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音程は一生ついてまわる問題です

 声楽のレッスンに行ってきた話の続きです。

 さて、軽く発声練習をした後に、立ち方の確認をしました。と言うのも、私、左足の裏(つちふまずのあたり)が涙がチョチョ切れるほどに痛くて、何もやる気がしないのですよ。これは、今まで、私がデタラメな立ち方をしていたのに、骨盤立てて、きちんと立つ立ち方をしたので、カラダがビックリして、あっちこっち痛くなったんだと私は思ってます。

 先生がおっしゃるには、それは確かにそうだろうけれど、でも正しい立ち方をしているなら、足が痛くなる事はないのだから、やはり今でも間違った立ち方をしているはずだ…というので、再び、立ち方チェックです。

 チェックしてみたところ、重心が前のめりになって立っているそうです。特に夢中になって歌えば歌うほど、前のめりになるそうです。

 「男なら死ぬときは、例え溝の中でも前のめりに死にたい」…なんてのは、ダメなんだろうなあ(ボソっ)。

 とりあえず、前のめりにならないように立たないといけません。そこで、利き足(左足:痛い方の足)を軸足(後ろ足)にして立っていたのをやめて、非利き足(右足)を軸足にしたところ、バランスが良くなって、重心がカラダの真下に入ってきました。この姿勢だと、前のめりになりづらいようです。しばらくは、この立ち方で様子を見ることにしました。

 立ち方の確認をしたら、三度音程の練習をしました。三度音程、つまり、ド・レ・ミ・レ・ド~ですね。ワンフレーズ歌っては、どんどん調を変えて、歌っていきますが、その度に、それぞれの音程を微妙に直されます。私は、レが高く、ミが低くなる癖があるようなので、そこを修正です。

 さて、コンコーネです。まずは1番です。ざっと歌ってみました。結構、気持ち悪かったです。微妙に音程がズレている(汗)。「そうやって、無頓着に歌わない事。だいたい、出だしの音が低めだから、そのままずっと最後まで低めの音程で歌っているんだよね~」との事。「まずは出だしの音をきちんと取る事から始めましょう」というわけで、今度は、出だしの音を先生がOK出すまで、きちんと取り直してみました。まあまあ、気持ち良く歌えました。

 コンコーネの2番と3番も歌ってみました。もちろん、出だしの音は先生のOKをもらってから歌いだします。また、歌っている間も、終始音程に気をつけて歌ってみました。先生からも妻からも「今までの中で、一番音程がよかったよ」と変な誉められ方をしましたが、本人的には、今までと何ら変わりの無い歌い方をしただけの話なんですが…なんとも、雲をつかむような話でした。次回も1~3番だそうです。

 モーツァルトの「Dalla sua pace la mia dipende/彼女こそ私の宝」です。

 「音程は上から捕まえるんだよ」といつものセリフが飛び出します。上からと言われても、なんかピンと来ません。「いっそ、半音上の音を出して、そこからジリジリと下がって音を捕まえてご覧」と言われました。半音上? 半音かどうかは別として、ターゲットの音程よりも高い音を一度出して、そこから下がって、目的の音を捕まえる事にしました。こうやって捕まえた音で歌い始めると、結構気持ちよかったです。

 「音程を上から捕まるのと、下から捕まえるのとでは、声のポジションが違ってくるし、すとんさんの場合は、それが顕著だから、必ず音程は上から捕まえる事。上から音を捕まえる事がよく分からなかったら、実際に目的の音程よりも高い音を出してから、そこから下がって音を捕まえると、ポジションが高いまま歌い始められるので、そうしましょう。特に今はモーツァルトを歌っているので、ポジションの高さに注意してみてください」

 2ページ目の途中まで歌ってみました。「今程度の音程で歌えるなら、ひとまずOKです」と言われましたが、本人的には、ダメと良しの違いがよく分かりません。

 先生がおっしゃるには、音程の問題は、一生ついてまわる事で「これで良し」という事はないのだそうです。先生ご自身は、かなり精密な絶対音感を持ってらっしゃいますが、その先生ですから、実は自分の歌の音程は、よく分からなくなるのだそうです。だから、録音をして確かめたり、ピアニストさんに意見をもらって、修正しながら歌っているのだそうです。

