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Blu-rayって本当に必要なの?

 まず、Blu-rayとDVDを含めた、映像ディスクと呼ばれるモノの市場が年々縮小化しているという前提があります。つまり、いわゆるネット配信であるとか、多チャンネル化の激しいテレビとか、YouTubeなどの無料映像配信サービス(への違法アップロード)とかに喰われているという事になります。まあ、時代の流れとして「映像を入手するのに、今更ディスク購入でもないでしょ?」ってことになるのかもしれませんが、それでもディスク全廃にはなかなかならないと思います。いくら音楽のネット配信が盛んになってきたからと言って、そう簡単にCDがなくならないように…ね。もっとも、握手券をつけなきゃ売れなくなるほど、今のCDは商売的には厳しいし、実際に映像ディスクの方だって、ファン感謝イベント券などをつけて販売しているわけだから、同じようなものか!

 問題は、音源はCDという一つのメディアしかないのに、映像の方はBlu-rayとDVDの2つのメディアがあるって事です。まるでビデオ黎明期のVHSとBetaみたいな感じです。メーカーの生産コストを考えると、2方式のまま併売するのではなく、一つの方式にまとめるべきだろうなあって思うわけです。

 「だったら、古い規格であるDVDを止めて、新しい規格のBlu-rayに統一すればいいじゃん」

 話はそんなに簡単じゃないんですよ。と言うのも、Blu-rayって、あんまり売れてないんだそうです。

 確かに世の中の流れとして、少しずつDVDの売れ行きが下がり、Blu-rayの売れ行きが上がっているのは事実です。ですが、やがてはBlu-rayの売れ行きがDVDの売れ行きを越え、Blu-rayに統一されるのは時間の問題…とは、簡単には言えないのです。と言うのは、Blu-rayの売れ行きの上がり方よりも、DVDの売れ行きの下がり方の方が圧倒的に大きくて、映像ディスク全体としては、売れ行きがダダ下がりなんです。

 つまり、Blu-rayがDVDを凌駕する前に、Blu-rayとDVDを含めた映像ディスクそのものが売れなくなる…という未来予想図が、もうすぐそこまでやってきているって、わけです。

 それぐらいに切羽詰まった状況なのに、いまだにBlu-rayとDVDの2方式併売を続けているなんて、映像ディスク商売の寿命を自ら縮めているだけじゃないの?って話になってくると思うんです。

 実際、Blu-rayは売れていないそうです。映像ディスクの販売量全体の1/3がBlu-rayで、残りの2/3がDVDだそうです。

 「Blu-rayって、全体の1/3も売れているんだ。だったら、もう少し我慢すれば…」

 問題は売れているジャンルの問題かもしれません。実はBlu-rayが売れているのは、アニメだけなんです。アニメBlu-rayは、DVDの倍近い売上があります。でも、その他のジャンルは、もう圧倒的にDVDなんですよ。アニメの次にBlu-rayを売っているのが洋画なんだけれど、その洋画だって、DVDの方がBlu-rayの倍程度売れているわけです。ちなみに、Blu-rayの売上の半分程度はアニメなんだそうです。だったら、

 アニメはBlu-ray、その他はDVD……でいいんじゃないの?

 だってね、同じ作品を購入するのに、DVDではなく、わざわざBlu-rayを購入する理由ってのは、私には分からないもの。

 Blu-rayって、DVDと較べて、高いんだよ。だいたい、同じ内容なのに、Blu-rayの方が2000円か、もう少し高価なんだよね。「Blu-rayの方が画質が良いんだよ」という人もいるけれど、少なくとも私には、Blu-rayとDVDの画質の違いなんて、全然分からないし、それ以前に、画質の違いに全然こだわり無いし(笑)。

 「すとんさん、Blu-rayを持っていないから、そんな事を言うんだよ」

 いえいえ、一応Blu-ray持ってます。実は映画版の「オペラ座の怪人」のBlu-rayを持っています。元々DVDで持っていたんだけれど、DVDは日本語吹き替えなしで、Blu-rayは、以前テレビ放送の際に使用した、劇団四季の台本による同劇団歌手たちによる日本語吹き替えが新しく挿入されたので、その吹き替えを目当てに改めて購入したわけです。なので「オペラ座の怪人」に関しては、DVDとBlu-rayの両方を持っているわけです。

 日本語の吹き替えは面白かったですよ。だいたい、私は、映画は字幕ではなく吹き替えで見るタイプの人なので、たとえミュージカルであっても、吹き替え版がある方がうれしい人なんです(アナ雪だって、字幕じゃなくて吹き替えで楽しむ人だもん)。それに「オペラ座の怪人」の字幕って、間違いが多くて、とても読めたものじゃないしね。だったら、劇団四季の台本で上演してくれた方が、何倍もマシってもんです。

 でもね、オペラ座の怪人のBlu-rayを見て、つくづく思ったんです。「Blu-rayの方が画質がキレイって言うけど…実のところ、ほとんど同じレベルで、違いがよく分かんない」「再生中に、プレイヤーが止まってしまうので、鑑賞する時間に気をつけないといけない」

 そうなんですよ、我が家では視聴途中でBlu-rayが見れなくなってしまう事があるんです。

 実はウチは、ケーブルテレビの契約をしていて、テレビにせよ、ディスクにせよ、HD録画にせよ、ケーブルテレビ会社から借り受けたセットボックスという機械を使用しているんです。このセットボックスはケーブルテレビ会社からのレンタルなので、自分で自由に機械を選べるわけじゃないんです。で、我が家にあるセットボックスでは、DVDを再生しながら、HD録画は可能なんですが、Blu-rayを再生しながらのHD録画はできない仕様なんです。ですから、HDの予約録画を入れていると、録画が始まった途端に、Blu-rayの再生が打ち切られてしまうのです。つまり「Blu-ray、使えねー」なんです。

 ですから、DVDと内容が同じで、画質や音質もほぼ同じで、高価で、視聴時間に制限のあるBlu-rayを、わざわざ購入するなんて、よっぽどの事が無い限り、私には出来ないのです。

 でもね、世の中には、DVDでしか販売されていないソフトもあれば、Blu-rayでしか販売されていないソフトもあるんです。DVD派の私にとっては、Blu-rayでしか販売されていないソフトが購入できない悔しさがあったりするわけなんですね。悔しさはあるけれど、でもそこで頑張ってBlu-rayの購入は…しないんです。だってBlu-rayって不便なんだもん。もしも、その画像がDVDで販売されたら、購入していたかもしれないけれど、Blu-rayで販売されているので購入しないで諦めちゃうわけです。

 これってメーカーさん的には、良くない事じゃないの? おそらく生産コストを考慮して、DVDとBlu-rayの両方での生産を諦めて、片方だけに絞ったんだろうけれど、その結果、お客を逃しているんじゃダメだよね。

 もう、こうなったら、業界的に『アニメはBlu-ray、その他はDVD』って棲み分けを始めちゃったらいかがかしら? 先細り必死の業界なんですか、稼げる今のうち、徹底的に稼いで、次の商売の軍資金を貯めなきゃだめなんだから、無駄な生産コストをかけたり、ビジネスチャンスを逃していちゃだめでしょ?

 アニメ以外で、Blu-rayって本当に必要なの?

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