声楽のレッスンに行ってきました。
声楽のレッスンに行ってきました。本番も近づいてきたので、今回はピアニストさんと一緒にレッスンを受けます。妻はアキレス腱を切ってしまって、ロクに歌えないのでレッスン自体はお休みですが、レッスンにはついてきました。と言うのも、私とY先生しかいないところにピアニストさんをたった一人で放り込むのはかわいそうって思ったからなんです。実はピアニストさん、男性が苦手なタイプの方なので、妻が気を使ったわけです。
とにかく、今回のピアニストさんは、凄腕なのにロハで伴奏を引き受けてくれたので、ビジネスとして割り切ることができなく、色々と気を使っちゃうわけなんです。
とにかく、タクシーに乗って、途中でピアニストさんをピックアップしてレッスンに向かいました。
レッスンに行ったら…前の方(テノールさん)がレッスンしてました。なんでも、今月のある日、某所でピアノとリコーダーとヴォーカルだけの小さな音楽会を開催し、そこでテノールとして参加されるんだそうで、その追い込み練習をしていました。彼は「Non t’amo piu!/君なんかもう」とか「Una furtiva lagrima/人知れぬ涙」などを歌うそうです。ううむ、頑張ってほしいぞぉ。私も予定が合えば、見に行きたいです。
さて、私のレッスンとなりました。最初は発声からです。
とにかく言われた事は「声を前に出していこう」って事です。声を響かせようとするあまり、ついつい声が奥にひっこみがちなんだそうです。なので、声を前に出す事を意識してみました。もちろん、同時にノドの奥をもっともっと開く練習もやりました。まだまだノドの奥の開きも足りない私ですからね。
ここんところの目標は「ノドの奥を思いっきり開く」なんです。ノドの奥を開くのは、なんとなく、分かりかけてきた私ですが、まだ分かりかけてきただけで、自分のモノになっていないので、色々と大変です。あと、腹筋の使い方がまだまだ足りない事も付け足されちゃいました(笑)。
実は今回のピアニストさん、私と組むのは、これが始めてではなく、キング先生時代にも、一度、練習ピアニストさんとして組んでもらった事があります。ですから、ピアニストさんは、キング先生時代の私、Y先生時代の私の両方を知っているわけで、その彼女曰く「全然、声が違いますね。先生が違うと、声って本当に変わるんですね」との事です。もちろん、今の方がいいという意味ですよ(念のため)。
久しぶりに組んだので、その違いを強く感じられたのだそうです。うむうむ“良い”と褒められるのは、うれしい事です。
ピアニストさんもいらっしゃるというので、発声練習はそこそこにして、さっそく、チマーラ作曲「Nostalgia/郷愁」から始めました。
ひとまず歌い始めました。先生曰く「今までとは、全然、違うじゃない? いいですよ」との事です。まあ、ピアニストさんは凄腕で安心できるし、そのピアニストさんに歌わせてもらっている部分もあるし、なにより歌いやすいので、今までのレッスンの時の歌とは違っていても不思議ではないです。
とにかく、ピアニストさんと一緒のレッスンなので、先生は歌とピアノと両方にアドヴァイスをしてくれます。これはとても助かります。
歌は…時折私の声が奥に引っ込んだり、抜けてしまう箇所があるので、しっかりと声を前に出し続けて歌うように注意されたり、ついつい先を急いで歌う癖があるので、休むべきところは、しっかりたっぷりと休むように言われたり、声を飛ばすところは思い切って飛ばしように言われました。
それにしても、今回のレッスン部屋はだいぶ乾燥していて、つらかったです。
ピアノは…とにかく歌い上げるように言われていました。もちろん、歌の伴奏をしている時は伴奏なんですが、歌が切れたら、ピアノが歌うのです。歌が歌ったらピアノが歌い、また歌が歌ったらピアノが歌い、これを数回繰り返して、最後は方とピアノと一緒に歌い上げる…そんな気持ちで伴奏をするように言ってました。
また、ピアニストさんには分かりづらい、歌う立場からお願いしたい事も私の代わりに伝えてくれていました。また、声楽の世界の話をピアノ用語に置き換えて説明していたりと、先生なかなかやるなって感じです。例えば、ブレスのタイミングとその長さに呼応したピアノの弾き方。テンポの揺れ方なども、歌の人は雰囲気でやっちゃうのですが、それを理路整然と説明していたのは、さすがはプロだなって思ったし、ああいう言い方をすれば、ピアノの人にも分かりやすいよなあってと納得しました。
やはり音楽家は言葉が上手じゃないとダメだな。
レッスンで作った通りの歌が本番で歌えたら、ほぼ完璧になりますよ。それくらい、きっちりと仕上げました。問題は、本番のステージには魔物がいるって事ですね。
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コメント
奥様、大変でしたね。
すとんさんと息子さん、優しいんですね~
たまに病人になるからいいのかも。
最近の私の様にしょっちゅうだと、自分も周りも「あ~又かぁ~」って事になります。
家族全員が健康でないと、一日が回って行きませんね。
ピアニスト同伴の声楽レッスンは羨ましい~
確保はしてありますが、出番を作ってあげてません。
1クール毎払いのレッスン辞めたら、思わぬ弊害が・・・流れが止まっちゃってます。
このたびの、奥様のお怪我、お見舞い申し上げます。
申し上げるのが遅くなり、申し訳ないような気もします。
入院ネタは、ちょっと、苦手でして、私自身の入院経験が思い出され、
つい、お見舞いを申し上げるのが遅くなりました。
お大事になさってくださいませ。
さて、本日の、声楽レッスンのお話を拝読して思ったのは、
相性、ということ。
その名も「相性」というエッセイ本を、俳優三浦友和さんがお書きで、
もちろん、百恵夫人との、相性の良さを綴った本です。ちょっと感動しました。
もし、すとん様が、友和、百恵をお好きでなかったら、ごめんなさい。
(10月2日(水)のエッセイで、相性については言及されておられますから、
相性という概念は、大丈夫とは思うのですが、友和、百恵は如何かしら?)
