[それほど熱心ってわけじゃないけど]スーパーピアノレッスン(再放送だけれど、また始まりましたね)とか、ぴあのピアとかを見ていると気がつくことは、あそこでピアノを演奏する、おそらくすっごくピアノがお上手な方々は、揃いも揃って、ピアノを叩いて演奏するんですよ。人によって叩き方はもちろん違うのだけれど、擬音で表現すると、ゴーンとか、ガツーンとか、カーンとか、そんな感じ。タララララ~って流れる感じではなく、ゴッガガガガガーって力強い感じ?
無論、今のは弾き方の表現であって、出てくるピアノの音は、軽やかだったり、フワフワだったりするんだけれど、弾き方はみなさん、無骨。少女マンガのピアニストのような弾き方(分かりますか?)のようでは全くないんです。
対して、私が数多く見てきたピアノの発表会の演奏者諸君は、比べちゃいけないとは思うけれど、この手の無頼派の演奏家は約一名(高校生くらいの男の子。無頼派だったけどちょっとガサツな演奏してました)を除いて、いませんでした。みなさん、流暢にまるで少女マンガのピアニストのような、ピアノを叩くというよりも、なぜるように弾いてました。
違いは、指の運動をメインに弾くか、腕の運動をメインに弾くかの違いではないかと、素人的には考えます。テレビに出てくる人たちは、腕をたくさん使って弾くんですね。人によっては、腕に体重を掛けて、椅子の上で跳ね上がったりもします。対して、もう一方のかわいいピアニストさんたちは、指で鍵盤を押すように弾く。肩は開き気味で姿勢は前のめり。上体は音楽というよりも気分によって前後に揺れる感じ。
素人さんが上手ではないのは、当たり前なので、そこを責めては可哀相というものだけれど、やはり上手な人達は、ピアノを叩いて演奏している。叩いて、鳴らして、響かせて弾いている。そこなんだろうね、ポイントは。
テレビに出てくるような人の演奏を見ていると、ピアノってやっぱ、打楽器だなあと思う。確かにメロディーも弾くけれど、ヴァイオリンやフルートとは異質な、どっちかというと、スチールドラムやビブラフォンに近い感じの打楽器。そこにピアノの本質があるんじゃないかと思う。
そして、ピアノ=打楽器、って事に気づく事も、ピアノ上達の大切な階段なのではないかと思ったりします。
コメント
ぎゃはははは!!すとんさん、するどすぎです!!
まさにそうなんですよ。
という私も、今「腕の使い方」については実習中です。だからこそ、腕の脱力の問題、フォームの問題が出てくるというわけ。
フォルテレガートの部分なんて、指に任せてたら弾ききれないんですよ、ほんと。私がやってるのはモーツァルトだから、ダイナミクスは単純にふぉるて~、ぴあの~だけなんですけど、ロマン派とか、ロシアものなんかだとほんとに…。
そんな無骨な動きをしているのに、繊細なコロコロトリルを出せる。ピアノってすごい。(自画自賛じゃないです~)
うちの娘達も腕が使えてないと思いました。
そういう私もですが・・・。
人の演奏を見ていると上半身の動きや腕の使い方が目に付いて仕方がありません。
音楽に反映されている人はよいのですが、動いている割に音楽に反映されていない人も!
でもミシェル・ダルベルトさんにしてもミシェル・ベロフさんにしてもいかにもというような体の動かし方はしていませんが、音も音楽も素晴らしいです。
そこのところとても気になります~。
ところで、秋川雅史さんがいつも胸をはだけたようなシャツなのが気になっていましたが、最近の読売ウィークリーでネクタイをするとのどのポジションが下げにくい・・・とおっしゃっていました。
たしかにそのほうが歌いやすそうではありますが・・・。
すとんさんはどうですか?
