記号に迷う年頃
http://imslp.org/wiki/Special:ImagefromIndex/18417
アンデルセンのop.15のエチュードはNo.3が大好きで最初の頃は順調に進みましたが、No.13あたりで挫折してしまいほったらかしてしまいました。ボケ防止のためにもさらっておきたいです。
フラット系はダブルフラットも含めてなんとかなるような感じですが、ダブルシャープはなぜかめんどくさいです。
失礼しました。
extajijiさん
>この話男性には当てはまるけど女性にはそうとも言えないような。
私が思うに「きちんとした音楽家を輩出している音楽大学で教育を受けた学生には(男女問わず)当てはまるけれど、そこらのボンクラ音大(失礼)の学生さんたちが相手では、そうとも言えない…」じゃないかな?
と言うのも、今の時代、女性であっても、男性と伍して社会を渡り歩いていかなければならない時代ですし、特にキャリア志向(音楽家として成功するのも、一種のキャリアでしょう)の強い女性は、男性以上にガチでタフでハングリーです。
>女としての箔つけが目的
…ありますね。学力が低くて、ブランドのある大学には行けず、かと言って、高卒じゃなんだし、地方の無名大学や専門学校あたりに入学されるのは、親として恥ずかしい…と思われた、お金持ちの方が娘に音大進学を薦めると言った事は、よく聞きます。音大卒なら経歴として悪くない…って勘定するんだと思います。また、教育現場では(ひどい話ですが)教師が「君は学力が不足気味だけれど、家庭も裕福のようだし、小さい時からピアノ習っているんだろ? だったら音大に進みなさい」という進路指導している事も、よく聞きます。
そういう事実があるから、音大卒なのにピアノも弾けない卒業生が大量発生するだし、「あそこは音大じゃなくて、キャバ嬢養成学校だ」とか言う悪口もよく耳にする話です(ほんと、キャバ嬢に失礼だと思いますよ)。
でも、昭和の時代ならともかく、世知辛い今の時代に、音大出たからと言って“女性としての箔”なんて、付くのかしらね? むしろ「あの娘は勉強できないから音大に行ったのよ」って言われるだけじゃないかしらね。これもまた、音大できちんと勉強した学生さんや音楽家さんたちに失礼な物言いですが、そういう事を言われているのも事実です。
tetsuさん
師匠選びは難しいですね。実際、どの先生に教えを請うかで、演奏の上達はもちろん、音楽とのつきあい方や楽しみ方までも、強く影響を受けると思います。それに、どんなに良い先生であって、自分と相性が悪ければ、どうにもなりませんからね。
アンデルセンか…私はいつになったら、アンデルセンのエチュードにたどり着ける事やら? H先生のカリキュラムでは、アンデルセンのエチュードは、まだまだかなり先なんですね。ほんと、私の場合、生きているウチにたどり着けるのかしらというくらいに、先に学ぶ予定の教材です。
愚痴っても仕方ないので、頑張るしかないので、頑張ります(笑)。
>フラット系はダブルフラットも含めてなんとかなるような感じですが、ダブルシャープはなぜかめんどくさいです。
ダブルな臨時記号とは、今だに面識がない私ですが、その面倒くささは想像できます。シングルですら、これだけ手こずっている臨時記号さんなのに、それがダブルで来たら…私、気絶してしまうかもしれません。
音大卒。ひと昔前なら?かなりいい家の見合いがわんさときて、実際にいいとこの奥さまに収まるケース多々ありました。今はいいとこの家の娘もキチンとお勉強し、またそれを迎えるいいとこの息子のいる家もちゃんと勉強したお仕事できるひとが欲しいらしくて、前より音大卒の需要?はないかも。。。声楽科はとくに、いい奥様的な人が多かったんだがな。楽器はまだ教わりたい人が結構いるが、歌はさ、生徒もまばら?やっぱ、合唱人がこんなに沢山いても、声楽習う、そこまでする人がなかなかいませんね、お勤め、Y社とか声楽科もとるのかしら?皆さん、ピアノだけじゃなく、歌も習ってみませんか?(笑)
アデーレさん
音大卒が花嫁修業として有効だった時代は、地方の事情はよく分かりませんが、都心部では、すでに終わってしまったような気がします。だいたい、子どもの数が激変した現代では、“音大卒業 -> 自宅でピアノ教室開業”が、ほぼムリポになっているわけで、音大出ただけの人たちは、ほんと、どーしたらよいのでしょーねー?
今の時代、箔をつけるなら『ピアノが弾ける』ではなく『いい大学を出ている(=勉強ができる)』なんだろうと思います。
>Y社とか声楽科もとるのかしら?
人柄が良ければ取ってもらえると思いますが…やはりY社にせよ、K社にせよ、S社にせよ、楽器屋さんは楽器を売ってナンボですからね。楽器の演奏ができる人は便利に使えますが、歌が歌えるだけの人は使いみちが狭いです。せめてピアノが達者ならいいのでしょうが…だったら掃いて捨てるほどいるピアノ科卒の人の方に軍配があがるでしょうね。