私としては、先生と合う合わない、ピアニストと合う合わない、って、
理屈抜きの、相性、というものもあるのだな、と思っています。
もちろん、人間関係全般にわたって、相性があると思うのですが、
芸術においては、先生との相性、伴奏者との相性って、物凄く大事ですよね。
あとは、個々の楽器との相性とか、演奏会場との相性とか、お客様との相性とか。
アマチュアからプロまで、素晴らしい演奏には、相性のよさがいくつも重なっている。
もちろん、相性以前、相性以外の、本人の才能、努力も大切ですが、
相性は、自分では、ちょっとどうにもできないものですから、
相性がよい先生、伴奏者、楽器、会場、お客様に出会えたら、
運か、奇跡か、神様か。そんなことを思った今回でした。
おしまい
wasabinさん
優しいわけじゃないですよ(笑)。身も蓋もなく言っちゃうと、やんないと共倒れになっちゃうから頑張っているだけです。仕方なく…なんです。
ピアニスト同伴の声楽レッスンは、いいですよ。Y先生も声楽の先生としては、ピアノの腕前はなかなかなんですが、やはりピアノ専門の方とは違います。断然歌いやすいですし、色々と助けられるし、励まされます。先生だと、指導にも気をつかっていますから、ピアノは単に和音を形作る背景だったりします。それくらい違います。
もっとも、私も本番間近にならないと頼めません。普段からピアニストさんを頼めるといいのですが、毎回ピアニストさんにギャラを支払えるほど余裕があるわけじゃないですからね。
>確保はしてありますが、出番を作ってあげてません。
あら、もったいない。なんとかチャンスを作って出場しましょう。ほんと、もったいないですよ。
operazanokaijinnokaijinさん
お見舞いの言葉、感謝です。私も入院経験がありますので、そのつらさは分からないでもありません。入院した事がなかった頃は「人生、一度は入院してみたいものだ」なんて嘯いておりましたが、すでに人生で二度入院した私は、絶対に三度目がない事を願っているくらいです。私の場合、二度とも短期入院でしたが、入院はつらかったです。これが長期入院とかだったら…人格変わっちゃうよ、マジです。それくらい、きますね。
>友和、百恵は如何かしら?
大丈夫ですよ。ファンではありませんが、好感を持ってますよ。
相性ってのは、確かにありますね。良い悪いではなく、合う合わないなんですよね。
私たち夫婦は、前のキング先生とはあまり相性が良くなかったのです。でも、先生だから、合わない部分は、私たちの方が折れて我慢して下がって、合わせていた部分があります。オトナですからね。だから、先生のワガママにずいぶん付き合ったし、パシリもたくさんやったし、便利屋さんをやってました。まあ、今にして思えば、だいぶ無理をしていたんだと思います。
その点、Y先生とは、そういう無理は全くなく、ヒョウヒョウと付き合ってます。発声同様に、先生との人づきあいも、楽な方がいいです。ほんと、今はそう思います。
ピアニストさんは…今のピアニストさんの腕前には不満はありませんが、彼女は男性が苦手な人なので、私の伴奏をするのに気を使わせているんじゃないかとヒヤヒヤしています。そういう点では、音楽的な相性には不安はありませんが、人間的な相性的にあまり良くないのかもしれません。その点、前のピアニストさん(現在、海外に行っちゃってます)の方が相性が良いのかもしれません。なにしろ、ドンブリだし、出たとこ勝負だし、チャッチャッとしている性格だし、コンビを組んでいても、あまり気を使わずに済む人なんですよ。
本当は、妻はピアノの達人だったら、何の問題もないんですがね(笑)。