そうですね。レ・フレールも、叩いています。弟の圭土君なんか、とっても叩きます。すごく大きな音が出ます。ベーゼンドルファーと言うこともあるとも、思いますけど。
上手に弾くのが大前提なんでしょうけど、上手に弾けなきゃ楽しくないでしょうけど、レ・フレールのように楽しく弾きたい。
>ことなりままっちさん
私の観察、当たってました? よかった、よかった。
ピアノが打楽器なら、その演奏には体力要りますよね。だいたい、打楽器って、男女問わず、体力系の大柄な演奏家が多いですよね。ピアニストも、外人さんは大柄な人が多いですが、圧倒的多数の日本の(プロアマ問わず)ピアニストのみなさんは、どっちかと言うと、小柄な方が多いじゃないですか。
日本のピアノニスト諸氏は大変なんだろうなあと同情しています。
>Ceciliaさん
秋川氏は別として、洋の東西や古今を問わず、男性声楽家は、オペラ以外のコンサートでは、プロでもアマでも、棒であれ、蝶であれ、ネクタイをして演奏します。
ネクタイは首に巻いてあるだけで、別に喉をギュッと締めつけているわけではありません。それに、もし喉の周辺が窮屈だとしたら、それはネクタイではなく、ワイシャツが身体のサイズに合っていないだけだと思います。
私ですか? 私の場合、普段の生活がネクタイですから、全く気になりません。
ただし、喉仏が極端に大きな人は、もしかするとネクタイ着用だと窮屈に感じるかもしれません。でも、秋川氏の喉仏は小振りですね。ま、テノールの人は、喉仏が小さめだったり、女性同様、ほとんどなかったりするので、ネクタイは邪魔にならないと思います。
それにだいたい、喉仏が大きなバス歌手のみなさん方も、コンサートの時は、みなさんきちんとネクタイ着用してますよ。
私? 私は喉仏ないです。女性同様、すっきりした喉してますよ。触ってみないと、どこに喉仏があるか分かりません。
ただ、世の中にははっきりした理由もなく、ネクタイ着用を嫌がる人々がいます。おそらく秋川氏は、そういうタイプの人なのだろうと思います。あと、営業上の必要(貴公子とか王子様のキャラで営業してます)で胸元をわざと出すように、事務所サイドからの指導があるのではないかと思われます。
>chikoさん
そうそう、レ・フレールはピアノを叩いてますね。私は一回だけ、生のレ・フレールの演奏を見た(聴いたとは書かない、だってPA越しだったもん)ことがありますが、彼らはまるで、ピアノを太鼓のように叩いて演奏します。だから、あんな音が出るんでしょうね。
彼らはたまにピアノの弦を切るそうです。あんな鋼鉄の弦を切るのだから、ピアノをなでていては切れません。思いっきり指を叩きつけているんでしょうね。
レ・フレール、私も大好きです。
毎年お願いしている調律師さんの話ですと、音大の女子学生でも、切ったりすることは珍しくないそうです。
力だけではないみたいですね。なんなんでしょうね。
ほかのメーカーのピアノは一音につき往復の弦ですが、ベーゼンドルファーは、独立した3弦なので、一本切れても、その場の演奏は大丈夫なんですって。
レ・フレールの楽譜が出たと聞いて注文したら(曲集の一曲だけなんです)、レ・フレールの曲の版権がとれていなかったと言うことで、販売中止になっていて、手に入りませんでした。いろんなブログみていると、買っている人もいるのに・・・残念!!大手の楽譜の出版社なのに、何があったんでしょう。
>chikoさん
普通の音大生でもピアノの弦を切るのですか…。確かに、そうなると力だけではないみたいですねえ。となると、タイミングとか金属疲労とかが原因でしょうか? 私の分からない世界の話みたいですね。
レ・フレールの楽譜、一度販売になったのに、今では入手困難ですか。ううむ、神田の古書街に行けばありそうですがねえ…。やっぱり難しいかな? 一度「欲しい~」って物欲に火がつくと、なかなか治まらなくなるものですよね。
To Ston
私は違った視点からピアノは打楽器だと思っています。
つまり音が減衰音でしかない、と云う事です。ですから三味線や琴も打楽器の範疇として捉えているわけで、弦楽器や管楽器のように音を膨らます事ができないところにピアノの演奏法の難しさがあるのではないでしょうか。
>松尾さん
確かに減衰音しか出せませんね、ピアノは。確かに打楽器です。
減衰音しか出せないところに、ピアノのおもしろさと大変さがあるのでしょうね。ピアノの譜面を見て、とても音数が多いなあ…、と思うことがありますが、アレなどは減衰音しか出せないことも理由の一つなんでしょうね。
音を膨らませることができない故に、たくさんの細かい音符を使ってクレッシェンドを表現したり、ロングトーンを表現したりと、色々と創意工夫をこらすのでしょうね。
そこら辺が同じ鍵盤楽器とは言え、オルガンと根本的に違うところなのでしょうね。
たびたびすみません。“打弦楽器”と言うのだそうです。中東かトルコ?の方にルーツがあって、シロフォンのスティックのような物でハープ風の楽器の弦を叩いて音を出すのをTVの“?ためになる授業?”でやってました。
>YOSHIEさん
そうそう“打弦楽器”という言葉、聞いたことありますね。それの類似で言うと“撥弦楽器”というのはギターじゃなかったかな?
>シロフォンのスティックのような物でハープ風の楽器の弦を叩いて音を出すのを
ガムランとハープのアイノコのようなものを想像しちゃいました。でも、確かにルーツとしたら、そんな感じになるんでしょうね。