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音楽なんて、オトナになってから始めたのでは、遅すぎませんか?

 「英雄ポロネーズが弾けるようになりたいので、ピアノを習いたいです」 そんな事を言って、街のピアノ教室の門を叩く生徒がいたら、先生として、どう思うでしょうか?

 問題は、その生徒の才能と…年齢でしょうね。まあ、才能は人それぞれだし、簡単に分かりませんから、まずは年齢で考えてみましょう。幼稚園ぐらいの子ならば(幼稚園で“英雄ポロネーズ”という曲を知っているかは別として)、先生としては、大歓迎でしょう。しっかり教えて、ぜひ立派なピアニストに育ててみようと思うかもしれません。

 小学校低学年の子だとどうでしょうか? 自分から申し出るような子なら、真面目で熱心でしょうから、受け入れたいと思うかな? 音楽経験の全く無い、小学校高学年ぐらいの子だと、どうでしょうね。英雄ポロネーズに到達するかどうかは疑問だけれど、その心意気を買って、ひとまずレッスンを始める…でしょうね。

 中学生や高校生だったらどうでしょうか? それも全くの素人で、そんな年齢になってしまった人だったら、どうしますか? 英雄ポロネーズにだけしぼったレッスンをするならともかく、色々と力をつけて、その結果、英雄ポロネーズが弾けるようになる…という事は無理でしょう。実際、音大受験希望者ならともかく、一般の中高生だと勉強に部活に忙しくて、いくらやる気があっても、ピアノの練習自体が難しい時期です。先生としても「この子は何を言っているのかしら?」と思ってしまうかもしれません。

 50歳を過ぎた、音楽の素人のオジサンが「英雄ポロネーズが弾けるようになりたいので、ピアノを習いたいです」なんて事を言い出したら、どうしますか? 客観的に見れば、本人がいくら望んで頑張っても、まあ無理ですね。絶対に弾けるようにはなりません。

 無理だから断りますか? それとも無理を承知でお茶を濁してレッスンさせますか? 
 そもそも論を言っちゃえば、ピアノという楽器が難しすぎる楽器なんだと思います。プロにならなくても、アマチュアとして楽しめる程度に弾けるまでに、相当の年月と努力と才能と経済力が必要です。50歳過ぎた素人が気軽に始めてマスターできるような楽器ではありません。

 おそらくヴァイオリンも同じような感じでしょう。管楽器は、木管にせよ金管にせよ、中学校のブラバンで始めました…という人も多いので、中高生ぐらいから始めれば、そこそこイケるのかもしれませんが、やっぱりオトナになってから始めたのでは、たかがしれてます。ポピュラー系のギターやシンセだって、やっぱり中高生ぐらいから始めていないと、色々と厳しいですね。

 ひとまず才能は度外視するならば、ピアノやヴァイオリンなどは幼少期から、その他の楽器も中高生の頃から始めないと、楽しめる程度には上達できないのではないかと思います。つまり、乱暴な言い方をするならば“音楽なんて、オトナになってから始めたのでは、遅すぎる”と言えるのかもしれません。

 まあ、オトナになってから始めるなら、所詮は趣味の範疇です。“自分なりに楽しめる程度でかまわない”と割り切るなら、それはそれでアリですけれど…。

 そこへ行くと、たぶん、歌の世界は違います。クラシックであれ、ポピュラーであれ、歌の場合は、始めるのに遅すぎるという事は、たぶん無いと思います。たとえ音楽の素人であっても、良い指導者と巡り合い、自分の声に合った曲を選ぶならば、数年真面目に頑張れば、たいていの人が聞ける程度の歌を歌えるようになります。プロと同じ楽譜を使って、上手い下手の違いはあっても歌うことが出来るようになります。

 そういう事からすれば、歌の場合は“音楽だからと言っても、オトナになってから始めても、十分に楽しめる”って言えるのかもしれません。

 なので、子どものうちに音楽に目覚めたのなら、楽器にトライしてみると良いし、オトナになってから音楽を始めたいのなら、歌にチャレンジするのが良い…というのが、私の結論です。

 そうは言いつつ、いい年してフルート吹いている私なんですけれどね(笑)。

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コメント

  1. まきりん より:

    こんにちは。
    一言に反応です。
    ロッテといえば…
    「お口の恋人ロッテ提供 ロッテ歌のアルバム」で始まる歌謡番組が大好きでした。
    動画で検索したら、音だけですが色々でてきて、とても懐かしいです。

    もう、何十年も前の番組ですが、そんなに昔から韓国企業は日本に入り込んでいたんですね。
    老犬ブログの一言欄でお花畑だった私の頭もやっと覚醒しました。
    最近の関心事は皇室のお宝がヤフオクで売買されていて、その時効が近づいている事です。
    秋篠宮両殿下がブラジルを公式訪問されています。
    ちっとも報道されないのが残念です…

  2. アデーレ より:

    私も10年位前に声楽をやる前はピアノにはまり、本気で幻想即興曲を弾きたいと思ったりしました!ところが、イヤー、難曲なんです、やっぱ!右手と左手のテンポか合わせられないし、《弾ける人はどの箇所かわかるよね?》ほんと、これこそ、初心者は無理無理でした!でも、懲りずにバラードとか挑戦してました。まあ、どうしてもショパンがいい!と思ってました。
    その後、声楽にはまり、しかし、背伸びする癖は相変わらず!リートよりやっぱ、アリアでしょ、ってかんじ。どんどん、高音開発、頑張ってます!やっぱり、レイトスターターは時間が限られるから、高望み傾向。ピアノも歌もマイペースにやれば大丈夫、かなりのレベルいけると思う。あら、あの人、なんだか凄!!と師匠に思われるくらい弟子の中でもヤル気で吐出しましょうよ、笑
    頑張れ!!レイトスターター!

