TOKIAを出て、向かった先は、東京国際フォーラムのガラス棟の6階にあるG402会議室です。ここでヴァイオリンの佐藤俊介氏のマスタークラスが行われます。
マスタークラス(ヴァイオリン:佐藤俊介)
生徒さんは東京芸術大学の4年生の方。演奏してくれたのは、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番の第1楽章でした。素人耳には完璧な演奏に聞こえました。
演奏が終わって、先生との最初のやりとりがモーツァルトの演奏のスタイルについて。モーツァルトはオペラ作曲家だから、どの楽器の曲であっても、オペラ的なものを意識して演奏した方が良いとの事です。で、そのオペラ的というのは何かと言うと、複数のストーリーが同時に進行するという事です。このヴァイオリン協奏曲も、いくつもの登場人物たちがそれぞれに登場してきて歌っているような感じで作曲されているので、そこを意識する必要がありますって事です。
演奏としては、アーティキュレーションの注意をたくさん受けていました。特に、スラーの切れ目では、ほんのちょっとでも音を切って、フレーズを明確にするのは大切なんだそうです。と言うのも、スラーは、常にフレージングのまとまりを表しているのだそうです。モーツァルト自身がヴァイオリニストなので、スラーの付け方が実に素直なので、弓の使い方にも無理がないんだそうです。ただ、たまに弓使いに無理を強いている箇所があるけれど、それには理由があるので、その理由を考えて弾くことも大切だそうです。
オケ(ピアノ)が時折消えてなくなる箇所があるけれど、そういう箇所では、もっと自由にヴァイオリンを弾かないといけないわけです。それこそ、自由な感じで拍にしばられずに、カデンツァを弾いているつもりで頑張るべきなんだそうです。
その他にも、細かな注意がたくさんありました。今回は先生も生徒も日本人なので、普段は通訳をしている司会の方の出番もなく、先生も生徒さんも、声は張るタイプの人ではなく、割りとぼそぼそと話をするし、だんだんマイクの存在を忘れていたようで…ごめんなさい、私、寝ちゃいました。なので、前半の…それも20分くらいまではしっかり聞いていたのですが、その後については記憶がありません。ああ、イビキをかいてなきゃいいんだけれど、いやあ、不覚不覚。
妻に「あなたが寝ているなんて、珍しいわね」と言われました。ああ、ほんと、申し訳ないです。
とにかく、マスタークラスが終わって、会場が拍手に包まれた時に、ようやく目覚めました。短い時間だったけれど、睡眠が取れて、すっきりした私です。カラダは寝起きで、ちょびっと重かったけれど、頑張って昼ごはんを食べに行きました。
元気を出しましょうという事で、お昼は肉食をする事にしました。で、色々と考えて、ケンタッキーフライドチキンというチェーン店に出かけちゃいました。やっぱ、元気を出すなら、鳥の唐揚げだよね。で、鳥をガツガツ食べて元気を出した私は、次の演奏会場に向かいました。またもTOKIAのガレリアでございます。
ピアノ四手連弾(ピアノ:尾崎有飛、佐藤圭奈)
ブラームス:大学祝典序曲 op.80
デュカス(LeonRoques編):魔法使いの弟子
ドヴォルザーク:スラブ舞曲第1番
四手連弾とは、1台のピアノに二人並んで連弾をするというタイプの演奏です。ピアノの発表会などでよく見る“ピアノ連弾”のスタイルですね。ちなみに、ピアノの連弾には、2台のピアノを使って行うタイプのモノもあります。
今回のピアノ連弾は、高音パートを女性の佐藤圭奈氏が、低音パートが男性の尾崎有飛が担当していました。なぜそういうパート分けをしたのかという理由は分かりませんでしたが、客的には逆じゃなくてよかった…と思いました。と言うのも、この二人、体格差がかなりあったし、ピアノの向きを考えても、もしも逆に座ったなら、奥に座った佐藤氏の姿が全く見えなくなってしまうからです。
演奏は…ブラームスは、元々ピアノ連弾曲なんだそうだけれど、この曲はピアノ連弾では厳しいなあと聴きながら思いました。やはり、曲想がピアノという楽器の性能を超えているような気がします。後にオーケストレーションが施されて、オーケストラ曲になったのは、当然の事のような気がします。まあ、それを差し引いても、尾崎&佐藤氏の演奏は実にパワフルで良かったですよ。
デュカスの曲は、やはりどう聞いても、ディズニーの『ファンタジア』のイメージが抜けません(笑)。この曲を聞くたびに、頭の中でミッキーが慌てふためきます。
ドヴォルザークのスラブ舞曲は…いいですね。私はこういう俗っぽい音楽が好きですよ。この曲は、四手連弾がオリジナルなんだそうで、そういう意味ではスキのない作曲だなあって思いました。それにしても、ドヴォルザークはメロディーメーカーさんだよね。
このコンサートも立ち見だった私だけれど、私の前に立っていた女性が、実に大柄だったので、ちょっとビックリしました。私は男性の中でも、かなり大きい人なんだけれど、その私と身長がほぼ同じ。なのに、その女性の頭がとっても小さくって…。たぶん10頭身くらいあるんじゃないかしら? さらに言えば、身長がそれだけあるのに、全然ゴツくない印象でした。バレーボールとかバスケットをやっている女性の中には男性並の身長の方もいますが、そういうタイプとは全然違うわけで「ああ、こういう人がモデルさんをやっていたり、ミス○○とかになるんだろうなあ」と勝手に納得しておりました。帰り際にふと正面の姿を見かけたのですが、やはり美人でした。
いやあ、眼福眼福。
続きはまた明日アップします。
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