表題のとおりです(笑)。イル・ディーヴォ(IL DIVO)というイギリスのポップス系コーラスグループにノックアウトされました。
どうノックアウトされたのかと言うと「声に撃ち抜かれた!」って感じです。
以前からその存在は知っていましたし、気になっていましたが、積極的に聞こうとまでは思っていませんでした。だって「イケメン4人組の人気先行型の女子専門グループ」だと思ってましたもの。
私、正直に言います。イル・ディーヴォを見くびっていました、ごめんなさい。
私がノックアウトされたのは「ライヴ・アット・グリーク」というDVDです。これ、本当にすごいです。すでに1年前に発売になっているDVDで何をおっしゃる、とは言わないでくだざい。本当に見くびっていたのですから、私。
イル・ディーヴォを知らない方のために、個人的な偏見(笑)も交えて紹介します。きちんとした事を知りたい人は、こちらの公式ホームページでご覧ください。
まず、イル・ディーヴォはイケメン4人組のポップス系コーラスグループです。メンバーの国籍は色々ですが、イギリスのグループと考えて良いと思います。またポップス系と書きましたが、21世紀のポップス系ですので、そのサウンドにはロックもかなり入ってます。でもこんな書き方では、おそらく彼らを正しくイメージできないと思います。
クラシック系の方にはこんな言い方をしましょう。30歳若返った3大テノールがロック・バラードを歌っている姿、これが彼らです。すごいでしょ。
ロック系の方にはこんな言い方をしましょう。ロジャー・テイラーの容姿を持ったフレディー・マーキュリーが4人いるクイーン、これが彼らです。すごいでしょ。
ロックは苦手だよ~っとおっしゃるポップス系の方にはこんな言い方をしましょう。4人のラッセル・ワトソンがコーラスをするグループ、これが彼らです。すごいでしょ。
イル・ディーヴォは、テノール2人、バリトン、ポップスヴォーカルの男声4人組です。テノールとバリトンの3人はオペラ畑の歌手です。特にトップテナーのディヴィッド・ミラーはスカラ座で主役を歌った経歴の持ち主(日本盤デビューアルバムの解説より)だとか。またポップスヴォーカルのセバスチャンはミュージカルの人のようです。
ポピュラー系の曲をオペラ風に歌うのが、彼らの持ち味です。CDを聴いても、彼らのすごさの片鱗は分かります。すごいなあとは、常々思ってました。でもノックアウトまでは行かなかった。音響の処理が違うのか、スタジオ収録とライブ録画の違いなのか、とにかくDVDを見て、ステージの彼らのパフォーマンスを見たら、やられてしまいました。とにかく、すごい。とにかく、やんちゃ。ロックコンサートとオペラガラコンサートを同時に楽しみました、みたいな感じです。
彼らの歌唱スタイルは、まずポップスヴォーカルのセバスチャンが歌い出します。これがいわゆるツカミですね。そしてその歌声にバリトンのカルロスが絡んでいきます。
このカルロスの歌声がとてもエロいのです。エロがダメならセクシーと言い換えますが、とにかくエロエロな声なのです。バリトンの声って、本当にエロいわ。
セバスチャンが招き入れ、カルロスが腰砕けにします。十分準備が整ったところで、セバスチャンとウルスのテノール二人組が襲いかかります。テノールが二人がかりですよ、お姉さん、誰が抵抗できますか? だいたい、テノールのアクートは、もはや凶器とすら言えると思います。
これで一曲終了。DVDには16曲入っているので、これが16回繰り返されます。これはもう、ノックアウトするしかないではありませんか!
あ、アクートと言うのは声楽用語ですが、オペラ声でのシャウトだと思っていれば、ほぼ間違いないです。どの曲にもアクートの部分がありますので、普通のオペラなんかよりも、たくさんのアクートが満喫できます。
すごいです、イル・ディーヴォ。ポップスグループですが、クラシックファン、とりわけオペラファンは、一度彼らのDVDを見た方がいいと思います。それくらいすごいグループです。
そうそう、このイル・ディーヴォの日本版がエスコルタですね。この前の日曜日の「題名のない音楽会」に出演していましたが、公式ホームページはこちらです。
イル・ディーヴォほどの固定客数はまだ掴んでいないようですが、せっかくテレビにも出演した事だし、この方々も本家に負けないようにがんばって欲しいと思います。何しろ日本人アーティストだし…。
こちらの特徴は、本家よりオペラ度が低く設定されていますので、より一般の方々に親しみやすくなっている点でしょうか。ええと、私的には、エスコルタはイル・ディヴォと比べて『声が若い!』というイメージです。実際に本家より、若いのだろうしね。
まあ、30分番組一つで彼らを評価するのもなんなので、機会があったら、また改めて、エスコルタについては記事にしたいと思います。
コメント
IL DIVOって気になっていました。
Papalinさんのブログで・・・。(笑)
すとんさんはうちの夫と趣味が合うかも。
フレディ・マーキュリー(クイーン)のCDはかなりあります。
その中で私が買ったものはひとつ。
モンセラ・カバリエとコラボしているもので「バルセロナ」。
あの中の曲、日本語とかがあって笑える!
>Ceciliaさん
日本語うんぬんは、「ラ・ジャポネーゼ」のことですね。「夜明け・季節・夢・希望~」なんて、フレディーとカバリエが歌っている奴ですね。微妙な日本語、ありがとう…って感じの曲です。
フレディーは無類の日本好きだったそうで、クイーンのアルバムにも「手を取り合って」という日本語の曲があって、実際、浅草あたりを歩いている観光客(外人)に「一番好きな日本の曲はなんですか?」と尋ねると、「手を取り合って、です」と答える人がたくさんいるそうですよ。
わたしの参加しているコーラスの名前はLa Divaです。
そうです、Il Divoの歌っている曲を女声コーラスで歌っています。
彼らの歌っているとおりの4声の楽譜も出版されてますよ。
すとんさんもIl Divoの楽曲でコーラスなんていかがですか?
わたしは現在ウルスのパートを歌っています♪
>みるてさん
ウルスはいいですね。実は私、イル・ディーヴォで一番のテクニシャンはウルスではないかと思ってます。
それぞれ突っ走っている、デイヴィッドとカルロスをつなぎ、イル・ディーヴォとしてのハーモニーを作っているのが、ウルスの声ではないかとにらんでいますが、いかが?
しかし、イル・ディーヴォの4声の楽譜は知りませんでした。後学のために1部買っておいてもいいかもしれない。問題は、そこそこ歌える男声、それも基本的にオペラ声のソリストタイプを、あと3人見つけるということだな。これが何とも難しい。
しかし、La Divaとは、なんともシャレと愛にあふれた団名ですね。