  3. すとん より:

    まきりんさん

     今日のテレビニュースでは、辺野古の本体工事着手に反対するプロ市民の皆さんの事を長々と報道していましたね。あれは報道するフリをして、全国放送でプロ市民の方々を応援し宣伝しているわけです。タチが悪いですね。普天間飛行場をそのままにしておけない事は分かった上での、出来レースってヤツです。

     マスコミの皆さんが、サヨクな皆様の活動は熱心に報道しても、もっと肝心な事は報道しないのは、いつもの事です。困ったものです。

     秋篠宮殿下のブラジル訪問って、日本とブラジルの外交関係樹立120周年を祝っての、ご訪問なんだそうですね。ブラジル各地を巡り、様々な記念行事に臨席され、ブラジル大統領を表敬し、ブラジル在住の日本人や日系人の方々を励まされにいくんだそうです。まあ、そんなに大々的に取り上げるべきニュースではないのかもしれないけれど、辺野古のニュースの時間の一部を、殿下のブラジル訪問のニュース報道にしてくれても良かったのになあって思いました。

     ちなみに、本日は、国連大学創立40周年のお祝いとやらで、国連大学の学長さんが天皇陛下をお訪ねになって、お言葉をたまわったそうだけれど、国連大学って何なんでしょうね? なんかそういう解説ニュースとかを報道してくれてもいいのにな。

  4. すとん より:

    アデーレさん

     レイトスターターでは、なかなかピアノだと難曲には取り組めませんが、オペラ・アリアに挑戦するのは、必ずしも無謀というわけでもないので、お互い頑張りましょう。Y門下では、レイトスターターのお姉さま方が、キラ星のようなオペラアリアを歌ってます。声楽だと、為せば成るのかもしれません。

     ってか、Y先生の奥方のF先生ご自身が、プロのピアニストから、オペラで主役を歌う声楽家に転身された、いわばレイトスターターさんですからね。レイトスターターでもプロ歌手になれるわけで、そこがピアノと声楽の一番の違いなのかもしれません。

    >レイトスターターは時間が限られるから、高望み傾向

     これからの人生の中で、今日が一番若い日なのですから、高望み上等です。…ってか、どんどん高望みするべきです。

     前の門下にいた時、私の母よりも歳上なお姉さまがいらっしゃったのですが、その方が発表会の時に、勇気を出して先生に歌いたい歌を申し出たのだけれど、先生からは「来年、歌いましょう」とはぐらかされて、別の(歌いたくもない愛唱歌)を発表会で歌っていました。本当は、愛唱歌よりも歌いたい歌があるのに…と、とても残念そうでした。

     年を取ると、来年があるかどうかも分からないです。いつまでも健康でいられる保障はないですし、自分が健康でも家庭に何かあれば歌を止めざるを得ません。だから、来年の事を考えるよりも、今を考えないといけないと私は思います。ちなみに、お姉さまは、その時の希望曲を歌う機会を、まだ先生からいただいていません。以前「もう、先生とは無関係のところで歌っちゃえば?」とアドヴァイスした事もありますよ。なんか、可哀想だなあって思います。

     ピアニストさんのアテがないなら、いい人を紹介してあげられるし…さあ。

  5. tetsu より:

    こんばんは。

    元師匠曰く、音程の感覚の違いは育ちの違い、みたいなようでで教わる世界ではありませんでした。
    ピアノ先生のかみさんはノイズではない調性のある曲の調性はわかるみたいです。こちらは半音くらいは平気でずれているので怖いです。
    以前書いたかもしれませんが、昔流れでいた440Hzの時報を低すぎて気持悪いと言っていたヴァイオリニストの言葉は忘れられません。
    周囲で鳴っていれば何となく合わせようとしますが、こちらは単独で聴くと1,2ヘルツの違いはだめです。

    幼少期にヴァイオリンさらって、10歳過ぎにフルートへ転向(このような経歴はみたことありませんが)すると最強かもしれません。

  6. すとん より:

    tetsuさん

     知り合いの指揮者は「音感は記憶力」と言ってました。だから幼い子は労せず身につけ、年を取ると習得できなくなるんだそうです。物事をポンポン忘れてしまうオジイサンだと、もはや音感獲得は無理なんでしょうね。

     そこがレイトスターターの悲しい所…なのかもしれません。子どものウチでなければ身につかない能力というのが、確かに存在しますからね。

    >幼少期にヴァイオリンさらって、10歳過ぎにフルートへ転向

     確かに最強ですね。ヴァイオリンでなく、ピアノでもいいと思いますよ。私も子どものころにピアノ、習いたかったなあ…。

  7. chako より:

    50オヤジはフルートレッスン心折れそうになってますよ(笑)
    良いことは自分で好きな楽器買えることかな

  8. すとん より:

    chakoさん

    >良いことは自分で好きな楽器買えることかな

     そうそう、大人の趣味人にとって、もしかして最大の魅力が“自分で好きな楽器を買えること”かもしれません。子どもじゃ、好きな楽器を買うなんて、とても無理だからね。

    >50オヤジはフルートレッスン心折れそうになってますよ(笑)

     私の場合は、心が折れる以前に、練習できなくて、冷や汗ばかりかいてます。

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