 歌では自分のカラダを信じちゃダメ…なんだそうです。もちろん、この場合の“カラダ”には“耳”も入ります。自分の耳を信じちゃダメなんだそうです。

 でも、音程というのは不思議なもので、自分では分からないけれど、他人にはよく分かるものなんだそうです。だから、レッスンで音程を注意されたら、たとえ自分がどう感じていたとしても、言われた通りに直して歌って、音程の精度を高めていく事が大切なんだそうです。確かに、自分の音痴具合ってよく分からないけれど、他人の音痴はすっご~~く気になるもんだよね。

 もっとも、私の場合は、本来、まだ音程うんぬんのレベルではないそうです(汗)。今はまだ発声、つまり歌で使える声を作っている段階であって(確かに、ポジションがどうとか、頭声がどうって注意されているもんなあ…)、音程に関して、本格的に取り組むのは、まだ2~3年先の話になるだろうけれど、今から正しい音程で歌おうとする努力をしていきましょうって事です。

 音程以外の注意は、と言うと…高いGの前(FとFisの間あたりかな?)で私は声を切り換えるのだけれど、それはナシで低い時の声のままでGを歌ってみるように言われました。そうする事で、モーツァルトっぽい柔らかくて軽い声に聞こえるのだそうですが…本人には、その自覚はないです。いや、軽い声どころか本人的には声を切り換えないので、結構シンドイ声で歌っているのですけれど…。でも、このシンドい歌い方が軽い声に聞こえるのだそうです。とにかく、自分の耳を信じちゃいけないのです。信じるのは先生の耳。先生の耳が“軽い声”と聞こえたなら、歌っている方がシンドくても、それは軽い声なんです。はあ~。

 発声と音程は密接に関係しているそうで、モーツァルトに適した発声方法で歌っていると、自然とモーツァルトに適した音程になってくるのだそうです…と教わりましたが、よく分からない(汗)。とにかく、モーツァルトは、イタリアオペラのように、ぶっ飛ばして歌ってはいけないって事は、よく分かりました。

 モーツァルト、ムズいわ。

コメント

  1. おぷー より:

    そうですよ。
    プッチーニやヴェルディは、誤魔化しが効きますが、
    バッハとモーちゃんの音楽は絶対にごまかせません。
    その人の才能と知性が一挙に公開されるのです。
    ですから、うまく歌えた時には、喜びが大きいですよ。
    頑張って下さい!

  2. ゆきちゃん より:

    チェンジしないで低い発声のままGを出す

    と言うところ、引っ掛かりました。
    私は素人考えで「高い発声のまま下げて行く」訓練をして、今はチェンジなしでイケます。
    但しこれだとffは出せないのです。合唱では使えるのですがソロはダメですね。
    反省。

  3. すとん より:

    おぷーさん

    >その人の才能と知性が一挙に公開されるのです。

     そりゃあ、怖いですね。私の才能の無さが一挙大公開ってわけですね。まあ、自覚しているとは言うものの、うれしい話ではありません。

     確かに才能と言うか、実力は露呈しますよね。この曲だって、たった四頁の曲なのに、私はまだ最後まで歌えません。途中でガス欠を起こします。色々考えない事にしたので「ガス欠を起こすなら、起こさなくなるまで歌い込む」という馬鹿な手口で乗り切るつもりです。

     頑張ります!

  4. すとん より:

    ゆきちゃんさん

     発声に関する一般論とは捉えずに、私のこの曲に関するアプローチの一つだと思っていてください。発声って、色々な方法があるし、歌う個人の特性にも左右されますから、Aさんに良い事がBさんにも良いとは限らないし、Aさんに良い事をCさんに行ったら、Cさんが壊れちゃったという事だってありえますからね。

    >チェンジしないで低い発声のままGを出す

     これは単純に音色の問題じゃないかなって私は思ってます。本来は、声を切り換えても音色って変わってはいけないのだと思います。同じ音色の声で上から下まで通して歌えるのが理想です。ところが私の場合、まだまだ修行不足なんだと思いますが、声を切り換えると(頭声が強くなりすぎるのでしょうか?)途端にギラギラ声になってしまいます。そんなギラギラした声でもモーツァルトには相応しくない…って事で、声を変えずに歌いましょうって事なんだと思います。

    >「高い発声のまま下げて行く」訓練をして

     これってたぶん、キング先生のおっしゃる『ポジションを高めにキープして歌う』ってのと同じ事かもしれませんね。だとすると、それは自明の理なので、イチイチ注意されないだけの話なのかもしれません。

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